2020.3. 3 / ガーデニング術
3月に入り、本格的な春ももうすぐそこまで迫っています。
世の中は、新型コロナウィルスの流行で大変なことになっていますが、
自宅ガーデンは、春本番一歩手前ということで、静かで穏やかな時間が流れています。
ほとんどの植物がまだ芽吹き始めたばかりのこの時期が、一番好きかもしれません。
さて、この時期、庭を彩ってくれるのがクリスマスローズ(ヘレボレス)です。
我が家では、鉢植えで育てているクリスマスローズと、庭の花壇に地植えしているクリスマスローズが半々くらい
の割合で、数えてみると、60株ほどありました。
ブランドものの高価な品種はほとんどないのですが、ここ数年少しづつ集めて育てています。
この時期、いろんなブログでクリスマスローズのことが紹介されていますので、僕も我が家で育てている
お気に入りの品種のいくつかを紹介するとともに、低い位置で咲くクリスマスローズをどのように撮影しているか、
僕の撮影方法についても、ご紹介しようと思います。
こちらが、我が家の前庭の玄関アプローチ脇に並べているクリスマスローズの鉢植えです。
一番良く見える一等地で、季節ごとに旬の花を咲かせる鉢植えを並べています。
クリスマスローズ→バラ→紫陽花、といった感じで、この場所に並べる鉢植えをローテーションしています。
反対側から見たところ。
まだ全部が咲き揃ってはいませんが、7割ぐらいは咲いたでしょうか?
うつむいて咲くクリスマスローズの写真を撮るには、目線を下げる必要があります。
しゃがんで、クリスマスローズの花の位置で撮影すると、こんな風景になります。
我が家では、クリスマスローズに限らず、鉢植えはなるべくシンプルなデザインのテラコッタ鉢を使っています。
鉢の形は違っても色やテイストを合わせると、調和した風景をつくる事ができるからです。
ひとつ上の写真の中央に置いている赤紫色のクリスマスローズに
クローズアップしてみました。
庭の風景の中で撮る写真も味があっていいのですが、
僕は、毎年この時期、成長記録的にひと鉢づつ写真を撮っています。
こちらが、ひと鉢づつ撮影しているものです。
場所は、中庭のサンルーム。
サンルームの壁面は、DIYでつくったブルーグリーンの板張りとなっていて、
それを背景に撮影します。
クリスマスローズは背が低いので、撮影しやすいように、台の上に鉢を載せて、
カメラは、三脚にセットして、次から次へと鉢を入れ替えながら撮影しています。
のっぺりしない様に、左上から照明を当てて、被写体であるクリスマスローズと
背景のブルーの板に陰影が出るようにしてみました。
こちらは、ひとつ上の赤紫色のクリスマスローズを植えているテラコッタ鉢と
同じもうひとつの鉢に植えた白地に淡いピンクの筋が入る品種。
同じ鉢に植えていても、赤紫色と白い花ではずいぶん印象が変わります。
花茎の部分にクローズアップしたアングル。
花茎と葉っぱのバランスがとても良い感じに育っています。
こちらは、特にお気に入りの品種で、シャビーな花色のダブル咲き。
ラッパ形のテラコッタ鉢に植えています。
今年は少し花が少ないように思います。
ラッパ形の鉢で下に行くほどすぼんでいるので、根が回っているのかもしれません。
この春に鉢増しする必要があるかなと思っています。
花茎のアップです。
他の品種に比べると、葉っぱが細くスレンダーな立ち姿が
とても気に入っています。
ガーデンの中では、このような見え方をします
建物外壁の白い大理石タイルが背景になりますが、ブルーの板張りの
サンルームで撮った写真とはかなり印象が異なります。
こちらもお気に入りのラッパ形のテラコッタ鉢に植えたクリスマスローズ。
白地に赤い斑点(スポット)が入るダブル咲きの品種です。
こちらも立ち姿が綺麗です。
右端の古葉は取ってしまった方が良かったかもしれません。
こちらは、今年調子が上がったひと鉢で、純白のダブル咲き。
カメラのホワイトバランスの関係なのか、白い花を撮影すると、
背景のブルーグリーンの板が、ほぼ青色で写ります。
濃いブルーの背景に白い花がぼんぼりのように浮かび上がって美しいです。
こちらも、今年良く花を咲かせた、濃い赤紫色のシングル咲きの品種。
花茎も赤紫色で、すくっと立ち上がって立派です。
左斜め上から当てている光が葉に当たって、陰影がはっきり出て力強い印象の写真になっています。
ちなみに、ガーデンでは、このように見えています。
サンルームで斜光を当てて撮影すると、スタジオで撮影しているような感じに
なり、ガーデンの中で自然光で撮影すると、優しい感じになります。
同じく、ガーデンでとても美しく咲いていたのが、こちらのクリスマスローズ。
葉の緑色と小豆色の花とのコントラストがとても綺麗です。
