お庭からベランダ、エクステリアなどガーデニング回りをスタイリッシュに演出

 

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イギリスの気温、スマホの「世界の気温」で見ると、今日も最高気温23度。最低気温13度。いいなあ。

ため息です。ジャケット一枚欲しい感じか。快適な気温の世界で生きる。それに憧れますね。

この写真は、今年、6月のもので、この時も18度くらいだった。ロンドン塔の堀にできたメドウガーデン。ナイジェルダネット先生の設計による花のメドウ。

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暑くも寒くもない気温がずっと続いて心地良い風が吹いて。↑はThe Newt in Somerset の庭にて。

時折雨が降るような1日だったのでレインコートが放せなかった。植物の開花も生長も穏やかで。

それを思うと、今の日本の気温の現実を受け入れ、現実の庭の計画を練るのはシンドイ。イメージもなにも、湧かなくなるというか。レジリエント一本槍では辛い。なので、少し幅を広げたくて、ずっとイギリスの本や資料を漁っています。逃げているわけではありません。

可能性としては、今の、21世紀のナチュラリスティック・ガーデニングの方法には、実に多くのヒントがあるからです。

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こんなに、インターネットが盛んな時代なのに、やっぱり!やっぱり!本は良い!紙の質感と印刷の色調。

そして、グラフィック・デザインというだけでも。

英語を全て読みきれない私は、英文も、なんとなくインスピレーションで読んでるフシ。

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6月にイギリスに行った際にも、あちらこちらで、たっくさんの欲しい本を見つけました。

とはいえ今、自分の本棚に本が増えすぎて悩み中なので、今回は、2冊ほど買って、それでも、重かったので後からイギリス在住の白井法子さんに送ってもらった。

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ほかの重たい資料(訪ねたガーデンやチェルシーの資料)もいろいろあったので、彼女に頼んでしまいましたが、本や紙の資料は、本当に、重たいですね。

↑のタイトル、素晴らしい!!!「レジリエント」は今すぐ、採用!

この本は、日本のamazonから注文(結局イギリスから送られてくる)できたので、その場では買わず、しかとチェックのみ。本屋さんすみません。でも、ほかの日本で買えないもの。いくつか購入。

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↑の写真は、ロンドンのハチャーズ お気づきかどうか、もっと上の写真は、やはりアートブックでは立ち寄り必須のメリルボーンハイストリートにあるDAUNT BOOKS 本が、ウイリアム・モリスのテキスタイルの敷かれたテーブルに。そして、ハチャーズも。もちらは「ウイロー」だとすぐわかる。

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このDAUNT BOOKS は店内も19世紀末の雰囲気。ステンドグラスのデザインは私が住んでいたエドワーディアンスタイルの家のものと同じ様式。アーツ&クラフツのテイストにイギリス式のアールデコが混ざったような。

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これがメリルボーン・ハイストリート。路側花壇はナチュラリスティック植栽。かなりはげてしまいましたが。

良い雰囲気のハイストリートでロンドンに行くと必ず訪ねる場所です。

ところで30年あまり数えきれないほど私が通ったのは、ロンドン、ピカデリーにあるハチャーズ。

あいかわらずガーデニングブックは充実していますが、その割合は、四半世紀前と比べると減っていました。

前はもっとあったのに!と行く都度思いますが。....しかし

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それでも、エレベーターについているこの看板は

このハウスのサイトのメッサーズ・ハチャーズにて 王立園芸協会 が設立されたのは 1804年3月

ジョン・ウェッジウッドF.L.S(会長)
ライト・ホンクス・ジョセフ・バンクス・バート P.R.S.
ライオット・ホンクス チャールズ・グレヴィル
リチャード・アンソニー・ソールズベリーF.R.S.
ウィリアム・タウンゼント・アルトンFLS
ウィリアム・フォーサイスFL.S.

RHSの最初のロゴマークで記されています。

ロンドンのハチャーズ、 王立園芸協会が発祥したことでも知られるヨーロッパ最古の本屋さん。

ゆえに、ガーデニングの本が充実してないはずは、ないのですが、現代人は、ほかの項目にもっと興味を持ったことの証拠。料理関係が俄然増えて、アートブック系も、前より増えたように思います。

ちなみに、これまでハチャーズ...で買った本は、数知れず。

ガーデニングとアート関係のどっしりと重い数冊、ハチャーズのレジからそのまま直接送ってもらえました。

今はどうか分かりませんが、当時何冊か買った本は自分で郵便局から本を送るよりもずっと安く送れたのです。

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でも最近は、大体アマゾンで手に入ることが多いので、送ってもらう手間をかけることもなくなったのですが、やはりロンドンのハチャーズに行かないと手に入らない本 は今でもたくさんあります。実際手にとって中身をしっかりチェックしてから買いたいものです。

↑スー・スチュアート=スミス先生の左に見えているのが、長らくイギリスに住む白井法子さん。

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著者の名前だけで、欲しい本を買うなら、中身を見なくても、Amazonでばっちり。

ウェルビーイングをテーマにした今年のガーデンツアーもやはり、この本が最初のきっかけになっている。

RHSのウィズレーも、もちろんですが。

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時間は戻ってこないし。今年のガーデンツアーも素晴らしい体験となって、ご一緒したご参加の皆様との時間も、2度と戻らないけれど、本を読むのは、何度同じところを読んだとしても、繰り返し、繰り返し、与えてくれるので、やっぱり、この時間は、永遠にすばらしいものだと思う。歳をとって読書の根気が続かなくても2〜3行で良いと思う。

自分の心の栄養になる部分を見つけることさえできれば。


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吉谷桂子

英国園芸研究家、ガーデン&プロダクトデザイナー。7年間英国に在住した経験を生かしたガーデンライフを提案。さまざまなイベントや雑誌などに出演するほか講師を務め、著書も多数。また国際バラとガーデニングショウやレストランなどの植栽デザインを担当。2013年春にファッションブランド「Shade」を立ち上げた。


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