2018.7.30 / チェルシーフラワーショー2018
前々回の記事では、この5月にイギリス・ロンドンで開催された、「チェルシー・フラワーショー2018」に、
今回は、その続編として、
思います。
エリザベス女王が総裁を務められる、英国王立園芸協会(RHS)
ファッション業界でいう、「パリコレ」
こちらは、芝生広場に設営された屋外のイベント会場。 開催期間中、演奏会など様々な催しが行われています。
入場者は、パビリオン内のショップや展示、
このチェルシーフラワーショーのハイライトは、
デザインさ
今回、日本から唯一出展された、ガーデンデザイナー・石原和幸氏の庭づくりのサポートメンバーとして、
その傍ら、
その舞台裏の様子を見ることが出来、
庭が出来上がって行く過程のレアな写真も交えながら、
振り返ってみた
今回も、かなりの写真枚数ですが、
「チェルシー・フラワーショー2018」のコンテスト・ガーデンは、
大きな区画が割り当てられる、まさに「魅せる庭」
僕がチームメンバーとして参加させていただいた日本人ガーデンデザイナ
「アーティザン・
こちらは、会場の東側、森の中にエリアが割り当てられており、
3分の1ほどの大きさです。
背景になる森とのバランスも考慮しなければならないガーデンです。
もうひとつが、「スペース・トゥ・グロウ・ガーデン部門/
「ショー・ガーデン部門」と「アーティザン・ガーデン部門」は、ほぼ毎年変わらない部門
最後の「スペース・トゥ・グロウ・ガーデン部門」
それぞれのガーデンに対して、審査が行われ、「ゴールド(金賞)
「シルバー(銀賞)」、「
また、それぞれの部門にひとつ、「
今回はこの3部門のうち、「ショー・ガーデン部門」をメインにご紹介いたします。
「アーティザン・ガーデン部門」と「スペース・トゥ・グロウ・ガーデン部門/Space to Grow Gardens」は
記事下にありますリンクからご覧いただけます。
前置きが長くなりました。
それでは、これから、
ただ、僕自身はガーデンの評論家ではありませんので、
各庭の詳細については、主催者の英国王立園芸協会(RHS)
【 Show Gardens 】
では、まず初めに、フラワーショーの花形、「
■ The Morgan Stanley Garden for the NSPCC
こちらは、ショー・ガーデン部門で、「ベストガーデン賞」
庭への入口部分から、奥が見渡せず、
緑一色の中に、
庭の奥には、安心して過ごせる安らぎの空間があり、
案内してくれた、現地の日本人ガーデナーが、
表現することになる、
■ Welcom to Yorkshire
こちらは、イングランド北部に位置する、
ショー・ガーデン部門でゴールドメダル(金賞)受賞、
しましたが、人気投票(People's Choice Awarads)では、
背景の森の木々とも良く調和して、
与えられた区画に起伏を作って、小川が再現されていました。
植栽も素敵で、短期間につくられた庭と思えないほど、
こちらは、庭を作っているところです。 伝統的なイギリスの石積み技法で、
■ The Trailfinders South African Wine Estate
こちらは、南アフリカのワイン製造所の庭という設定。
煉瓦屋根の白い建物の前に広がる前庭は、
シルバーギルドメダル(準金賞)受賞の庭です。
こちらは、庭の制作途中の様子。
前庭の向かって右側に急勾配の斜面がつくられ、
その岩の間に、特徴的な植物が植えられて行きます。
■ The David Harber and Savils Garden
こちらは、非常にアーティスティックなガーデン。
現地の新聞でも、とても注目を集めていた庭です。
穴の開いた金属パネルを何層にも建て、その層(レイヤー)
その園路に沿って、色とりどりの草花が植えられています。
ブロンズメダル(銅賞)受賞の庭です。
こちらは、庭を作っている途中の様子。
3層の衝立板がレイヤーとなり、
こちらが完成した庭。 一番奥にブルーと金色で構成されたオブジェが据え付けられていま
とてもパースペクティブな、奥行き感を感じる構成で、
デザインに
■ LG Eco-City Garden
こちらは、韓国企業のLG電子がスポンサーになっている庭で、
コンセプトのようです。
奥に建物があり、その前にアウトドアリビング的な、
さらに、
庭で映像を楽しむことができるようになっています。
この庭では、
