お庭からベランダ、エクステリアなどガーデニング回りをスタイリッシュに演出

 

専門家「風景」をつくるガーデニング術

県立奈良高校・創立100周年記念事業の中庭「竪義の庭」を、雑誌『LANDSCAPE DESIGN』にて紹介していただきました。

居場英則

いよいよ2024年も年の瀬。

ディノスさんのガーデンスタイリングで、連載ブログコーナーを担当させていただいて、丸8年が経ちました。

毎回楽しみにしていただいている読者の皆様方には、大変感謝しております。

来年2025年も、引き続きこのコーナーを担当させていただけることになっています。

連載9年目になりますが、新たな気持ちで頑張りますので、引き続きどうぞよろしくお願いいたします。

2024年、この一年もいろいろありましたが、特に僕の母校、県立奈良高等学校・創立100周年記念事業の中庭、

「竪義の庭」プロジェクトが完成し、後輩の学生たちが、毎日その中庭で様々な活動をしている様子を見るにつけ、

とても感慨深いものがあります。

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さて、このたび、この奈良県立奈良高等高校「竪義の庭」が、

ランドスケープ雑誌『LANDSCAPE DESIGN』(マルモ出版)Vol.160

(2024年12月23日発売号)に10ページにわたって記事掲載していただきました。

完成したガーデンの写真だけでなく、この中庭をデザインするにあたっての

経緯や設計コンセプト、新たに学生とのワークショップで製作した

100周年記念のモニュメント(石板プレート)など、

このプロジェクトが完成するまでのプロセスにもフォーカスしていただいています。

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雑誌『LANDSCAPE DESIGN』は、大きな書店や、マルモ出版さんのネットショップ

Amazonなどでも購入できます。

ご興味のある方は、是非取り寄せてご覧いただけましたら幸いです。

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改めて、今年3月に完成した、母校・奈良県立奈良高等学校の創立100周年記念の中庭「竪義の庭」です。

こちらの写真は、雑誌『LANDSCAPE DESIGN』の中でも、冒頭、見開きページで紹介された写真です。

中庭の供用が始まり、後輩の学生たちが、中庭で様々な活動を始めました。

写真は、吹奏楽部による中庭コンサートの際の写真です。

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校舎の屋上から撮影させていただいたアングルです。

四方を校舎に囲われた中庭に楕円構造を内包し、その楕円形に沿って盛土を行い、すり鉢状の観客席を設けました。

中央のアリーナ(平地部分)には、「楕円の反射定理」を、タイルの線形で表現しました。

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学生がいない中庭の様子です。

中庭に落ちる校舎の影を考慮し、観客席はアンシンメトリー(非対称)に配置し、

残りの部分をロックガーデンとし、100周年に掛けて「百花繚乱」さまざまな高木や宿根草を植栽した

ガーデンとしています。

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校舎東棟の生徒の昇降口から、中庭へアプローチする部分です。

手前に見えているのが、創立100周年記念のモニュメントとして、現役の学生とワークショップを実施して

製作した「羅針盤」と呼んでいる石板プレートです。

楕円形の2つある「焦点」のひとつに「羅針盤」、その奥にあるもうひとつの「焦点」に、

創立50周年記念で製作された「プラトン・アリストテレス立像」(ブロンズ像)を、

旧校舎からこの中庭に移設・設置しました。

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「羅針盤」と呼ぶ、黒い御影石で製作した石板プレートは、直径3mある巨大なもので、

7つのパーツに分けて製作し、現場で組み立てて仕上げてもらいました。

中央にある小さなノズルから、水が立ち上がる噴水が仕込まれています。

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こちらが、2つある「焦点」のひとつに設置した「プラトン・アリストテレス立像」です。

50年前、奈良高校の創立50周年に、今回と同じように、OBOGの寄付で、前の校舎の中庭に設置されたものでした。

それを、2年前の校舎移転に伴い、新校舎に仮移設したものを、今回の中庭整備で、この場所に移しました。

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中庭の西側奥の方は、築山に地元奈良の名石、生駒石を使ったロックガーデンとしています。

高木のみならず、四季折々に咲き誇る、色鮮やかな宿根草も多数植栽したガーデンとなっています。

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こちら側には、生駒石のトップを磨いて作ったベンチを設けています。

植栽(特に高木)は、工事費予算の関係で、当初予定より二回りほど小さくなってしまいましたので、

完成当初は、まだまだ貧弱ですが、数年も経つと、大きな緑量と緑陰を作ってくれると期待しています。

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生駒石のベンチに座って、本を読んだり、楽器の練習をしたり・・・、そんなシーンをイメージして

デザインしました。

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緩やかな勾配の生駒石のロックガーデンに、花モノ、葉モノの宿根草を、約100種類、3000株ほど植栽しています。

まだまだ株は小さいですが、今後大地に根を張って、大きく育ってくれることを楽しみにしています。

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ちょうど2年ほど前ののこの時期くらいから、この母校の創立100周年記念の中庭プロジェクトに関わらせて

いただいておりますが、工事も無事完了し、学生たちが生き生きと青春をこの庭で謳歌している様子を見れて

設計者冥利に尽きます。

今回、その総まとめとして、ランドスケープの専門雑誌に採り上げていただき、

これまでやってきたことを総括できたように思います。

これで、母校・奈良県立奈良高等学校の中庭「竪義の庭」の話も、そろそろ終わりかなと思います。

これまでお付き合いいただき、ありがとうございました。


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居場英則

『進化する庭、変わる庭』がテーマ。本業は街づくりコンサルタント、一級建築士、一級造園施工管理技士、登録ランドスケープアーキテクト(RLA)。土面の殆どない庭で、現在約120種類のバラと、紫陽花、クレマチス、クリスマスローズ、チューリップ、芍薬等を育成中。僕が自身の庭を創り変える過程で気づいたこと。それは、植物の持つデザイン性と無限の可能。そして、都市部の限定的な庭でも、立体的な空間使用、多彩な色遣い、四季の植栽の工夫で、『風景をデザインできる』ということ。個々の庭を変えることで、街の風景も変えられるはず…。『庭を変え、街の風景を変えること』が僕の人生の目標、ライフワーク。ーー庭を変えていくことで人生も変えていくchange my garden/change my lifeーー

個人ブログChange My Garden

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