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専門家「風景」をつくるガーデニング術

県立奈良高校・創立100周年記念事業・中庭プロジェクト、その17(祝「竪義の庭」完成編)

居場英則

僕の母校である、県立奈良高等学校の創立100周年記念事業でつくる中庭プロジェクト。

今年3月に、卒業生有志、教職員の先生方・在校生有志で、工事のフィナーレとなった宿根草植栽ワークショップを

実施したところまで、こちらのブログでもお伝えしておりましたが、

3月末に無事完成し、4月の新入生を迎えて以降、供用開始されています。

今回は、無事完成し『竪義の庭』(りゅうぎのにわ)と、改めて命名された中庭の様子をご紹介したいと思います。

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こちらが、完成した中庭「竪義の庭」です。

四方を校舎に囲われた中庭に、楕円構造を内包するデザインですが、2つある楕円形の「焦点」のひとつに、

50年前、創立50周年を記念して制作されたブロンズ像「プラトン・アリストテレス立像」(アテネの学堂)を設置、

もう一方の焦点に、今回の創立100周年のメモリアルなモニュメントとして、現役の学生たちとワークショップを

実施して制作した「羅針盤」と呼んでいる石板プレートを設置しています。

上の写真は、その「羅針盤」から、真正面に「プラトン・アリストテレス立像」を見たアングルです。

黒い御影石で製作した「羅針盤」の中心は、噴水になっていて、そこから水が噴き出します。

黒い石板プレートに薄く水が張った状態で、青い空が写り込んでいます。

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4月に新たな新入生を迎えたあと、4月18日に、中庭のオープニングセレモニーが開催されました。

今回の創立100周年記念の事業主体である実行委員会のメンバーである、同窓会(宝相華会)会長、育友会会長、

校長先生、在校生代表(生徒会会長、100周年生徒実行委員長)がテープカットをされました。

このセレモニーのあと、現役の学生にも、中庭の利用が許されました。

昨年8月に中庭の工事がスタートし、それから約8ヶ月、長い間お待たせしましたがようやく供用開始となりました。

このブログをご覧いただいている皆さんに、まずは写真で、中庭「竪義の庭」の全貌をご紹介させていただきます。

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こちらが、中庭「竪義の庭」の全景。

校舎南棟の3階供用廊下から見たアングルです。

四方を校舎に囲われた中庭に、楕円構造を内包し、中央にアリーナ(広場)、その周囲に楕円形のスタンドベンチ、

そして、四隅を中心に植栽が配置されているのが分かると思います。

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では、東棟1階にある生徒の昇降口側にある、中庭への出入口から、中庭を見て行きましょう。

校舎側の扉(引き戸)は、元のままで、ここから中庭へアプローチすることができます。

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こちらが、グランドレベルから見る、中庭の全景です。

四方を校舎に囲われた空間で、結構広く(約1,200㎡、370坪)、旧校舎(法蓮校舎)の中庭の約2倍の面積が

あります。

旧校舎の中庭は、中央に立像が設置されたモニュメンタルな空間でしたが、今回の創立100周年記念の中庭では、

「生徒の様々な活動ができる場」としての機能が求められました。

そのため、中央には広場(アリーナ/プラザ)を設けています。

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そして、中庭に楕円構造を内包することを、デザインコンセプトに据え、2つある「焦点」のうち、

ひとつに創立50周年記念で製作された「プラトン・アリストテレス立像」、もうひとつの焦点に

「羅針盤」と呼ぶ石板プレートを創立100周年記念のモニュメントとして設置することにしました。

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こちらが、創立50周年記念で製作され、旧校地(法蓮校地)の中庭に設置されていた、「奈良高校の原風景」とも

呼べる、プラトン・アリストテレス立像です。

2年前に、旧校地(法蓮校地)から現校地(朱雀校地)に移転した際に、旧校地から移設が叶った数少ない

記念碑的なもののひとつです。

新たな中庭では、この彫刻のもとになった、バチカン宮殿の中庭、ルネッサンス期の天才画家・ラファエロによる

「アテネの学堂」に描かれているように、4段の階段の上に設置しました。

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プラトン・アリストテレス立像を斜め右から見たアングル。

この立像の両サイド、および後方には、ロックガーデンを設置し、モミジを中心とした高木の植栽を行っています。

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プラトン・アリストテレス立像を、斜め左から見たアングル。

この立像の後方に設置しているR型の壁面は、後方の校舎(西棟)から出入口(通用口)を隠すとともに、

ラファエロに「アテネの学堂」に描かれた、プラトン・アリストテレスの弟子たちが2人の脇に並ぶ様子を

抽象的に表現した壁面となっています。

R壁の内側には、奈良高校の校歌にも出てくる、古都・奈良に掛かる枕詞の「あをによし」の「青丹」色

(モスグリーンによく似た色)のタイルを貼っています。

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こちらは、プラトン・アリストテレス立像側から見た中庭全景。

