イギリスの湖水地方の春を思い出すような眺めです。銀河庭園のスイセン。
ここに来て思い出すのは
イギリス20世紀初頭の詩人、ワーズワースの詩、The Daffodils の一節です。
The Daffodils (水仙) 谷と丘のうえ 高く漂う雲のように 私ひとりさ迷い歩けば
金色に輝く水仙の花の一群に出会い、そよ風に舞い踊る
The Daffodils... ダッフォデルズ...ダッフォデルズが咲けば、そこには無数の小さな春の太陽。
雨がしょぼしょぼ暗いイギリスに住んでいたときは、それこそがまさに春の小さな太陽でした。
その気分を重ね合わすことのできるのがまさに銀河庭園です。
つい先月まで雪が残ったり氷点下だったりしていた北海道に、今、続々花の便りが届き、
春の球根花たちが到着したと、次々に知らせが入ります。
すでに東京では落葉樹の新緑が大きく葉を広げていますが、北海道では、まだこれから
芽吹き。本当に羽田空港から1時間半の場所で、こんなに1ヶ月以上も季節が違う。
長い冬を越して爽やかな春の目覚めに準備開始!といったところですね。
この写真は一昨年、2019年5月のゴールデンウィーク、去年・今年はパンデミックの
影響もあり、私は、銀河庭園を訪ねていません。
また、当然、みなさまにお集まりいただいてのイベントも開催できませんでした。
あと、もう少しの辛抱。と思いつつ、去年から盛んに始まったのは
zoom会議を含めたテレビ電話です。去年の春にローズガーデンの改修に携わったときも、
主に春の宿根草の植え込みは、画像を通しての作業でした。
一昨年から力を入れているのは、メイズの植栽の景色。メイズ・ Maze とは、迷路。迷路状に
描かれたレンガの細い道の間に、メドウ・ Meadow 牧草地風の自然な野草の咲く庭になっています。
そこに、視線を引き止めるアクセントとなる原種の赤いチューリップを植栽。
今まで春はスイセンがメインで、黄色一色だった世界に原種チューリップの赤で変化を与えました。
実際に私が現場に行き、足らないと思う箇所に印をつけて、同年の秋に加植栽をするのですが、
最近はこのように写真を送ってもらい、そこに印をつけ、目立たないマーキングをしておきます。
チューリップを見栄えさせるには、少なくとも3球から5球程度をまとめて植えます。どこに
植えると良いかは、実際に眺めるよりも、一旦写真を撮って判断するとより客観的に判断できます。
この方法はご自宅のお庭でも活かせる方法で、見やすい場所から写真を撮り、そのデータに
書き込みができれば直接データで保存。あるいはプリントアウトをしておいてメモを書きます。
次の季節が来てしまうと忘れてしまいがちなので。
そうして、大切に育てて来たのに、なんてショッキングな景色。
一生懸命配置を考え、球根を深めに植えているのに。
どうもアライグマに荒らされるとのこと。全面的に植物をオーガニックに育てている銀河庭園。
野生動物がお腹を空かせて庭を荒らす事態を、どう防げば良いのか。なかなか、難しい問題です。
さて、次回、私が銀河庭園を訪問する予定は、5月27日・28日・29日です。イベントはありませんが、公開ワークで微妙な修正や夏花壇の準備など。
6月のブルーフラワーの季節は6月24日・25日・26日を予定しています。
7月はローズ・フェアの季節。7月8日・9日・10日。8月は予定なく
9月は、ダリアの季節開始。9月17日・18日・19日
10月はダリア本番で、8日・9日・10日に銀河庭園におります。
パンデミックが収まっていれば、11月に好評だった庭の植物を使ったリース作りのワークショップを開催したいのですが。
2022 年に開催予定は、第39回全国都市緑化祭北海道フェア↑会場(6月25日から7月24日まで)銀河庭園もこのフェアにガーデンとして参加するので、私も視察に
北海道の有名庭園、ガーデンデザイナーの最近作が見られるので。楽しみです!写真は
上野砂由紀ちゃんの作ったナチュラリスティックな、グラベルガーデン。
やはり、地球温暖化に備える庭づくりに注目ですね。
北海道への旅。今年は、まだ難しいかもしれませんが、来年は旅先の計画に検討してみてはいかがでしょう?
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