2023.2.28 / YouTube「植物遊戯7チャンネル」つるバラ誘引風景ガーデニング術自宅ガーデン
バラをメインにしているガーデナーにとって、冬の庭作業はやってもやっても終わらない
途方もない作業の連続です。
壁面や高所へのつるバラ誘引に続いて、鉢植えのつるバラをオベリスク誘引したのち、
最後に残ったのが今回の作業。
今までやったことがない、鉢植えのつるバラの仕立て方に挑戦してみました。
「懸崖仕立て」という、菊やラン、盆栽などの仕立てに使われるテクニックです。
今回は、それを鉢植えのバラでやってみようという試みです。
以下に、僕が講師役で出演している、園芸YouTubeチャンネル「ショクナナ!」で、
そのつるバラの「懸崖仕立て」の様子を動画で紹介しています。
良かったら、そちらもご覧ください。
鉢植えのつるバラの懸崖仕立ての様子は、上記YouTube動画でもご覧いただけますが、
ざっと静止画(写真)を使って、概略を以下にご紹介しておきます。
今回、「懸崖仕立て」に使う園芸グッズが、こちらの「プランツサポート(ビッグ)」。
ディノスさんの取り扱い商品ですが、本来の使い方は、植物が倒れこんでこないように、優しく支えるガードです。
いくつかサイズがある中で、今回は、「ビッグサイズ(幅32センチ、高さ65センチ)」を使ってみます。
今回、「懸崖仕立て」にするのは、イングリッシュローズの古い品種「メイヤー・オブ・キャスターブリッジ」。
かなり大きくなるつるバラで、鉢植えで育てていますが、12号のロゼアポットで、
つるも最長部で2.5mくらいになっています。
このロゼアポットの際に、「プランツサポート(ビッグ)」を差し込みます。
プランツサポートには、2本の横ラインが入っていて、その間につるを差し込むと固定しやすいです。
中央には、地面へ差し込む縦のラインもあるので、この交差点に、まず主枝を固定するのが良いと思います。
あまり密にならないように、間隔を空けてつるを麻ひもでプランツサポートに固定していきます。
プランツサポートは結構な横幅があるので、扇を広げるようにつるを固定していけるのがとても良いです。
使いたいツルをすべてプランツサポートに固定すれば、次は、ツル(枝)同士を編み込むように固定します。
ツル同士を固定している部分を上から見下ろすと、こんな感じになっています。
なるべく、握った手(グー)が入る程度の間隔を空けながら、葉が展開した時に、込み合わないように
配慮しながら、枝を交差していきます。
長いつるの先端を剪定して、ちょうどよいくらいの長さに切り詰めます。
先端が少し下がるような感じになるように、枝の先端に麻ひもを括り付け、それをプランツサポートの下部に
引っ張るように固定しています。
こうすることで、ツル全体が弓のように撓り、いい感じになります。
これで、ほぼ完了です。
なかなかうまく行きました。
一般的な「懸崖仕立て」は、支柱を株元に差し込んで、それを手掛かりに誘引していくことになると思いますが、
支柱が目立ってしまうのが嫌なのです。
今回の懸崖仕立てでは、「プランツサポート」を使って、枝先は空中誘引し、麻ひもで枝先を引っ張る、という
スタイルで行っています。
こうすることで、支柱がなく、プランツサポートもバラが咲いた時には、ほぼ隠れてしまうので、
見た目が良くなると考えています。
如何でしたでしょうか?
鉢植えのつるバラを、垂直に立てるように咲かせるオベリスク仕立てではなく、
寝かせるように咲かせるというオプションを楽しんでみてはいかがでしょうか?
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