お庭からベランダ、エクステリアなどガーデニング回りをスタイリッシュに演出

 

専門家「風景」をつくるガーデニング術

自宅ガーデン・鉢植えのバラの植え替え+ツツジの鉢え植え

居場英則

2025年の2つめのブログ記事も、我が家の冬のガーデンの様子をご紹介します。

我が家の庭は、10数年前にバラの庭に作り替えて、「バラの庭」というイメージが強いと思います。

実際、つるバラ、木立性のバラ合わせて、現在でも約100品種以上(ほぼ1種類1本)育てているので、「バラの庭」が代名詞ということになるのかなと思います。

ただ、ひとつ前の記事でも書いた通り、ここ数年の急激な地球温暖化の影響で、僕の住んでいる街(奈良市)でもバラを育てるのがだんだん厳しくなってきていると実感しています。

なので、バラの庭から、花でいうとツツジへや、葉ものでいうとギボウシなどのガーデンに移行しつつあるのもこれまた現実です。

ただ、それでも、前述のように、バラだけでも100品種以上を育てていて、その約半数が鉢植えという現状で、鉢植えのバラは、2,3年に一度くらいのペースで土替えが必要です。

DSC_9121.jpg

この数年、インドアグリーンの観葉植物が増えて、その世話に手間を取られたり、バラ以外に育ててみたい植物も増え、そのメンテナンスなどに時間を割かれ、バラのメンテナンスに手が回っていませんでした。

なので、鉢植えのバラは、5年以上も土を替えていないものも多々あり、それらのバラは徐々に調子を崩して枯れたり、弱ったりしていました。

上の写真の鉢植えのバラは、見るからに土が古そうで、土中環境も悪いだろうなと推察されます。

DSC_9123.jpg

前庭にも、テラコッタ鉢に植え付けた木立性のバラがいくつかあるのですが、ここ数年、ほとんど咲かない、という状況でした。

DSC_9122.jpg

更に、年々弱っているバラも多くあり、その中には、すでに廃盤となっている希少なイングリッシュローズなどもあり、何とか復活させなければと思いながらも、そのままになっていました。

今回、重い腰を上げて、それらの鉢植えのバラの土替えを久しぶりに実施しましたので、その辺の様子をご紹介してみようと思います。

DSC_9118.jpg

前庭の駐車場スペースを作業場にして、ブルーシートを敷いて、植え替えの資材(土類一式)を用意し、作業に着手しました。

こちらは、12号ロゼアポットで育てている大型のつるバラです。

DSC_9120.jpg

左が、赤い中輪の花が咲くドルシュキルブラ(赤不二)という品種。

右が、紫色の小花にゴールドのシベが美しいヴァイオレットという品種。

どちらも3年以上は土替えしていないと思います。

DSC_9134.jpg

植え替え用の土は、ホームセンターに普通に売っている赤玉土(小粒・中粒)に、牛ふんたい肥、腐葉土の他、ゼオライト(保肥性を高める資材)を少量混ぜる程度で、割と適当にブレンドして使っています。

DSC_9128.jpg

こちらは、ドルシュキルブラ(赤不二)を、12号ロゼアポットから抜いたところ。

DSC_9131.jpg

ドルシュキルブラは、春にまだあまり咲かないし、調子が悪いだろうと思っていたのですが、意外とちゃんと根鉢も出来ていて、白根もところどころに見えています。

DSC_9133.jpg

植え替えに当たって、根鉢を軽く崩しておきます。

DSC_9132.jpg

引きで全景を見るとこんな感じ。

前年は、鉢のまま壁面に誘引していたのですが、植え替えのために一旦誘引を外し、枝が折れないように、仮に丸く束ねて植え替え作業を行っています。

DSC_9124.jpg

一方のこちらは、同じ12号のロゼアポットに植えていた大型のつるバラのヴァイオレット。

写真は、根鉢を崩してしまったあとのものですが、ほとんど白根もなく、状態はかなり悪いですね。

何とも情けない。

地上部のシュートは、フレッシュな枝でちゃんと出ているので、こちらの方が状態が良いだろうと思っていたのですが、ドルシュキルブラよりかなり良くないですね。

地上部を見ているだけでは、なかなか植物の状態は把握できず、鉢を開けて根を見ないと分かりませんね。

DSC_9125.jpg

元々は、左側の12号ロゼアポットに植えていたのですが、根の状態から判断して、2回り小さい10号ロゼアポットにサイズダウンして、ヴァイオレットを植え替えることにしました。