正面の校舎(東棟)の1階が昇降口につながる、中庭への出入口です。

昇降口の両側に、ひな段状に4列のスタンドベンチを設けています。

この中にで、人生の中の限られた3年間を過ごす奈良高校生たちを、プラトン・アリストテレスが見守って

くれているようです。

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中庭中央の広場に描かれている床のパターンは、当初の計画ではなかったものですが、設計を進めるうちに、

プラトン・アリストテレス立像の元になった、ラファエロの「アテネの学堂」に描かれた床パターンを再現する

ことを思いつき、2色のタイルを貼り分けてデザインしています。

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こちらは、楕円の長辺方向(校舎北館・本館)方向を見たアングルです。

中庭の中央には、一辺13mもある正方形の広場が、楕円に内接する形で設けられています。

この広場(アリーナ)で、現役の学生たちが、日々の様々な活動を行うことができるスペースとなっています。

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こちらは、楕円の長辺の反対側、北側から校舎南館方向を見たアングルです。

中庭に面した校舎の壁面で、ここにだけ、赤茶色のレンガタイルが貼られています。

このタイル仕上げの壁面が、中庭のセンターから少しずれていることが、設計当初の段階から非常に気になって、

内包する楕円形を少し偏心する形で設置しています。

そうすることで、校舎(南棟)のセンター(レンガの壁面)と、楕円のセンターがぴったりと合い、

デザイン的にはとても落ち着いた形になりました。

3月に、宿根草植栽ワークショップを実施して植え付けた、芝生替わりのグランドカバープランツ、クラピアも

だいぶ広がってきて、緑のカーペットになりつつあります。

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楕円北側半分のスタンドベンチから、東棟の昇降口方向を見たアングルです。

フラットな地盤であったところに、約1mの土をドーナツ状に盛土し、ひな段状にスタンドベンチが並ぶように

設計しています。

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こちらは、中庭の南西角付近から、昇降口方向を見たアングルです。

夏場は、中庭のほぼ全域に日光が当たりますが、秋~冬にかけて、中庭は校舎南棟(4階)の影響により、

中庭の半分ほどは校舎の影が落ちます。

少しウェッティな場所になるため、水はけの良いインターロッキングをストライプ状に敷き詰め、

単調にならないように、デザインにも配慮しています。

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1mの盛土をして作ったひな壇状のスタンドベンチ。

結構な段差があるため、ベンチの前に人が座っても、視界を遮らないようになっています。

東棟1階の昇降口につながる出入口付近には、1mの盛土を支える重力式の擁壁を設けていますが、

なるべく圧迫感の出ないような三角形で、表面には石積みを施し、修景しています。

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スタンドベンチの北東の角付近から、中庭全景を見たアングルです。

スタンドベンチの後方に植栽した樹々(高木)も、工事費調整の中で減額対象になり、当初予定していた樹高より

かなり低くなってしまい、小ぶりな樹形のため、まだまだスタンドベンチに陰を落とすまでにはなっていませんが、

将来的には、高木の緑陰がスタンドベンチの日陰になるようにと思っています。

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こちらは、中庭南東の角から、西方向(プラトン・アリストテレス立像方向)を見たアングル。

楕円を偏心させることで、中庭の西側に大きなスペースをとることができ、そちらに緑地帯を設けています。

プラトン・アリストテレス立像の後方を守るように、モミジを中心とした高木を多数植栽しています。

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南側の校舎側にも植栽帯を設け、地元・奈良の名石、生駒石をランダムに並べたロックガーデンをつくっています。

また、植栽帯の南端には、中庭のシンボルツリーのひとつ、プンゲンストウヒ・ホプシーという

クリスマスツリーになる樹を植栽しています。

成長がかなり遅い木ですが、いつか、ニューヨークのロックフェラーセンターのクリスマスツリーのような

使われ方がされるといいなと思っています。

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こちらは、ロックガーデンに植栽された、高木、中低木、宿根草です。

