ひとつ前の記事で、春の我が家の中庭風景のひとつとして、
色とりどりのツツジが作る風景をご紹介しましたが、
今回は、その風景を構成する僕がコレクションしているツツジ・アザレア・
シャクナゲ類の品種紹介をしたいと思います。
まずは、我が家の庭には珍しい、少し控えめな花を咲かせるツツジから。
こちらは「更紗(サラサ)ドウダンツツジ」という品種で、
我が家でも育てている白花の一般的なドウダンツツジとは違って、
紅色の可愛らしいベル型の花を咲かせてくれます。
実は、世界的ガーデンデザイナーの石原和幸氏のサポートメンバーで
2018年のチェルシーフラワーショウの庭づくりをお手伝いさせていただいた
のですが、その年の石原さんが作られた庭の、エントランスアプローチ横の
シンボルツリー的な木が、この「サラサドウダンツツジ」でした。
その木は、高さ3mくらいはあっとと思いますが、たくさんの赤い花を付け、
とても印象に残っています。
そのサラサドウダンツツジの木(高さ1.5m程度ですが)を行きつけの
ホームセンターの園芸コーナーでセールになっているのを見付け、
自宅に植える場所もないのに、騒動買いしてしまいました。
春に、小さな赤い花を付けてくれました。とても可愛らしい花です。
まだまだ幼木で、樹形の良し悪しを言えるようなものではありませんが、
将来このサラサドウダンツツジをシンボルツリーとして、
どこかに植えられるといいなと思っています。
こちらは、「ミツバツツジ」。
我が家では、最も早くに植えたツツジのひとつです。
「ミツバツツジ」は、早春の山でよく見かける、鮮やかなピンク色の花が特徴的なツツジです。
花は、こんな感じの典型的なツツジの花形をしています。
蜜が出るためか、花柄を摘む時は、少しネバネバしてしまうのが難点です。
こちらも、かなり早い段階で庭植えしたツツジで、「ヤマツツジ」。
朱色の花色が特徴的で、少し和を感じる風情も気に入っています。
写真は、咲き始めの蕾の様子です。
花が開くと、こんな感じです。
こちらも典型的なツツジの花形ですが、少し小ぶりの花がたくさん咲く(多花性)性質で、
群となって、庭の風景を作ってくれるところが気に入っています。
こちらは、ひとつ前の記事で紹介した、我が家の中庭のツツジコーナーの一枚です。
様々な色合いのツツジが一斉に咲き、まるで「錦絵」のような艶やかな風景を作っています。
その中心となっているのが(写真手前右側)が、このヤマツツジです。
もうひとつ、我が家の中庭のツツジコーナーの中心的な役割を果たしているのが、
こちらの「ツツジ常夏(とこなつ)」です。
上の写真の下に見えている朱赤のツツジが、ヤマツツジで、その上に広がっている白~ピンクの花が咲ているのが、
「常夏」です。
ひとつの株で、白花、ピンク、白とピンクが混じった花を咲かせます。
アップで見ると、このような感じになります。
さらにクローズアップしてみると、こんな感じに見えます。
鮮やかなショッキングピンクから、白まで、いわゆる「源平咲き」になります。
ひとつの花の中でも、白とピンクが混じっているところもあり、とても魅力的です。
しかも、我が家のこの「常夏」は、樹高が2mちょっとあり、枝張りも横に2m以上もあって、
中庭のシンボルツリー的な役割も果たしてくれています。
続いては、こちら。
真っ赤な血潮のような花が咲く、「キリシマツツジ」です。
ホームセンターで大株を安く売っていたので、お迎えしました。
咲き始めの蕾の頃です。
結構な大株で、庭に地植えするスペースがないため、鉢植えで育てています。
咲くと、庭のどの植物の花より赤い、印象的なシーンを作ってくれます。
目がかならずそこに惹き付けられる、フォーカルポイントになります。
こちらも、割と大きな株ですが、鉢植えで育てているツツジで、「ヨドガワツツジ」。
少し紫がかった花色で、特徴はその花形。八重で咲くツツジです。
枝先に花を咲かせるタイプで、多花性ではありませんが、このバラのような咲き方がとても魅力的です。
大株に育ててみたい品種です。
こちらは、ホームセンターでセールとなっていた、まだ幼株のツツジで、品種名は「老いの目覚め」。
ネーミングはあまり好きになれないのですが、花色は抜群に良いです。
キリシマツツジの赤に近い色合いで、少し光沢がある感じで、とても気に入っています。
もうひとつ花色が美しいと感じたのが、こちらの「摩耶夫人」という名のツツジです。
こちらも、鮮やかなショッキングピンクで、咲くととても目を惹く花色でした。
どれも微妙に花色が違うのが面白いところです。
こちらは、花形に特長がある品種で、「宮城野」。
花弁がツンと尖っていて、星のように見えるのが特徴的です。
蕾の頃は、まだその特徴がよく分かりませんが、葉が丸くて、
他のツツジとは明らかに違う感じです。
咲くと、このような感じになります。
星型の花がたくさん咲き、とてもボリューム感があります。
先端が尖った花形がとても魅力的なツツジです。
花色もはっきりしたピンクで、和というより洋のイメージがあるツツジです。
こちらは、青花のツツジで「黒潮」。
我が家には、「クレーターレイク」という青花のツツジも育てているのですが、何故か、今年は咲きませんでした。
