病院に行くのだって
「外出の予定」
「人生100年時代」とはいえ、加齢に伴うネガティブな変化に気落ちし、ポジティブな面になかなか目を向けられないというシニア世代も多いはず。
しかし、ありのままのグレーヘアで自分らしいスタイルを楽しむきょうこばぁばさんの様子からは、「60代とは、シニアとはこういうもの」という諦念を跳ね除けるパワーを感じます。
「私はただ、自分の姿をお見せしているだけなんです。でも同世代の方から『こんなことができるんですね』『手頃なお洋服を買って外に出てみようかな、と思えました』という反応をいただくことがよくあって、それは一番嬉しいですよね。とはいえ、老いる苦しみもありますよ」
老いる苦しみと、きょうこばぁばさんはどんなふうに向き合ってきたのでしょうか?
「先のことはわからない。今日、明日を一生けんめい生きて、遠い将来のことを考えないようにしようと思って。無理をしないのが大事。病院に行くのだって『外出の予定』ですよね。ついでに子どもや孫に連絡して、会おうと誘ってみようか、って考えたりね。そういう身近な楽しみがあればいいと私は本当に思うんですよ」