買い付けは、着る人を
イメージしながら
「私、初めて古着の買い付けを始めたのは学生の頃なんです。古着は、作り手の想いや大事にされてきた時間を感じられるところが魅力的。それでも自分では魅力を発揮させてあげられないな、というお洋服もあって。そんな時は、頭の中で『この子なら着てくれそう』っていう友人たちを思い浮かべながらピックしてきてたんです」
大切な誰かの姿をイメージしながらセレクトしたアイテムが並ぶ店内は、服、アクセサリー、シューズ、雑貨などでカラフルに彩られています。武蔵小山駅から徒歩10分ほど、Same Gallery(セイム ギャラリー)の中に居を構える「MAN vintage」は、まるで蚤の市が閉じ込められたガレージのよう。
「あるワンピースを買い付けた時にイメージしていた子が、つい最近来てくれました。そしたら、本当に手に取って買ってくれたんですよ。私はその子がインスタにアップしている帽子などのアイテムもチェックしていて、絶対に似合うだろうなと思っていたんです。それを彼女に話したら『まんまと買っちゃった』って言ってました(笑)」
今は、お店を取り巻くそんなやりとりがうれしく、やりがいになっていると語る萬波さん。一時は1日に何件ものオーディションに参加するというハードスケジュールに翻弄された時期もあったものの、最近では「ありがたいことに説得力があると言うか、自分が納得できるお仕事、自分が心からやりたいと思える仕事を選んでやらせていただけるようになった。」と振り返ります。