悔しさの連続で
切り開いてきた道
「最初は、この仕事向いてないかも、と思っていました。毎日怒られて、何故怒られているのかもよくわからない感じ。そこからだんだん先輩やシェフに信頼してもらって、やっていけるかな、と思うまでに1年くらいかかりました」
駆け出しの頃を振り返り、そう教えてくれた安川さん。実家はレストランを営んでいたそうですが、高校生の時に洋菓子店を舞台にしたドラマを観て、お菓子を通して人を幸せにできるという内容に惹かれ、パティシエに憧れるように。そして、製菓学校の老舗・エコール 辻 東京に入学。弟も料理の道に進み、現在フランスのレストランで働いているという料理一家です。
新人時代は苦労したそうですが、それでも安川さんがパティシエを続けてきたのは、「お菓子が好き」という強い気持ちがあったから。
「すぐ諦めても、何の楽しさもわからないまま終わってしまう。それは嫌だったんです。それに、人から認められないのはやっぱり悔しい。その悔しさの連続でここまできたような気がします」