庭には、黄色とオレンジの花が咲き乱れ、
シルバーギルド(準金賞)受賞の庭です。
こちらは、制作途中の庭の様子。
奥の建物が出来上がり、
ところです。
シンボルツリーになる大きな植栽も運び込まれています。
建物側から前庭方向を見た様子。
アウトドアリビングのサンクンガーデンと建物の間には、
たくさんの要素が盛り込まれた、美しいガーデンです。
アウトドアリビングのサンクンガーデン(沈下式庭園)
手前には、彫刻、奥にはTVモニターと壁面緑化が見えます。
一番奥の建物の中の様子。
広いリビング・ダイニング・キッチンの前後、
とても心地良い空間になっています。
■ The M&G Garden
こちらは、今年
スポンサーになっているガーデン。
サラー・プライスという若い女性デザイナーを起用した、
ゴールドメダル(金賞)受賞の庭。
この庭の特徴は、何と言ってもこのテラコッタ色の壁面。
「版築(ばんちく)」という、
植栽も、
こちらは、作庭の様子。 壁面が仕上がり、大量の植物が現場に持ち込まれ、
■ The Lemon Tree Trust Garden
こちらは、とてもコンセプチュアルな庭。
案内してくれた現地に住む日本人ガーデナーさんが教えてくれた、
難民キャンプという限られた空間の中で、
「
難民キャンプという、
この庭は、シルバーギルドメダル(準金賞)を受賞しました。
こちらは作庭途中の様子。
この庭がどのようなコンセプトのもとにデザインされているのかも
スポンサーのLEMON TREE TRUSTの関係なのでしょう、
■ Wuhan Water Garden , China
こちらは、今年のショーガーデンの中で、
表現したもののようです。
この場所は、四周を道路に囲まれているため、裏がなく、
敷地を横断するように園路が設けられ、その両サイドに水庭、
ブロンズメダル(銅賞)受賞の庭です。
中央の水盤には、噴水の仕掛けが施され、
こちらは、作庭初期の様子。
かなり大掛かりなベース(基礎)が設置されていました。
完成した庭のディテール。
コールテン鋼の植栽枡が階段状に連なるデザインになっていました
■ VTB Capital Garden - Spirit of Cornwall
こちらは、とてもモダンで、幾何学的な造形のガーデンです。
特に円形をモチーフにして、
水盤の上に、丸いステージがずれながらつながり、
緑一色の植栽が、モノトーンの空間に映えてとても美しいです。
シルバーギルド(準金賞)受賞の庭。
作庭途中の様子。
大量の植栽が運び込まれ、このあと次々と植え込まれて行きます。
■ The Wedgwood Garden
ショー・ガーデンの最後に紹介するのが、こちらの庭。
陶磁器メーカーのウェッジウッドがスポンサーになっているガーデ
丁寧に作り込まれたガーデンの中央に、
切リ出した石をベンチにしたり、
ゴールドメダル(金賞)受賞の庭です。
ガーデンの横には、
続きまして2つ目の部門、【 Artisan Gardens 】の記事はこちら。
3つ目の部門、【 Space to Grow Gardens 】の記事はこちら。
【 Garden Feature 】
「ショー・ガーデン部門」、「アーティザン・ガーデン部門」、「
Space to Grow Gardens」と、今年2018年のチェルシー・
最後に番外編として、
■ RHS Feel Good Garden
こちらは、主催者のRHS(英国王立園芸協会)
コンテスト・ガーデンは、金賞はじめ、各賞を争う部門ですが、
Matt Keightley というイギリス人ガーデンデザイナーの作品です。
こちらが、完成したばかりのガーデンの様子。
スパイラル(らせん状)に連なる特徴的なデザインです。
こちらは、工事中の様子。
広い敷地に、高木が何本も配置されています。
この庭も、完成形がどんな風になるのか、
フラワーショーがオープンした際の様子。
スパイラルに連なる石はベンチになっていました。
メインストリートの脇にあり、休憩スペースとして、
「見る庭」でなく、「使う庭」として、
最後にもう一枚。
こちらは、
森の木々を使って張られた美しいデザインの日よけ天蓋です。
チェルシー・フラワーショーでは、
世界最先端のガーデンを体感することができるチェルシー・
是非一度、見に行ってみられては如何でしょうか?
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