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専門家「風景」をつくるガーデニング術

今年初挑戦のベランダガーデニング

居場英則

暑かった夏も終わり、あっという間にもう9月も半ばを過ぎてしまいました。

今年は、バラの庭づくりを始めて4年目にあたりますが、我が家の前庭、中庭は昨年の3年目と比べても

大きな変化がなくなって来てきました。

バラの株が充実するまでに3年間、我慢して育てて下さいね、とバラを始める際に通ったバラセミナーの師匠には

言われていましたが、まさにそんな感じです。

4年目を迎えた我が家の庭は、成熟度を増してきましたが、目新しさがなくなって来て、何か新しいことに

チャレンジしてみたい、ということで、今年初挑戦したのが、バルコニーガーデンでした。

バルコニーガーデンといえば、こちらでブログ記事も書かれているメアリーさんが第一人者ですよね。

メアリーさんのブログを拝見していて、ボクもバルコニーガーデンに挑戦してみたいなと常々思っていました。

そんなことで、今回は、バルコニーガーデン初チャレンジの半年間を振り返ってみたいと思います。


●「ガーデン化」する前の殺風景な2階バルコニー

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こちらは、去年の秋くらいの写真でしょうか?

我が家の2階のバルコニーはまだこんな状態でした。

バジルやミントを鉢植えで育てている程度の殺風景なバルコニーでした。

広さでいうと、ちょうど畳が4枚分ほどの小さなスペースです。

東側に向いたこのバルコニーですが、東側の隣接地が一段(5mほど)下がったところにあるので、2階からは

お隣の屋根越しに景色が眺められるようになっています。

天気の良い日には、このバルコニーの手すりに布団を掛けて干したりしていましたが、今回、バルコニーを

ガーデン化するにあたって、この手すりにはつるバラを誘引しようと思っていますので、

今後は布団が干せなくなってしまいます。

多少、機能面でデメリットが発生しますが、仕方ないですね(汗)。


● バルコニーの手すりの両側からつるバラを誘引

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こちらは、昨年末の様子。

一階の庭に置ききれなかったつるバラを2鉢、2階のバルコニーに持って上がりました。

手すり部分に左右からつるバラを誘引してみました。

手すりの高さを超えて大きく成長すると、室内からの眺望を遮ってしまうので、なるべく手すりの低い位置に

誘引できるよう、つるを曲げやすい品種を選びました。

左側がイングリッシュローズのブラザー・カドフィール、右側からは新苗から育てたバラで、

ローズ・ピエール・ド・ロンサールです。


● アルミ製の台を使って鉢植えのバラを配置

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手すりに誘引したつるバラ以外は、アルミ製の台(階段状の2段の台)を使って並べました。

写真は、冬剪定前ですが、葉っぱも落とし、株自体がコンパクトになっています。

春の開花の時には、ボリュームが2倍や3倍にもなりますが、冬の間は、コンパクトにまとめて、

ベランダを広く活用できるようにしています。

ベランダですので、基本的に鉢植えになります。

我が家では、8号スリット鉢を基本にして、美観を考えて、テラコッタ鉢を鉢カバーのようにして使っています。

手前のグリーンのスリット鉢がむき出しのものは、ミニバラを植えた6号スリット鉢です。


● 待望のバラの開花シーズンを迎えました

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そして、今年の5月、待望のバラの開花シーズンを迎えました。

我が家のバルコニーガーデン1年目は、想像していたのよりはたくさん花が咲いてくれました。

この2階のバルコニーは東を向いていて、日が当たるのは午前中だけ。

決して日照条件が良いとは言えない環境下で、そこそこ咲いてくれたのは、まさに嬉しい誤算でした。

目線より上は遮る物がない空が広がり、その大きな空が青いと本当に心地良いですね。

色とりどりのバラの花とのコントラストもきれいです。


● 立体感を出すためにオベリスクに誘引したバラが効いている

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ひとつ上の写真とアングルを変えて撮ってみました。

そこそこ咲いているとはいえ、手すりに誘引したつるバラのうち一本(ローズ・ピエール・ド・ロンサール)は

まだ2年目で、株が充実しているとはいえないため、花数は少なかったです。

それを補うように活躍してくれたのが、オベリスクに誘引した鉢植えのバラでシャンタルメリュ(右端のピンク)

と、イングリッシュローズのヘリテージ(その左側)です。

他の鉢植えのバラは、短く剪定してコンパクトに咲かせていますが、それだけでは淋しいということで、

立体感を演出する方法として、オベリスクにツルを巻き付けたバラを配置しました。

こうすることで、手すりに誘引したつるバラ、コンパクトな鉢植えのバラ、オベリスクに誘引して立体的に

咲かせたバラというように様々なスタイルでバラの花が咲き乱れ、花に包まれるようなバルコニーになりました。

想像していた以上の成果です。


● 脚立に乗って俯瞰で眺めるバルコニーガーデン

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今度は、脚立に乗って、俯瞰でバルコニー全景を眺めてみたのがこちらの写真。

