冬の庭作業の一大イベント、つるバラの誘引作業。
大きな壁面へのダイナミックな誘引が我が家のガーデンの見せ場です。
ひとつ前の記事で、我が家の中庭にあるつるバラ誘引風景をご紹介しましたが、今回はその後編、前庭編です。
我が家のつるバラ誘引風景は毎年こちらでご紹介していますが、今回はより詳しく拡大版でご紹介します。
こちらは、我が家の前庭の全景。
前面道路に面して、オープン外構となっていて、写真奥が玄関アプローチ、手前が駐車場です。
ちらは、玄関アプローチ側から見た前庭の全景と建物外観です。
三角形の勾配屋根が印象的な外観で、2階部分がテラコッタ色の塗り壁、
1階部分には白い大理石タイルを貼っているのですが、その壁面に
つるバラを誘引しています。
それ以外にも、前庭に面した各所の壁面につるバラを誘引しています。
それをこれからひとつづつご紹介していきます。
こちらは、玄関アプローチの隣地境界側。
白い大理石タイルを貼っている壁面は我が家の部分ですが、
その外側(隣地側)にも、つるバラ・カクテルを誘引しています。
これは、お隣さんのご理解・ご了解もいただいてのことですが、
さらに、お隣さん宅の敷地内にも同じつるバラ・カクテルのオベリスク仕立て
の鉢植えを置かせていただいています。
その部分を真正面から見たところ。
我が家の敷地側に植えたつるバラ・カクテルの枝を、隣地側の壁面に誘引して
いる様子がよく分かると思います。
こちらは、前庭・玄関アプローチを真正面から見たところ。
玄関アプローチの右側の電気の引き込みポールにもつるバラ、チェビー・チェイスを誘引しています。
また、道路側の花壇の植栽した株立ち樹形のエゴノキにも、鉢植えのつるバラ2本を巻き付けて誘引しています。
(このあたりは後述します。)
玄関アプローチに一歩踏み込んだ辺りから見たアングルです。
右側には隣地境界のブロック塀(白い大理石タイルを貼ったブロック塀)にもつるバラを誘引、
左側の小壁に加え、奥正面の建物外壁面にも何種類ものつるバラを誘引しています。
こちらは、玄関アプローチ右側の隣地境界のブロック塀部分です。
壁面の右側から、バロン・ジロー・ドゥ・ラン、左からスーベニール・ドゥ・ドクトル・ジャメインを誘引。
画面方向が南になるため、誘引している壁面は北側になります。
従って、つるバラの花は光を求めて、塀の上に立ち上るように咲きます。
同じ壁面を少し斜めから見たところ。
手前左側には、株立ち樹形のヤマモミジを植えていますが、その株元近くに、
イングリッシュローズのつるバラ、モーティマー・サックラーを植栽しています。
まだ、植えて間もないため、さほど大きくないのですが、大きく生育すれば、
このヤマモミジの幹に巻き込むように誘引していく予定です。
玄関アプローチの一番端(道路側)の引き込み電柱部分にもつるバラを誘引
しています。
電気計量器がスマートメーターに変わったため、検針の必要がなくなり、
引き込み電柱だけでなく、電気計量器が入ったボックス部分も含めて誘引が
可能になりました。
これにより、引き込み電柱を全体に花を咲かせられるようになり、
より立体的な風景がつくれます。
こちたは、玄関アプローチ脇の小壁です。
ここにもつるバラを2種類、誘引しています。
右側から地植えのモーツアルト、手前からは鉢植えの万灯火というつるバラをクロスするように誘引しています。
小壁を真正面から見たところ。
手前は、ロックガーデンとなっていて、宿根草のアジュガやクリスマスローズを植栽しています。
小壁を反対サイドから見たところ。
つるバラ・モーツアルトの株元は、小壁の手前側にありますが、ツルの一部を壁の側面から裏側(道路側)へも
間配り、さらに小壁の上部から乗り越えるように枝を裏側に誘引しています。
モーツアルトというつるバラは、下垂させても花を咲かせることができる性質であることを使って、
株元の反対側の道路側でも花を咲かせるようにしています。
こちらが、その小壁の反対側(道路側)の様子。
小壁の右側(建物側)から回し込んだつるバラ・モーツアルトの枝に加え、鉢植えのつるバラ・万灯火も誘引し、
道路側の壁面にも彩りをつくれるようにしています。
また、シンボルツリーのエゴノキの裏側(小壁側)に、鉢植えのつるバラを2鉢、キングローズと
イングリッシュローズのメイヤー・オブ・キャスターブリッジを置いて、
それらのツルを、エゴノキにスパイラル状に巻き付けて、立体的に咲かせるようにしています。
こちらは、前庭を駐車場側から玄関アプローチ側を見た全景です。
この時期、写真左側にはクリスマスローズの鉢植え、
そして小壁側のロックガーデンの周りにはギボウシのコレクションの小鉢が
所狭しと並んでいます。
こちらは、玄関アプローチ脇、隣地境界側に設置したつるバラ用のアーチです。
バラを始めた当初は、アーチは設置したい方針だったのですが、
つるバラの風景の多様性を求めるうちに、アーチもありかな、となりました。
このアーチの右側から、アップルシード、左からイングリッシュローズの
ヒルダミュレルを誘引しています。
アーチの手前には、同じくイングリッシュローズのジェームズ・ギャルウェイ、
