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専門家「風景」をつくるガーデニング術

我が家のつるバラ誘引風景2022冬 【前編・中庭編】

居場英則

毎年、年末〜年始に掛けての庭作業として、つるバラの誘引があります。

寒空の中、長時間外での作業は過酷でもあるのですが、一人静かにバラと向き合える上、

その年の5月の開花の風景をイメージしながら、つるバラの枝を間配って留める作業は、

まさに絵を描いているようで、クリエイティブな作業をしているような気がして、

とても至福な時間でもあるのです。

今年も、早々に我が家のつるバラ誘引作業は終えているのですが、その様子をご紹介したいと思います。

今年は、まず、我が家の中庭の方からご案内していきます。

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こちらは、我が家の中庭から、前庭方向を見たアングルになります。

向かって右側が母屋、左側がサンルームと呼んでいるスペースで、自転車がガーデングッズを収納している場所です。

このサンルームのガラスの壁面に大型のつるバラ、ピエール・ド・ロンサールを誘引しています。

サンルームと母屋との間に、プラスチックの支柱(黒い棒)とステンレスワイヤーを張って、

そこにつるバラの枝を留めています。

中央の通路の上にアーチを描くように誘引しています。

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こちらは、右側の母屋側の壁面。

1階の居室のガラスの壁面と、その横の小壁を使って、イングリッシュローズのテス・オブ・ダーバービルズという

赤いつるバラ他、何種類かのつるバラを誘引しています。

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こちらは、建物側を真正面から見たところです。

右側の玄関ドア横の小壁に、メッシュフェンスを取り付けているのと、大開口の窓の縦桟部分に重なるように

防腐塗料を塗った木製の支柱を2本立てています。

それらを使って、一番右側にあるつるバラ、テス・オブ・ダーバービルズを誘引しています。

左端には、鉢植えのままオールドローズのレーヌ・ドゥ・ヴィオレットを雨樋に誘引しています。

その右横には、オベリスク仕立てのつるバラ、イングリッシュローズのアブラハム・ダービーを配置。

このあたりのバラの配置、見せ方は昨年と変わっている部分です。

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こちらは、玄関ドアの辺りから、更に中庭の奥を見たアングルです。

一番奥(右側)には、和室の雨戸シャッター隠しの格子スクリーンを使って

つるバラを3種類誘引しています。

中央の高木は、ソヨゴという常緑樹で、株立ち樹形ですが、一部が枯れ込んだ

ため、その枯れ枝を使って、古いイングリッシュローズ、メイヤー・オブ・

キャスターブリッジというつるバラを弓状に誘引しています。

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手前の白い壁面は、玄関ドア横の小壁ですが、こちらにも白いメッシュパネル

を取り付けていまして、そこにつるバラを2種類誘引しています。

下のまだ小さい方が、レイニー・ブルーという薄紫色のつるバラ。

初期生育が遅いバラで、なかなか大きくなってくれません。

メッシュパネルの上部には、ドルシュキ・ルブラという赤いバラを

雨樋を伝わせながら、手前に持って来ています。

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こちらは、中庭の奥正面部分。

和室の面した掃き出し窓部分ですが、シャッター式の雨戸が付いていて、

そのシャッター雨戸の巻き取り部分を隠すための格子スクリーンを軒先に

取り付けているのですが、それを使って、つるバラを誘引しています。

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少し斜めから見たアングルです。

左側の雨樋を使って大型のつるバラ、スパニッシュ・ビューティを、

右側からはロワド・ロンサールの枝を斜めに引っ張り、格子スクリーンに

留めています。

今年は、前庭で花期が合わなかった鉢植えのヒースクリフという

イングリッシュローズの半つるバラを、枝先をロワド・ロンサールの枝に

留めながら、空中に誘引しています。

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こちらは、大型のつるバラ、スパニッシュ・ビューティを軒上に空中誘引している様子です。

