「社会を良くすることに
命を使いたい」
「リビセン」の取締役である東野華南子さんですが、「私はぜったいに古材に携わりたい!とか、ものづくり最高!っていうのとはちょっと違って」と教えてくれました。大学は文学部卒。空間、建築の領域でデザインの仕事をしてきた夫の唯史さんと事業を立ち上げるまで、建築やDIY、リノベーションなどには全く関わってこなかったそう。
「何がなんでもこれがやりたい、っていう目標が、昔も今もないんです。ただ、父が新聞記者だった影響もあって、なんとなく社会を良くすることに命を使いたい、とは思っていました。そんな大それたことはできないだろうと思ったけど、目の前の人に『今日はいい日だったな』と思ってもらえるくらいのことだったらできるかも、と、カフェで働き始めました」
しかし、ゴミを大量に捨てなければならないビジネスモデルにはずっと疑問を抱いていました。その後東日本大震災も重なり、社会のために自分にできることが少ないともどかしさに駆られていた時に、唯史さんと出会います。
「一人でできることには限界がありますが、夫を含めチームと一緒なら、何か社会のためになることができると思いました。今もそこに自分の身を投じています」