ウィリアム・モリスをトレリスに、ラジオ・タイムズをオベリスクに誘引しています。
玄関アプローチから、建物外壁全面に誘引した状況がよく分かるアングル。
中庭へとつながるガラス扉の左右両側の壁面に多数のつるバラを誘引しています。
こちらは、ガラス扉の向かって右側の壁面、サンルームの外壁面です。
こちらには、キングローズ、チェビー・チェイス、レッド・キャスケード、フロレンティーナの
4種類の赤いつるバラを誘引しています。
こちらは、建物外壁面を右斜めから見たアングル。
ガラス扉を開けると、中庭へと導かれます。
ガラス扉のある、中庭へと続く開口部を真正面から見たところ。
開口部の両側から、壁面を伝ってアーチ状のつるバラを誘引しているのがよく分かるかと思います。
今度は、開口部の左側からのアングル。
開口部の左側に誘引しているのは、ジャスミーナというつるバラ。
このジャスミーナが、この壁面のキーとなるつるバラで、遅咲き品種のため、
この壁面に集めているつるバラは、遅咲き品種ばかりです。
ガラスドアあたりから、建物壁面左側を見たところ。
一番手前がつるバラ・ジャスミーナ。
なるべくツルが交差しないように、同心円型に波紋を描くように誘引することを原則としています。
建物外壁に誘引したつるバラの全景がよく分かるアングル。
約8mほどもある大きな壁面に、右側の壁面につるバラ4種類、左側の壁面8種類、
合計12種類のつるバラを誘引しています。
建物側のシンボルツリー、エゴノキの辺りからガラス扉方向を見たアングル。
このエゴノキの裏側と建物との間が狭く、脚立も立てにくく、誘引がとても難しいエリアになります。
さらに引いて、建物左端あたりから、建物外壁全景を見たアングル。
このアングルで見える冬に誘引風景がとても好きで、誘引の形にこだわっています。
開花時期より遥かに長い、枝だけが見える風景をどれだけ美しく見せるかが、我が家の誘引の妙です。
建物外壁に左半分。
こちらは、赤い花の咲くバラばかりを集めたゾーンで、「レッド・クリフ」と呼んでいるエリア。
ここには、チェビー・チェイス、フロレンティーナ、ブレイズなどの遅咲きの赤いバラに加え、
今年は、鉢植えで赤紫色の一重咲きのつるバラ・ヴァイオレット、ミステリューズを新たに導入しています。
どんな風景になるか、楽しみにしています。
建物外壁に寄った位置から、玄関アプローチ方向を見たアングル。
オープン外構で、街並に溶け込むように緑と花の風景が広がるように意識してたガーデンデザインです。
こちらは、前庭の北側隣地境界付近の様子。
白い木製フェンスに沿って、オリーブの木を3本列植しています。
そのオリーブの木の足元にも花壇スペースがありまして、木立性のバラの他、宿根草などを植栽しています。
白い木製フェンスを道路側から見たところ。
白いフェンスに誘引しているつるバラ・カクテルが、常緑樹のオリーブの木陰になるため、
毎年、この時期にオリーブの木の剪定を行い、フェンス面屁の日照を確保するようにしています。
白い木製フェンスを正面から見たところ。
4枚あるフェンスのうち3枚をつるバラ・カクテルで占めています。
手前の花壇部分には、木立性・シュラブ樹形のイングリッシュローズのタモラ、トランクウィリティ、トロワラス、
ゴールデンセレブレーション、カーディングミル、ジュード・ジ・オブスキュアを植栽しています。
白いフェンスを建物側から見たアングル。
オリーブの木の足元には、クリスマスローズ、オダマキ、アジュガなどの
宿根草に加え、パンビー・ビオラなどの一年草を植栽しています。
また、白い木製フェンスには、つるバラ・カクテルの他、クレマチスを数種類
誘引しています。
こちらは、知人から譲り受けたつるバラで、香り高いイングリッシュローズの
エブリン。
その知人お手製の鉄筋を組んだオベリスクに誘引しています。
さらにその後方に、つるバラ・クラウンプリンセスマルガリータに加え、
アメリカフジ(アメジストフォール)を植栽し、アメリカフジはパーゴラまで
誘引しています。
そして、こちらが我が家の前庭全景。
駐車場スペースと玄関アプローチが一体となったオープン外構です。
前庭を前面道路側から真正面に見た全景です。
一番手前の道路側のシンボルツリーの株立ち樹形のエゴノキ、右側の玄関アプローチに株立ちのヤマモミジ、
建物に一番近い部分に株立ちのアオダモ、一番左端の隣地境界沿いに3本のオリーブの木を植栽し、
庭の骨格を構成しています。
その間を縫うように、建物や外構のありとああらゆる壁面を使ってつるバラを誘引しています。
バラを育て始めて今年で10年目。
概ね庭のカタチは定まってきましたが、細かいところでは毎年試行錯誤の繰り返しです。
つるバラの誘引も年を経るごとに上達しているように感じていますが、なかなか100%満足とは行かず、
また来年の課題を見つけながらの一年になるかと思います。
今は、静かに今年の5月の開花時期を楽しみに待つばかりです。
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