DSC_9135.jpg

先ほどお見せした、適当ブレンドの培養土を使って、植え替えをしていきます。

DSC_9126.jpg

こちらが、ヴァイオレットを10号ロゼアポットに植え替えた様子です。

土がフレッシュになって、バラも喜んでいるような気がします。

DSC_9139.jpg

こちらも、つるバラで、レーヌドゥヴィオレット。

以前に調子を崩したので、サイズダウンして養生してきて、昨年はそこそこ回復してきたように感じていたのですが、鉢を開けてみると、このありさま。

ほとんど白根がない状態でした。

そのまま、8号ロゼアポットに戻して、土替えを行いました。

これ以外にも、小さな鉢植えで養生していた希少品種のイングリッシュローズなどは、さらに状態が悪く、ここでその状態をお見せするのも恥ずかしいくらいなので、写真を載せるのを止めました。

DSC_9141.jpg

唯一、状態が良く、理想的な根をしていたのが、こちらのバラ。

オールドローズのシャルルド・ミル。

8号スリット鉢で育てていたのですが、鉢から出してみるとこの状態。

DSC_9142.jpg

寄ってみると、白根がびっしり。

これが本来の鉢植えのバラの状態なんでしょうね。

DSC_9144.jpg

根鉢を軽く崩しても、中まで白根がびっしり。

10号のロゼアポットに鉢増しして植え替えました。

土を触る庭作業は、その後片づけの大変さを考えると、ついつい尻込みしてしまいますが、みんなこのシャルルド・ミルのような状態なら、喜んで植え替えするのにね。

なかなかうまく育てられないのが残念です。

DSC_9113.jpg

バラの植え替えの後、ここ最近手に入れた、ツツジも植え替えることにしました。

ホームセンターで格安に売っていた久留米ツツジで「筑紫紅」という品種。

ショッキングピンクのとても鮮やかな花を咲かせるはずです。

DSC_9112.jpg

根鉢もしっかりと出来ていて、麻布で根巻きもしてありましたが、地植えならそのまま植えこんでも良いのですが、テラコッタ鉢に植えるので、麻布はキレイに剥がしてから植え込みます。

ツツジ系は、酸性に偏った土を好むので、バラの土にピートモスを加えて、酸性度を高めて使用します。

DSC_9117.jpg

こちらが、久留米ツツジ「筑紫紅」を、テラコッタ鉢に植え替えたところ。

中庭のツツジゾーンに点景として加えるために、「洋」のイメージで、テラコッタ鉢に植えています。

思っていた以上に大株で、即戦力として来春の開花に期待が持てます。

DSC_9114.jpg

それ以外にも、ホームセンターで在庫のツツジ(サツキ)の園芸品種を買ってきて、せっせと植え付けています。

まだまだ続くツツジ愛に、僕のツツジ・コレクションは増える一方です。


■おすすめ特集

gar_rosegarden_w.jpg

居場英則

『進化する庭、変わる庭』がテーマ。本業は街づくりコンサルタント、一級建築士、一級造園施工管理技士、登録ランドスケープアーキテクト(RLA)。土面の殆どない庭で、現在約120種類のバラと、紫陽花、クレマチス、クリスマスローズ、チューリップ、芍薬等を育成中。僕が自身の庭を創り変える過程で気づいたこと。それは、植物の持つデザイン性と無限の可能。そして、都市部の限定的な庭でも、立体的な空間使用、多彩な色遣い、四季の植栽の工夫で、『風景をデザインできる』ということ。個々の庭を変えることで、街の風景も変えられるはず…。『庭を変え、街の風景を変えること』が僕の人生の目標、ライフワーク。ーー庭を変えていくことで人生も変えていくchange my garden/change my lifeーー

個人ブログChange My Garden

Archives