東隣の住宅が一段下がっているため、我が家の2階からは開放的な眺望が広がっています。

この写真では分かりにくいですが、遠く奈良盆地を囲む山並みまで見渡せます。

4畳ほどの小さなバルコニーガーデンですが、バラの花に囲まれて華やかな空間になりました。

この2階のバルコニーガーデンには、香りの強いバラを選んでいますので、高台を吹き抜ける風がバラの香りを

室内に運んでくれて、とても癒されます。

あと、景観的な視点でいいますと、床をウッドデッキで仕上げているのが効いているかなと思います。

元々のバルコニーは、FRP防水のため、グレー色の殺風景な床でしたが、ウッドデッキを敷くことで、

バラの花や葉っぱの緑との対比が一層際立っているかと思います。


● 室内から見るバルコニーガーデン

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こちらの写真は、室内側からバルコニーガーデンを見たアングルです。

室内側はダイニングルームです。

我が家では、眺めの良い2階が、リビング・ダイニング・キッチンになっています。

バルコニーは、ダイニングとつながっていて、毎朝、ここで朝食を食べながら、

バラの花越しに東の山から登る太陽を眺めています。

まさに至福のひとときです。


● リビング・ダイニングとバルコニーガーデン

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ひとつ前の写真を撮影した場所から、さらに下がったところから撮った一枚です。

画面右側が我が家のリビングルーム、左側がダイニングルームと、それに続くバルコニーガーデンです。

外のバルコニーガーデンに露出を合わせているので、室内が暗くなってしまいましたが、

実際には、室内も明るいです(汗)。

一階の玄関を入って、ゲストを2階のこのリビング・ダイニングにお通しすると、まず最初に見えて来るのが

この風景です。

バルコニーに面した大きな開口部と、リビングの横長の窓で切り取られた眺望が目に飛び込んできます。

以前は殺風景なバルコニーでしたが、今年はバラの花がたくさん咲いてくれて、華やかな景色になりました。


● バラ以外にも、多肉植物やサボテンを育てるスペースに

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今年から、バルコニーのガーデン化計画を進めてきましたが、バラだけでなく、多肉植物やサボテンを育てる

スペースとしても、このバルコニーは機能しています。

昨年秋くらいから少しづつ集め始めた多肉植物のコレクションです。

そんなに大したものはないのですが(汗)、その独特のフォルムが気に入って育てる鉢が増えてきました。

今までは、リビングの出窓コーナーで育てていたのですが、場所が足りなくなって来て、

バルコニーにその栽培スペースを拡張しました。

室内では水遣りも一苦労ですが、バルコニーだと、水遣りも気にせず行えます。


● 効率よくレイアウト、展示するにもってこいのスチールラック

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こちらは、ディノスさんが扱っておられる商品で、三段式のスチールラックです。

園芸研究家の吉谷桂子さんとディノスさんのコラボ商品で、とてもデザインが素敵なスチール製の棚です。

グリーンセージ色に塗装されていて、多肉植物を植えているグリーン系の陶器の鉢との相性も抜群です。

また、狭いバルコニーを機能的かつ効率的に使えるよう工夫されていて、非常に使いやすいです。

鉢植えのバラともうまく棲み分けが出来て重宝しています。

以上のような形で、この半年間、2階のバルコニーをガーデン化するために、いろいろ工夫しながら

やってきました。

バルコニーガーデン歴はまだ1年と、ひよっ子ですが(汗)、まだまだ工夫次第では面白い空間や風景を

デザインできる余地があるように感じました。

また来春に向けて改善改良を加えながら、変化を楽しみたいと思っています。

乞うご期待!

三段式のスチールラックの商品レビューはこちら

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居場英則

『進化する庭、変わる庭』がテーマ。本業は街づくりコンサルタント、一級建築士、一級造園施工管理技士、登録ランドスケープアーキテクト(RLA)。土面の殆どない庭で、現在約120種類のバラと、紫陽花、クレマチス、クリスマスローズ、チューリップ、芍薬等を育成中。僕が自身の庭を創り変える過程で気づいたこと。それは、植物の持つデザイン性と無限の可能。そして、都市部の限定的な庭でも、立体的な空間使用、多彩な色遣い、四季の植栽の工夫で、『風景をデザインできる』ということ。個々の庭を変えることで、街の風景も変えられるはず…。『庭を変え、街の風景を変えること』が僕の人生の目標、ライフワーク。ーー庭を変えていくことで人生も変えていくchange my garden/change my lifeーー

個人ブログChange My Garden

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