少し目線を下げて撮ると、こんな感じ。
小豆色の花弁に濃淡のグラデーションが出るのもとても特徴的で気に入っている点です。
この鉢をサンルームに取り込んで、撮影したのがこちら。
強い光が左上から当たる事で、まったく別の品種かと思うほど、
印象が変わります。
今度は縦位置で、花茎のアップを撮ってみました。
縦位置で撮るのと横位置で撮るのとでも、ずいぶん印象が変わります。
鉢植えのクリスマスローズは、花だけでなく鉢との相性、全体的なまとまりが
重要と思っています。
こちらのギザギザ模様のテラコッタ鉢は特にお気に入りのもので、
クリスマスローズの花茎の長さと鉢の深さのバランスがとても良い感じです。
また、テラコッタ鉢のギザギザの溝の部分がウェザードして(風化して)、
苔が生えてきているのも、味わい深いです。
こちらは、同じギザギザのデザインで、丈の長いテラコッタ鉢です。
ひとつ上のテラコッタ鉢とお揃いのデザインで並べて飾っています。
クリスマスローズの花はうつむいて咲くため、このような少し長めの鉢を
使って、高い位置で咲かせるというのも、いいかもしれません。
花の部分のクローズアップです。
淡いピンク色のダブル咲きの品種です。
こちらも、鉢に特徴があります。
深めの鉢を使って、背丈の低い品種のクリスマスローズを高い位置で咲かせる
工夫をしています。
植えているのは、紫とグリーンのバイカラーのシングル咲き品種。
鮮やかな色合いで、ガーデンの中でもよく目立ちます。
こちらは、我が家で一番大きなクリスマスローズの鉢植えです。
昨年は、こぼれんばかりに花が咲きましたが、今年はイマイチの花付きです。
昨年の猛暑で、少し調子を崩したからだと思います。
こちらのテラコッタ鉢も苔むして、良い雰囲気になっています。
花茎のクローズアップを縦位置で。
背景のブルーの板のせいか、クリスマスローズとは思えないほど
鮮やかな印象です。
横位置でもう一枚。
来年は、もう一度鉢一杯で咲かせるよう、育成したいと思っています。
サンルームで撮影した写真は、こちらで最後。
2年前に手に入れた横山ナーセリーさんのプチ・ドールシリーズ。
まだ幼く、花数も少ないのですが、立ち姿が何とも味わいがあって
とても気に入っているひと鉢です。
花茎のクローズアップです。
濃い赤紫色がとても印象的な品種です。
ここからは、ガーデンに地植えしているクリスマスローズを少し紹介してみます。
写真は、我が家の前庭、玄関アプローチ脇の花壇に植えたクリスマスローズです。
同じ場所を反対側から見たところ。
丹波石を積み上げて、花壇に段差を付けています。
上の段にはビオラやバラ、シャクヤクなどを植えて、丹波石の横の細い花壇にクリスマスローズを植えています。
玄関アプローチを歩くと、うつむいて咲くクリスマスローズが、このように見えます。
鉢植えと違って地植えしているので、地面すれすれで咲いています。
地植えのクリスマスローズを撮影するには、地面に寝そべるようにして
撮影するしかありませんが、やはり下から見上げるように撮ると
雰囲気が良く伝わりますね。
植えた当初は小さな株だったものが、ずいぶんと成長して花を咲かせるように
なりました。
バラもそうですが、クリスマスローズもやはり鉢植えより地植えの方が
生育が早いように感じます。
こちらは、前庭のロックガーデン。
玄関アプローチと同様、丹波石をランダムに組んで立体的な花壇にしています。
数年前までは、ここは宿根草のアジュガだけを密植していましたが、
ここ数年は部分的にクリスマスローズを植栽しています。
なるべく丹波石を隠さないよう、背丈の低いクリスマスローズの品種を選んで植えています。
こちらは、原種系のクリスマスローズ。
園芸品種の多い我が家では珍しい品種です。
ほとんど葉が出ずに花だけ先に咲いています。
こちらも背丈の低めの品種。
少し紫がかった丹波石の色合いととてもマッチしていると思います。
こちらは、ロックガーデンの後方に植えたクリスマスローズ。
白地に花弁の縁に赤紫色のピコティーが入る品種。
可愛らしく、とても目を惹きます。
長くなりましたが、如何でしたでしょうか?
我が家のクリスマスローズの代表選手をご紹介してみました。
クリスマスローズは、花期が長い上、他の植物の花が咲く前のこの時期に
庭を独り占めして彩ってくれるとても重宝する植物です。
バラのような薬剤散布も入りませんし、お手入れも簡単。
毎年の成長記録を写真で残しておくと、モチベーションにもつながります。
是非、少しづつ増やして育ててみられては如何でしょうか?
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