生駒石の合間を縫って、季節ごとに様々な花を咲かせる植物、葉を楽しむカラーリーフなどを植栽しています。

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こちらは、楕円の内側に設けている、生駒石のベンチ。

よりアリーナに近い位置で、イベントや演者のパフォーマンスを見ることができる場所です。

生駒石の表面を削って磨いて(生駒石を磨くと、その表面は黒びかりします。)、座れるようにしています。

また、ベンチに緑陰を落とすように、高木のアオダモ、ヒメシャラを植栽しています。

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画面中央に見えている高木は、コハウチワカエデ。

この中庭西側エリアの高木ゾーンには、モミジを中心とした高木を植栽しています。

今回の中庭の設計では、四神思想や、陰陽五行説といった、東洋の占星術や風水思想的な考えや、

平安時代に編纂された日本最古の庭づくりに指南書とされる「作庭記」に記された植栽の作法なども採り入れて

植栽計画を行っています。

「作庭記」では、「東に花の咲く木、西にモミジを植えよ」と書かれており、それに従った植栽配置にしています。

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楕円の内側に設けた、生駒石のベンチを別アングルから見てみました。

足元にも、宿根草を植え付け、楕円形の盛土に設けたロックガーデンの植栽エリアと一体感のあるデザイン

としています。

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こちらは、プラトン・アリストテレス立像の向かって右側エリア。

ここも、楕円形を偏心させたことで生まれた大きな植栽スペースで、高木を中心に植栽しています。

ちょうど、プラトン・アリストテレス像の後方、校舎西棟の2階が図書室になっていることもあり、

図書室から中庭を見た際に、手前に大きな森ができるように見えることを配慮した配置となっています。

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この写真だけ、4月に撮影したものですが(それ以外の植栽は、7月に撮影)、このエリアには、

最近僕が傾倒しているツツジの風景を再現したくて、さまざまなツツジを植栽しました。

樹高約3mもある山採りのヤマツツジ(左側の朱色の花)や、真っ赤な小花が咲くキリシマツツジ、

ショッキングピンクの花が咲くヨドガワツツジ、その他、ガーデン全域に、早春に花の咲く風景を作ってくれる

ツツジやシャクナゲを植栽しています。

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このツツジのゾーンを反対側(プラトン・アリストテレス立像)の方向あたりから見たアングルです。

ランダムに配置した生駒石も、なかなか見事で、ガーデンに陰影をつくる役割を果たしてくれています。

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こちらは、プラトン・アリストテレス立像の後方の花壇。

この写真は春(5月頃)の写真かと思いますが、多彩な宿根草が、中高木の足元を彩ってくれています。

ブルーの花やオーレや(黄金色)のカラーリーフ、差し色の赤など、色とりどりの花や葉がとても美しいです。

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ほぼ同じアングルで、季節は7月。

花数は少なくなっても。まだオレンジの花が咲き続けています。

高木や、中高木も、ほとんど同じ品種の樹木はなく、なるべく単調なイメージならないように工夫して植栽して

いますが、それに輪をかけて多彩な宿根草が、ガーデンに彩りを与えてくれています。

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このエリアを少し引きで見ると、こんな感じです。

プラトン・アリストテレス立像後方のR壁の裏側は、こんな風に、コンクリート打ち放し仕上げとなっています。

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このコンクリート打ち放し仕上げの両側に、我が家の庭から提供させてもらった2本のつるバラを植栽しています。

当初計画ではなかったものですが、工事途中に、このコンクリート打ち放しの壁面を、つるバラで覆って

修景した方がさらに良くなると考え、現場監督にお願いして、R壁の両端につるバラを植えられるよう、

植栽桝を作ってもらいました。

R形状のコンクリート打ち放し面には、コンクリート用のビスも打ち込んでもらい、そこにステンレスワイヤーを

張って、つるバラを誘引できるようにしています。

写真で見ているR壁右側には、早咲きの赤いバラで、バロン・ジロー・ドゥ・ランというつるバラ、反対側には、

同じく赤い花を咲かせるつるバラで、少し遅咲き品種のフロレンティーナを植栽しました。

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現状は、まだまだ2mもないくらいの大きさですが、数年経てば、この壁面を両側から覆ってくれるほどの

赤い花咲くつるバラの壁面になると思います。

R壁の下段には、旧校舎(法蓮校舎)の中庭から、プラトン・アリストテレス立像と一緒に移設された、

創立50周年につくられたプラトン・アリストテレス立像(アテネの学堂)の『建造の記』という格調高い文章が

銅板に刻まれたものを取り付けています。

長い間、旧校舎で風化して、文字が読めなくなっていたものも、今回洗浄してもらい、

文字も読めるようになりました。

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このR壁から、校舎西棟へ入る通用口前のアプローチには、高さ約4.5mの巨大なアーチを特注で製作しました。

このアーチは、R壁の表側から見ると、プラトン・アリストテレス立像の上方に姿を現し、

ラファエロの『アテネの学堂』に描かれたギリシャ神殿風の空間を表現したものになっています。

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そのアーチの両側には、つるバラ、アルベリックバルビエと、イングリッシュローズのモーヴァンヒルという

