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専門家吉谷桂子のガーデンダイアリー ~花と緑と豊かに暮らすガーデニング手帖~

中之条ガーデンズ。アリウムほか初夏の球根いっぱい!!!

吉谷桂子

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五月中旬の中之条ガーデンズ。現在は、新型コロナウィルス感染拡大防止のため臨時休園中ですが、

この春から最強スタッフが参入して、この、日本における本格的なナチュラリスティック・ガーデンを目指すパレット・ガーデンも

「あぁぁぁぁ〜!やっと思い通りに植物たちが育っていく!」と、いう感動的な体制が整いつつあります。

写真はアリウム(その間にヒオウギが植わる、マルチ・プランティングのセンター・エリア)

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アリウムは、去年の秋に全部で7種類。500球を植えたのでしたが、嗚呼、現場のドサクサにて何がどこに植わったか。周囲の人たちにも不明。

咲いたらわかるので(苦笑)、そこに、植物札を入れようと。同時にいろいろな庭を走り回っていると激しい混乱が。

アリウム カロリニアナム ビューティー x30

アリウム アングローサム x20

アリウム カメレオン x100

アリウム エロス x100

アリウム レッドモヒカン x50

アリウム グラジエーター x100

アリウム アトロプルプレウム x200

これらが咲く頃に、臨時休園が解除になると良いのですが、油断はならない中、細心の注意を払いながらこの夏は庭を楽しんでいただきたくも思います。

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こちらは、丈夫さで信頼度の高い、アリウム'ミレニアム'。一昨年、オランダのフューチャープランツ社を訪ねた時に

その丈夫さにぞっこんとなり、中之条ガーデンズにもたっぷり植わり、去年の厳しい夏も越した。

(渋谷・青山にもたくさん植わりました。今蕾がいっぱい!)

こちらは、はるはなファームさんから。写真は去年の7月。

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こちらも去年の7月。7月になったら自粛も解除されるだろうか。油断はできないとは思うけれども

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こんなに健気に咲く花や庭。少しでも多くの方々に見て欲しくて、切ない日々です。

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カマッシア ライヒトリーニ ブルーキャンドルが育っているのは、中之条ガーデンズに一番最初にできたスパイラル・ガーデン。

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ピート・アウドルフさんの庭やそれに影響を受けた庭で見かけて日本でも取り入れ、その都度、夏を越せず

繰り返し栽培チャレンジをしているダイアンサス。浜松ダメ、私の自宅もダメ。さて、中之条ガーデンズではどうだろうか。

過湿に弱いのは当然ですが、見かけほど乾燥に猛烈に強いというのでもなかった。この夏、注意深く観察のこと。

このスパイラルを作った初年度(一昨年)から植えっぱなしになっているチューリップが

気ままに咲くのを、このままで良いのか、いつも悩んでそのままに。

少なくともこういう広い庭では、3球から5球程度まとめて植えないと絵にならないし

園芸種のチューリップの生き残り率は100%ではないので、植えっぱなしだと絵になりにくい。

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イギリスの庭では度々目にしていたアリウム。カラタビエンスを去年初めて日本で植えてみた。

生き残りはどうか。

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Allium Karataviense ivory green 咲くとこんな感じ。乾燥には強靭なユーフォルビア、ミルシニテスとは相性抜群。

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ライト・プレイス・ライト・プランツがもっとも大切な課題。

強烈に乾燥の厳しいこのガーデンで生き残る植物を選んで絵になるようにするのは

思っているほど簡単ではなかった。しかし、多湿の環境では生き延びられない植物をうまく選んで

植物を楽しむ庭へのチャレンジは、続いています。ことしは、コボレ種でも増えたか、スカビオサ。

風通しのよくない場所では直立できないけれども、ここでは、力強く。

その向こうに見えているのは、ローズガーデン。環境がまた違うので、何が植わっているのか

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拝見に行くのが楽しみ!いつも裏切られない。河井伸志さんのバラは本当にすごい。

これ、咲いたら、すごい!6月上旬が良いだろうか。ぜひ、見にきて欲しいです。

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今月はまだ開園情報が出せず、はっきりとしたことはいえませんが、私はメンテナンスで

日帰りdoor to door で中之条ガーデンズに通ってはいます。5月下旬に引き続き

6月は3日あたりを目指して...。もしも、開園できれば...いえしかし、なかなか難しいですね。

常にネットなどでも情報、キャッチして。

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ローズガーデンはまさに囲まれた庭。見え方の効果もまた素晴らしいのです。

今はまだ無観客のなかで美しくチューリップが咲いていました。

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さて、スパイラル・ガーデンは、これから、いよいよこの環境でのダイナミックな新しい庭の景色を作っていきたいと思っています。

いままでは、20世紀型のそれこそ、冬はパンジー、夏はマリゴールドといった一年草で塗り絵をするような公園植栽からは脱していきたいという目標もあります。

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1年、また2年3年と時を経て、見事な庭が完成しつつあります。ちょっと、これ、わかりますか?

地形の傾斜さえも直して行ったのです。これは吉谷博光の執念のランドスケープデザインから生まれて行った景色です。

ここも、来年のグランド・オープンを目指して、今年は特に正念場。

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スパイラル・ガーデンは今、麦穂が美しく立ち上がってきました。秋にはこれらのドライになったストローを使って

クラフトワークショップができたらと思いますが、そのころには、事態が改善していることを願って.......

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この麦穂の景色も気持ちいいんです!時々野草、矢車草などが顔を出しているのもかわいい。

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塚本こなみ先生のフジの巨大なエリアも登場しています。今は、まだ小さいけれども、こちらは

5年後だそうです。こちらも博光デザインの支柱が楽しみです。

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ワークショップの拠点になる「赤い家(仮称)」には、今後、吉谷家のイギリス雑貨も投入しインテリアを完成していきます。

秋にはある程度見えるかな?

解除になったら行きたい旅先のひとつに、中之条ガーデンズ、ぜひ、入れておいてくださいねー!

開園情報は以下まで!

https://www.town.nakanojo.gunma.jp/garden/n-gardens/


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吉谷桂子

英国園芸研究家、ガーデン&プロダクトデザイナー。7年間英国に在住した経験を生かしたガーデンライフを提案。さまざまなイベントや雑誌などに出演するほか講師を務め、著書も多数。また国際バラとガーデニングショウやレストランなどの植栽デザインを担当。2013年春にファッションブランド「Shade」を立ち上げた。


Instagram@keikoyoshiya 

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