お庭からベランダ、エクステリアなどガーデニング回りをスタイリッシュに演出

 

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リアトリスは、Piet Oudolf氏のデザインするNew Perennial movement のスタイルを持つ庭でよく見かけていた宿根草です。(写真は、P氏とNoel Kingsbury 氏の共著 Planting Design から)その、英語でいえば、Spike 一本の槍か棒のように林立する枝葉が面白くて、魅了されていました。日本へは、大正末期には渡来していたとの記述を見つけましたので、なんとかなるかもと。この8月に企画しているオランダガーデンツアーも、こうしたP氏のデザインした「新型ナチュラルガーデン」を考察する旅。

日本でも育つかどうか。デザインと同時に植生を観察しようというわけです。

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まずは、温暖地でもうまく育つかどうか。そこで、試験的に、四年前から、浜松フラワーパーク、去年からは、東京の目黒区でも育つかどうか、トライをしてきました。

写真は、梅雨のさなかの、目黒区にある私のお店(2018.7.30 Will closing )

とにかくやってみなくてはわからない。

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こちらは、先週のはままつフラワーパーク。ホワイトフラワーのゾーンに白花のリアトリス。

まだ花の蕾が開いていないので、咲いていません。

手前に、零れ種で増えた紫色のバーベナボナリエンシスが花をつけて。

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もう、夏の日差し。それでも、アップライトな宿根草たちが元気に繰り広がって美しい。

と、私は、この生命力に感動します。一ヶ月前に満開だったフジも今は花殻摘みを終えて。

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紫色のリアトリスと一緒に植わっているのは、ピンクと黄色のテイオウカイザイク。

ともに、基本的に、高温多湿は苦手です。

リアトリス、北米から来た宿根草なら、ほとんど、耐寒性はあるものの、蒸れに弱い。

でも、私の算段では、日当たりと風通しと水はけの良い土壌。この三拍子のなかで、

東京での夏越しは、バイオゴールドのストレスフリーの土で、行けるのではないかと

最初から、そんな見通しがありました。ここは贅沢ですが、

人口土壌のすべてがストレスフリーの土。

土が蒸れずに通気することで、夏でも根が、生き延びる。

まさに、そういうこと。

自分が写っているのは、この株の背の高さを見て欲しかったので。

去年の夏以降も、異常な大雨に悩んだこともありましたが、元気な花が、今年も上がってきました。地下茎で増えた株がドリフトしてます。

まあ、いずれにせよ、大体の宿根草は、前年の秋に植えれば、この初夏まではほぼちゃんと成長してきます。問題は晩夏。去年の夏を越して今があるのが嬉しいのです。

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さて、上の写真を取った、6/8の時点では、花の色がでていなくて、緑の穂だけですが、去年の晩夏の厳しい状況を乗り越え、今、リアトリスがたくさんの花穂を元気にあげてきました。(写真左手の群生、右はバーバスカム)

日本では、まだまだ、新しい考え方の、生き延びる、ローメンテナンスの宿根草の庭。

そのアイデアは、理解されていないように感じていますが、

それを少しづつ広げるのが今の私の情熱でもあります。

New Perennial movement は以下のサイトをご参考に。

http://www.thenewperennialist.com/the-new-perennialism-open-source-planting-design/


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吉谷桂子

英国園芸研究家、ガーデン&プロダクトデザイナー。7年間英国に在住した経験を生かしたガーデンライフを提案。さまざまなイベントや雑誌などに出演するほか講師を務め、著書も多数。また国際バラとガーデニングショウやレストランなどの植栽デザインを担当。2013年春にファッションブランド「Shade」を立ち上げた。


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