2本のつるバラを誘引しています。

上の写真に見えているのが、イングリッシュローズのつるバラ、モーヴァンヒルです。

庭づくりの参考にした「四神思想」では、西は「白虎」にあたり「白」のイメージ、

「陰陽五行説」では、「木火土金水」のうち、「金」にあたり、ゴールドや黄色のイメージがあり、

この巨大なアーチに誘引しているつるバラは、白い花が咲くアルベリックバルビエと、

黄色い花が咲くモーヴァンヒルという品種を選んでいます。

どちらも大きく成長し、3年も経てば、このアーチを覆いつくし、美しい風景を作ってくれると思います。

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こちらは、校舎西棟、通用口から見た中庭です。

アプローチに巨大なアーチが見え、その両側には、もともとのフラットな中庭から高さ約1mの盛土をしている

様子がよく分かると思います。

ゆっくりスロープを上るように、中庭へとアプローチすることができます。

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こちらは、西棟に沿うように設けられた屋外鉄骨階段・2階より見た中庭です。

手前(校舎西棟)側に、モミジなどの高木が茂り、森のゾーンを形成しているのがよく分かると思います。

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こちらは、校舎(南棟)3階の角から中庭を見下したアングルです。

校舎に囲われた四角い中庭空間に、楕円構造のアリーナやスタンドベンチが配置されているのが

よく分かると思います。

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こちらは、普段入ることができない西棟の屋上から、中庭全景を眺めたアングルです。

正面の校舎東棟の奥に緑が見えているのは、隣接する平城第二公園の緑です。

この西棟の屋上から中庭を見ると、中庭の緑とリンクするように、東隣の公園の緑が見えて、とてもいい感じです。

僕が一番気に入っている中庭のアングルです。

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こちらは、反対側の校舎東棟の2階、共用廊下から見る中庭です。

手前に見える楕円の焦点のひとつに設置している「羅針盤」(石板プレート)から放射状に延びている線が

楕円の内壁(スタンドベンチ)に反射して、もう一方の焦点にあるプラトン・アリストテレス立像へと

導かれているのが分かりますでしょうか?

「楕円の反射定理」を、ボーダータイルを使って表現しています。

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同じく校舎東棟2階の共用廊下から、斜めに中庭を見たアングルです。

写真右側が方位でいうと北になるのですが、日当たりの良い中庭の北側にスタンドベンチを多く、

非対称に配置しています。

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こちらは、校舎東棟3階の廊下から見たアングル。

写真右側の校舎(北館・本館)側は、教室になっていて、教室の窓から、この中庭を見下すことができるように

なっています。

窓側の席は、特等席です。(直射日光が当たって暑そうですが。)

植栽もまだまだ弱々しいですが、数年経てばしっかりと樹々も育ってくれて、四季折々に様々な風景を彩ってくれる

ガーデンになってくれることと思います。

いかがでしたでしょうか?

奈良高校・創立100周年記念の中核事業としてつくられた中庭『竪義の庭』。

僕が撮影した竣工写真を使って、ガーデンツアー的にご紹介いたしました。

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実は、このたび、この奈良高校・創立100周年記念事業の中庭『竪義の庭』のお披露目会が、

この夏(2024年8月10日)開催されます。

学校の中庭ということで、普段なかなか見ることができない空間ですが、

このたび、卒業生や、この100周年記念事業にご寄付いただいた方ほか、

一般の方にも見学していただける機会がございます。

事前申込制になりますが、ご興味のある方は一度、奈良高校のホームページに

詳しく案内が出ておりますので、そちらをご覧ください。


 ※ 奈良県立奈良高等学校のHPはこちら『竪義の庭』完成披露会のお知らせ


■おすすめ特集

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居場英則

『進化する庭、変わる庭』がテーマ。本業は街づくりコンサルタント、一級建築士、一級造園施工管理技士、登録ランドスケープアーキテクト(RLA)。土面の殆どない庭で、現在約120種類のバラと、紫陽花、クレマチス、クリスマスローズ、チューリップ、芍薬等を育成中。僕が自身の庭を創り変える過程で気づいたこと。それは、植物の持つデザイン性と無限の可能。そして、都市部の限定的な庭でも、立体的な空間使用、多彩な色遣い、四季の植栽の工夫で、『風景をデザインできる』ということ。個々の庭を変えることで、街の風景も変えられるはず…。『庭を変え、街の風景を変えること』が僕の人生の目標、ライフワーク。ーー庭を変えていくことで人生も変えていくchange my garden/change my lifeーー

個人ブログChange My Garden

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