ロワド・ロンサールが大きく成長してきたため、格子スクリーンの大半を占めるようになり、

スパニッシュ・ビューティを咲かせる場所がなくなり、やむなく軒上に空中誘引することを思いつきました。

張り付ける壁面がないため、雨樋からワイヤーを引っ張り、それを足がかりに枝と枝を交差させながら

誘引しています。

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こちらは、軒上の様子を見下ろしたアングルです。

左に見える白いワイヤー一本だけが足がかりとなり、あとは枝を交差させながら立体的に誘引しています。

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こちらは、南側の隣地境界側の黒い防腐塗料を塗った木製フェンスです。

正面には、イングリッシュロースのスワン、オールドローズのマダム・イサーク・ペレールなどを誘引しています。

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斜めから見たところ。

このエリアは、中庭の最奥部分で、中庭の中央テラスからはあまりよく見えない場所ですが、

鉢植えのバラを地植え化する際に、このあたりにも可能な限り、バラを地植えしています。

左側の黒い木製フェンスに誘引しているつるバラ、マダム・イサーク・ペレールは、壁面だけでなく、

反対側の建物壁面にある縦樋(雨樋)に、空中に弧を描くように誘引しています。

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こちらは、同じ場所の建物側の壁面。

こちらにもつるバラ2種類(すみれの丘、シャンテロゼ・ミサト)を誘引しています。

こちらの壁面には雨樋にステンレスワイヤーをクロス掛けして、それを足がかりにつるバラの枝を誘引しています。

建物壁面にビス穴を開けてワイヤーを這わせることができない場合は、こういった雨樋を活用しながら、

錆びにくいステンレスワイヤーをうまく使って、つるバラ誘引する事が可能です。

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こちらは、中庭から隣地境界の木製フェンス、その奥の細い通路方向を見たアングルです。

右端の枯れ木の高木も、オベリスクとしてつるバラの誘引のために活用しています。

こちらには、イングリッシュローズのジェーン・オースチンを誘引しています。

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中庭に中央部分から、奥方向を見たアングル。

この時期、我が家の中庭は、オベリスク仕立ての鉢植えのつるバラやクレマチスで一杯です。

この鉢植えのためよく見えませんが、隣地境界側の白いタイルを貼ったブロック塀にも、

つるバラを左右から誘引しています。

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こちらは、サンルーム横のシェードガーデン。

お隣の建物の影響もあり、南庭ですが、最も日当りの悪い場所で、いわゆるシェードガーデンです。

ここの木製フェンスにもつるバラを誘引していて、名花・レオナルド・ダ・ヴィンチの枝代わり、

アントニオ・ガウディ(別名、シルバー・レオナルド・ダ・ヴィンチ)を誘引しています。

日当りが悪いため、たくさんの花は咲きませんが、それでも順調に生育を続けています。

環境に適応する品種を選べば、日陰でも十分、つるバラを咲かせることはできます。

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こちらが、最後の一枚。

我が家の中庭をぐるっと一周してきました。

中庭側からサンルーム、そして前庭方向を見たアングルになります。

こちらのガラス張りのサンルームの壁面に誘引している大型のつるバラ、ピエール・ド・ロンサールも、

植栽して10年目になります。

かなり大きくなり、中庭の風景を作ってくれる、なくてはならないつるバラに成長しました。


如何でしたでしょうか?、我が家のつるバラ誘引風景2022冬(中庭編)。

次回は、我が家の前庭のつるバラ誘引風景をご紹介したいと思います。

乞うご期待!


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居場英則

『進化する庭、変わる庭』がテーマ。本業は街づくりコンサルタント、一級建築士、一級造園施工管理技士、登録ランドスケープアーキテクト(RLA)。土面の殆どない庭で、現在約120種類のバラと、紫陽花、クレマチス、クリスマスローズ、チューリップ、芍薬等を育成中。僕が自身の庭を創り変える過程で気づいたこと。それは、植物の持つデザイン性と無限の可能。そして、都市部の限定的な庭でも、立体的な空間使用、多彩な色遣い、四季の植栽の工夫で、『風景をデザインできる』ということ。個々の庭を変えることで、街の風景も変えられるはず…。『庭を変え、街の風景を変えること』が僕の人生の目標、ライフワーク。ーー庭を変えていくことで人生も変えていくchange my garden/change my lifeーー

個人ブログChange My Garden

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