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専門家吉谷桂子のガーデンダイアリー ~花と緑と豊かに暮らすガーデニング手帖~

9月までサバイバルしてくれたら@ベス・チャトーさんの庭

吉谷桂子

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激甚災害、異常気象。今年はいよいよな感じもあり、危機感で心が潰されそうな時があります。

気候が変だと気づき出したのはもう、四半世紀前ではないでしょうか。

写真はベスチャトーガーデンの乾燥に強い植物のコーナー。

これからの干ばつに備えてこんな植物を植えてみませんか?というような感じで

この試みは九十年代に入ってわりとすぐに始まりました。

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そう、イギリスでも九十年代初頭には、温暖化の警笛。ベス・チャトーさんの庭はその点でも、一足早かったと言えると思うのですが、干ばつの心配と思うと大雨の心配もあり、今、植物も、耐久性ということが、庭のデザインをする私にとってもっとも重要なことになってきました。

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もちろん、それをみて美しいと感じるか、魅力を感じるのが前提ですが、美は主観的なものなので、うまく説明ができません。

私が良いと思う植物は見た目だけでなく適応力のあること。ただし、好きなのに日本では害虫にヤラレる、のもあって。

これらのセダムは、乾燥や熱波に強くても、巣蛾に狙われがち。環境にもよりますが。

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ベス・チャトー・ガーデンズのナーサリーコーナーでは、DRY BOG SUNNY SHADE など。環境に合わせた植物の売り場がとても勉強になったし、またそれがカッコよく見えて。

あ?そこにベジトラグ・プランターが見えていますね。乾燥に強い植物、蒸れを嫌う植物に向いたコンテナです。椅子に座ってテーブルみたいに作業ができたり飲み物を置いてガーデニングテーブル。涼しくなったらそれ良さそう。

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そして、日本で植物を栽培する我々に重要なのが、高温多湿に強い植物です。

アネモネ・フペンシス シュウメイギクはジャパニーズ・アネモネと呼ばれて、基本的には落葉樹の影などの半日陰が良いのですが、水切れさえ起こさなければ日向でも葉っぱを若干焦ながらも我が家でも長く生き延びています。

狭い庭では影も多いので光のムラがある場所でとても元気。

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それから、ベスさんの庭で見た時、その美しさに感動したのがこのカラマグロスティス・ブラキトリカ。

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ペルシカリアほか、基本的に丈夫系の宿根草とグラス。この大きな塊の植栽が空間を豊かに見せています。皇居でみたとそっくりの、それはノガリヤス 、Calamagrostis arundinacea Calamagrostis brachytricha Steud.でした。日本の在来種。

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これは先週末の渋谷にて。ここに私たちが植えて3度めの夏です。次回、代々木公園のナチュラリスティックガーデンでは、背後の明治神宮とのマッチングも、きっといけると思います。

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東京におけるナチュラリスティックガーデン。

2月頃から始まっていた代々木公園の植栽のアイデア考察。長く悩んでいました。植栽のデザイン。基本のデザインは最初に思いついていましたが。

でもキャスティングに時間がかかる。悩む時は、お手本を探すのに限るのですが、ぜひ使いたいと思っていたルリマツリモドキ。

セラトスティグマの群植を、過去の写真ですが、ベスさんの庭で発見!↑

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これ、夏の間じゅう青い花が咲いて乾燥に強く、尊敬するほどです。

蒸れは苦手なのですが、風通しの良い乾燥したベランダなどでは優秀です。我が家でも、10年以上ずっとそこにいる。

今回は、株張りの見事な5号鉢を、50pot 江口ナーサリーさんからゲット!

来年の夏は代々木公園で、美しくも厳しい夏を超えて花咲きますように!

今、代々木むけに約3000鉢ほどの植物のセレクトが済んでいますが、生産者のみなさんが今一番忙しい時期なので返事がこなくてヤキモキです。


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吉谷桂子

英国園芸研究家、ガーデン&プロダクトデザイナー。7年間英国に在住した経験を生かしたガーデンライフを提案。さまざまなイベントや雑誌などに出演するほか講師を務め、著書も多数。また国際バラとガーデニングショウやレストランなどの植栽デザインを担当。2013年春にファッションブランド「Shade」を立ち上げた。


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