2020.11. 4 / 美しい景観のまち
11月に入り、寒い冬がもうすぐそこまで迫ってきています。
そんな中、少し季節感がない写真で恐縮なのですが、僕の気に入っている風景をご紹介したいと思います。
前回の記事では、数年前の春に旅をした滋賀県・近江八幡市の「八幡掘」の風景をご紹介しました。
今回は、その八幡掘から少しのところにある、美しい建物をご紹介したいと思います。
こちらが、その建物で「ラ・コリーナ近江八幡」。
バームクーヘン「CLUB HARIE」(クラブハリエ)を展開する「たねや」グループのフラッグシップ店です。
近江八幡市のシンボル、八幡山からつながる山並みを背景に、小さな三角形の峰がいくつも連なるような
印象的な「建物」が正面に見えています。
この建物は、建築史家でもあり、建築家でもある藤森照信さんが設計されたもので、
その独特のフォルムと屋根全体を芝生で覆った屋上緑化が見どころです。
また、写真右奥にちらっと見えている銅板葺きの建物も、同じく藤森照信さんの設計による、
たねやグループの本社屋です。
この2つの建物を中心に、いくつかの施設、農園などが集まり、「ラ・コリーナ近江八幡」が形成されています。
もう少し近づいてみましょう。
たねやグループのHPによると、「ラ・コリーナ」(La Collina)とは、イタリア語で「丘」という意味。
世界的な建築家・デザイナーであるミケーレ・デ・ルッキ氏がこの地を訪れ、小高い丘からの眺めに
名づけられたそうです。
ここを訪問した時は、まだできて間もない時期で、季節も早春だったので、
建物の手前の広場の植栽(グランドカバー)は、まだ茂り切っていませんでした。
現在は、美しいグリーンカーペットのようになっているようです。
建物も素晴らしいですが、この広大なランドスケープも一見の価値がある大変素晴らしいものです。
建物の斜め左から撮影してみました。
山形の屋根がいくつも連なって、山脈のようです。
屋根には芝生が張り付けられています。
その芝生張りの屋根の所々に明けられた四角い窓がとても可愛らしくみえます。
1階の通路の軒を支える列柱は、製材していない自然の木をそのまま使っています。
建物の逆サイドから見たところです。
奥に見えているのは、八幡山へと連なる山並みです。
その山並みと同化しているように見えます。
こうやって見ると、かなりの急勾配の屋根になっています。
建物1階の軒下に入ってみました。
外部から見える四角い窓も、内側から見るとこのようになっています。
こちらは、建物の中に入ってすぐのエントランスホールを見上げたところ。
外から見えた四角い窓も、中から見るとこんな風になっています。
2階に上がって、この黒い粒粒が何か確認してみました。
どうも炭のようです。
炭の破片を天井に張り付けているようです。
たねやさんのHPを拝見しますと、たねやさんでは「アリ(蟻)」をシンボルにされているようです。
『いつも人々が集い、にぎわう場でありたいと。自然の中で一億年の歴史を生き、すぐれた社会性を持つ
アリの姿に学び、ラ・コリーナ近江八幡のシンボルとしました。』とのこと。
ひょっとしたら、この黒い炭で表現されているのは、アリではないかと思いました。
こちらは、1階の商品販売コーナーの一角。
たねやさんの和菓子製作のための木型が、壁面いっぱいに展示されていました。
とても印象的な壁面です。
こちらは、ラ・コリーナへの入り口のゲート。
歩行者用の方は、建物と同じような山形のデザインが踏襲されていました。
至るところに、デザイナーのこだわりが感じられる施設です。
如何でしたでしょうか、ラ・コリーナ近江八幡。
美しいランドスケープと独創的な建物。
是非、この風景を体験していただけたらと思う、おススメの場所です。
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【 ラ・コリーナ近江八幡 について 】
住所:滋賀県近江八幡市北之庄町615-1
TEL:0748-33-6666
※ 詳しくは、以下↓のラ・コリーナ近江八幡のHPをご覧ください。
http://taneya.jp/la_collina/about.html
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