頭でっかちになると、
だいたい間違える
「ちゃんと食べる」とはどういうことを指すのでしょうか? しっかり自炊をして、栄養バランスに気を使い、一食あたりのカロリーはこれくらいで──と、あれこれ考えが浮かんできます。
「もちろん、栄養に気を使うことも自分で食事を作ることも大切だけれど、あれこれ気にしすぎると数字や情報に振り回されてしまいます。頭でっかちになると、だいたい間違ってしまう。自然から与えられている自分の体のほうが、本能的に正しい判断をすると私は思います」
そういえば、2013年に刊行された有元さんの著書『使いきる。』(講談社)にはこんな副題がついていました。『有元葉子の整理術 衣・食・住・からだ・頭』。快適なくらしのヒントは、まずは自分の「からだ」の五感全てを研ぎ澄ませることにあるのかもしれません。
「情報がここまで溢れていると、仕方ないこともありますね。だからこそ『元に戻す』、つまり、動物である自分に戻るということが大事だと思います。情報も大事ですが、最終的には、自分の中から出てくる声に従うっていうことかな」