その代わりに手に入れたのが、こちらの「黒潮」というツツジです。
実は、これまでに何度か「ツツジ黒潮」を育てたことはあるのですが、幼株だったこともあり、
うまく育てられず何度も枯らしています。
今回も幼株の黒潮ですが、再チャレンジしています。
赤~ピンク系統の色合いのツツジが多い中で、ブルー系のツツジがあると、やはり色幅がでて、
より多彩な風景を作れるので、ブルー系のツツジは大切に育てたいと思っています。
こちらは、園芸品種のツツジで、「銀河」という品種です。
白い斑入り葉が特徴で、花もとても多花性。
密に花を咲かせてくれます。
まだまだ小さな株ですが、大きく育てると、とてもインパクトがある風景が作れる品種だと思っています。
「銀河」や「黒潮」の鉢植えが並ぶ、我が家のツツジコーナー。
大半を小さな鉢植えで育てています。
こちらは、行きつけの園芸店で見つけたアザレアで、品種名は不明とのことでした。
花色が「サーモン色」とだけ書いてありました。
咲いた花は、サーモン色というのか、結構な朱色でした。
咲き進むと、意外に花形も大きく、八重咲きぽいので、今後、大きく育ててみたいと思っています。
こちらは、「レンゲツツジ」のピンク花。
花形が大きく、存在感があります。
咲く直前の蕾の頃は、こんな感じ。
「レンゲツツジ」は、葉に特長があります。
他のツツジに比べて、葉が大きく、やわらかいです。
バラでいうと、オールドローズのようなイメージです。
こちらは、「レンゲツツジ」のオレンジ色の花。
出張先の長野県の白馬村でよく見かけたツツジです。
花も大きく、オレンジ色のツツジは、日本では珍しいので、
白馬で初めて見かけた時は、とても驚きました。
光が逆光で当たると、花を透けた光が輝き、とても美しいです。
大きな株で売っているところを見たことがないので、
小さな株から育てていますが、大きく育ててみたい品種のひとつです。
こちらは、同じオレンジ色の花が咲きますが、西洋アザレア・「エクスバリー」。
エクスバリーというと、オレンジ色の花のことだと思っていたのですが、
エクスバリーにも、いろいろ品種があることを知りました。
こちらは「エクスバリー・ロイヤルコマンド」という品種かと思います。
咲き始めの蕾の頃です。
咲くと、このような感じになります。
まだまだ幼株のため、樹形を見せるような咲き方ではありませんが、レンゲツツジより小さな花が
たくさん咲く性質なので、大株に育てると、風景を作りやすいように思います。
光が当たると、また美しさが引き立ちます。
こちらもエクスバリー・アザレアの一品種で、「オーロラ」。
かなり濃いオレンジ色で、もうほとんど赤に近い感じの色合いです。
蕾の頃は、炎のようにも見えます。
咲くと、このような濃いオレンジ色です。
こちらは、ピンクの花のエクスバリー・アザレアで、品種名は「ホームブッシュ」。
花弁の先が尖っています。
咲き進むと、このように、手毬状になるのが特徴です。
以前、イギリスの「ウィズレー・ガーデン」で見て、感動したツツジによく似ています。
こちらは、黄色花のエクスバリー・アザレアで、
品種名は「ゴーレデンフレア」かと思います。
写真のように、白やブルーの花と合わせると引き立てあって綺麗に見えますね。
花のアップは、こんな感じ。
日本のツツジにはない、鮮やかな黄色の花がとても印象的です。
黄色の花弁に少しオレンジ色の筋が入るのも、おしゃれですね。
このエクスバリーも大きく育ててみたい品種です。
こちらは、今年の春の行きつけの園芸店で見つけたツツジで
「ときめき」という品種です。
非常に多花性で、頂芽優勢をものともせず、枝の至る所から花が噴き出ています。
小さな花の集合体といった感じで、普通のツツジとは一線を画す品種です。
花色も鮮やかなショッキングピンクで気に入っていたのですが、何故か、花後に急に弱って、
一気に枯れてしまいました。
多花性ゆえ、エネルギーを使いきったかのようでした。
最後に紹介するのがこちら。
三重県の赤塚シャクナゲ園で購入したシャクナゲで、「ウェディング・ブーケ」。
その名の通り、結婚式のブーケのように、とても艶やかなシャクナゲです。
赤塚さんのオリジナル品種だそうです。
まだ蕾が固い頃の様子。
これが、一気に蕾が膨らんできて、ほどけて行く様子です。
シャクナゲは、ツツジに比べて花が大きいので、動きがダイナミックです。
いよいよ開花直前です。
満を持して、開花しました。
このシャクナゲ「ウェディング・ブーケ」は、我が家の前庭の、つるバラ・モーツアルトの足元に。
半地植え(テラコッタ鉢の底を抜いて、レイズドベッド方式で植えています。)です。
赤塚シャクナゲ園で見た同品種は、高さ2mくらいまで大きくなっていました。
大株に育てると、さらに魅力的な風景が作れると思います。
いかがでしたでしょうか?
我が家のツツジ、アザレア、シャクナゲコレクション。
所有している品種全部を紹介したわけではありませんが、特に気に入っている品種を挙げてみました。
是非、気になる品種があれば、育ててみられては如何でしょうか?
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