発明家を夢見た子どもが
発明家になるまで
「ゴージャス登場箱」や「全自動ティッシュ取り出し機」、コーンが入った缶飲料のつぶつぶを綺麗に飲みきる装置「つぶつぶトルネード」、突然のスマホ落下から顔を守る「顔面スマホシールド」など、カズヤシバタさんの発明品は、思わず笑ってしまうものばかり。
「基本的に私が発明で解決しようとしていることは、別に解決しなくてもいいことなんですが(笑)。それを、あえてわざとらしく、周りくどい方法で解決するのが楽しいんです」
掲げるテーマは、「ギリギリ役に立つ発明」です。
昔から、手を動かしてものを作るのが好きな子どもだったそう。でも、どうやって発明家になったらいいのかわからず、とりあえず理系だろうと進んだ理工学部で電子工学を学びました。その後、転機になったのが就職先のロボット制作会社での経験。
「その会社では、芸術系の大学を出て、アーティスト活動をされている人がたくさん働かれていたんです。その人たちが作品を発表している様子を見て、技術畑の自分は『論文とかにいちいちまとめず、こんなライトに発表していいんだ!』と衝撃を受けました」