2022.8. 2 / おしゃれ(OUT FIT)旅(SIGHTSEEING)
国際バラとガーデニングショウの開幕には、Imperial visit があり、このときは、寬仁親王妃信子さまのご訪問。
なんてすてきなコーディネイトでしょう。この時に一瞬たじろぐというか、悩んだ話です。
どなたかにお逢いした瞬間、男性は帽子を取って御挨拶がマナーとされていますが、基本的に、それ、日本でのマナーと西洋のマナーが違うように思います。
たとえば、日本で、神社仏閣に入る際は、男女の関係なく、一般人は、どんなにヘアスタイルが乱れようと、帽子は取るべきでしょう。きっと。
しかし、西洋で、エレガントなコーディネートで、挨拶の際やレストランに入る際に、女性が帽子を取るとか、
取って挨拶するのをみたことがないし、実際に、男性の帽子と女性の帽子では、意味が違ってくるというか。
男性が挨拶の際に帽子を取るのは、そこに武器を隠していないという証とか。
しかし、ややこしいのは、写真の私のように男性がかぶるようなタイプのデザインの帽子だとどうなのか。
見るからにエレガントな帽子はヘアスタイルの一部として、外す必要がないのですが、外すべきか。迷うタイプの帽子あり。野球帽や中折れ帽はちょっと。
ただ、なんというか。そういう「ハッティであるべき」な環境で育っていないし、わからないことは多いので、なんとなく咄嗟に外したり、うっかりしたりしてる事多いヨシヤです。
そのことは、イギリスに住んでいた時期、どうなんだろう。と、ずっと気になって、イギリス人の友人に聞いたりしていました。
あるとき、女性雑誌に関係して、エリザベス女王主催の「クィーンズ・カップ」のポロ観戦とそのパーティに招かれたことがあります。
その前段階では、別のパーティでイギリス大使夫人にお逢いすることチャンスがあったので、ドレスコードについて、と、私も英国のみなさまが被っていらっしゃるような帽子をかぶるべきかと質問しました。
するとお答えは、[ It's not quite ...hatty...Because you are Japanese ] ああ、そうか。そうですよね。
とちょっとがっかりしつつ、その際、私は、ハイヒール&ドレス&無帽でウインザー城に向かったのでした。
が、やはりイギリスのみなさまは、ツバ広の優雅な飾りのついたお帽子でお食事をされていました。(着席、指定席の会場で)私もまあ、被ってこなくてよかったかなと思ったのでしたが、この世界はまだよくわかりません。外人には。
でも、はっきり言えること。
帽子を被ったほうが「西洋で生まれた洋服」のコーディネートが完成する。という意識です。
これは、子供の頃に芽生えた感覚です。この写真、以前のブログでも登場したことがありましたが、
建築家の父が麹町にある帽子店「ベルモード」の店舗設計をしたことで、私もベルモードで帽子を買ってもらい、よく被っていた帽子です。
フェイクファーがこんなに昔からあったんだなと感心しますが、コートは豹柄!たしか、ショートブーツにはウサギの毛。
この感じが自分のなかで「キメ」になっていたのか、多分そう。
それから、このロシア風の帽子をずっと探していて、1983年の冬にアエロフロート機で東ベルリンに向かう途中のトランジットで寄ったモスクア空港の免税店でこのミンクの帽子を手に入れる。その後、ベルリンはマイナス10度以下の厳冬で、ベルリンのデパートでフェイクファーのコートを買う。
もう40年も前のことで、
やはり、子供の頃のコーディネート魂が蘇って、その後もこのスタイルは手を変え品を変え今も続く。
悲しいことにこの旅の途中、ハイデルベルグのバーでこの帽子を忘れてきてしまい、持っていたのは、4日間ほどで。
それでリベンジ帽子をいくつか。今も。なんだか、大袈裟なので、やめておけばと思いますが、刻まれたような思いからどうしても。
そして、帽子の良いところは、ヘアスタイル制作に時間を必要とせず、被ってしまえばスタイルになるところ。
帽子ほどのヘアスタイルを地毛で作り出すのは結構大変で。
以前はよく、ヘアスタイルをアップにしていましたが。
今は、それが面倒だから、帽子を選んでしまいます。そして....
今、頭頂部の御髪が薄くなってきたり、白髪も増え始めた。だから、帽子なしは困るのでした(汗!)
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