2023.10. 7 / ガーデニング(GARDENING)旅(SIGHTSEEING)草花(FLOWER & PLANTS)
今年の夏の厳しさは、おそらく本州温暖地のダリアには打撃、少なくなかったはずです。
ダリアの栽培には水もスペースも肥料分も欠かせないし、手間もかかるので管理も大変。
そして、今年は北海道でも、信じがたい暑さの夏だったと聞きます。
現地のガーデナーとよく連絡を取り合っていたので、8月の様子は本当に心配でした。
昨日だって札幌で嵐のような雨風だったとか。
ダリアは支柱なしでは倒れやすい上に花も八重咲きならかなり重く、雨風にはひとたまりもありません。
そして、咲いたら咲き終わる前に花殻を摘む。摘まないと次の花が咲けないので
銀河庭園では、1400株植っているダリアを先終わり前に一斉に花殻摘み。これは大変な労力で.....。
これから先の時代、ダリアを何千株と植えるガーデンは、この気候変動の影響と労働力の減少でなくなる懸念があります。
先日開催のダリアフェアでは、まだ美しいうちに刈り取ったダリアでたくさんのブーケ。
そのブーケを手にガーデンウォーク!という企画でした。ヘッドガーデナーの山口さんのアシストで
作りに作ったダリアのブーケ22束!
10名の参加者様に、お選びいただきお土産に、たっぷりと手に触れ親しむダリアの時間でした。
私も、開催が帰京の日だったので、少しいただいて帰り、自宅に飾りました。
ガーデンでブーケを作ってから6時間以上かかって自宅に戻ると、もう「くったり」となっていたダリアですが、さらに短く切り戻し冷たい深水に差すと、息を吹きかえしたダリア。
特にポンポン咲きのダリアは形をこんもりと保ちやすいので、案外いい感じのドライフラワーにもなります。
ダリアのアレンジのお供は、同じ時期に庭に咲くグラスの穂やアスターなど。
今、銀河庭園で見事な開花中。宿根アスター `ロイヤル ルビー`Aster novi-belgii 'Royal Ruby'
無数に花咲く、秋のアスターは頼もしいのですが、株の種類によっては倒れやすかったり
中之条ガーデンズでは、虫食いに悩まされたり...。環境により、その種類によって生育状況は変わりますが
いずれにしても、3年は待つつもりでアスターは育てて。
待てば宿根草の本領発揮。その真価がわかるので最初の1年目や2年目は
パッとしないと思っても.........育てる私たちも、ちょっと我慢して。
こうした宿根草は、植えっぱなしで数年が経つと株そのものが成熟し、私の宿根草の育成方針では
いちいちの花殻摘みも不必要。
たっぷりと咲くようになれば、花殻摘みという意識ではなく、
風通しを確保するための剪定、 全体のプロポーションを整えるための剪定といった気分で刈り取りをします。
アスターと同系色で際立っていた銀河庭園のダリア。
こちらは 先ほどお伝えしたように、ここまで咲いたら、必ずカット。きれいなうちは、
切花で飾るなりして、次の蕾を生かした方が個体のためにもなるし、長く株を楽しめます。
ただし、耐寒性の事や冬越しの問題があるから、北海道ではこのあと、本格的な寒さが来る前に塊根を掘り上げる必要があります。今年の晩秋も(もしかすると今月末)1400株のダリアを堀り上げるのは大仕事。
(この写真はダリアウォークの際、ご参加してくださった方から頂いた写真。ガーデンの素晴らしさがわかります!)
さて、私は次回10月29日の北海道銀河庭園の最終日に向かいますが、
この頃に霜が降りていたら、もうダリアには会えないかも.....(悲)。
ダリアの庭。宿根草主体のナチュラリスティックガーデンと違い、手はかかるけれども、
今の時期、見事な花に毎日出会えます。
また、花が咲けば放置しないで刈り取ることも必要なので、それをいかに飾って暮らしに生かすか。
そんな楽しみ方はバラと似ていますが、基本的に有機栽培がしやすいのがありがたい花です。
今年、提案させていただいたエントランスのディスプレィコーナー。今庭で咲く花を飾る棚です。
今週の花 「Flowers of the week 」ツル性植物を使ってちょっと苦労しながらこの文字も私が作ってみました!
時間をかけて美しいグレイカラーになったイングリッシュオークの壁の美しさ。
一般の方のウケがどうも微妙な感じなのですが、イギリスの大工さんが作った構造物の美しい銀河庭園ならではの世界観です。
今月は、〜10月31日(火) まで。
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