お庭からベランダ、エクステリアなどガーデニング回りをスタイリッシュに演出

 

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現代のナチュラリスティック・ムーブメントの流れが色濃いイングリッシュ・ガーデンに対し、

花の色彩がメインとなるイングリッシュ・ガーデンのことを'印象派'のイングリッシュ・ガーデン

と、呼びます。

私がイギリスに住んでいた1990年代のイングリッシュ・ガーデンは、ベス・チャトーさんを筆頭に

ナチュラリスティックの傾向はすでに登場していましたが、インプレッショニストの傾向も

まだまだメインの舞台にいた時期でした。

そのインプレッショニストの最高峰だと、私が思っていたのがこのハドスペン・ガーデンです。

写真は当時の私が感動の頂点と感じていた、サンドラの作ったボーダーの中のプラム・カラーのゾーン。

2000年初頭、このガーデンはその作り主のノリ&サンドラ・ポープ夫妻がカナダに戻ったところから

しばらく閉鎖が続き、去年の夏に The Newt in Somerset 、ホテル&スパ、ファーム&ガーデン、&ミュージアムとして再出発したことはすでに記述済みです。今記載したこの庭の全てにブルドーザーが入った話はショッキングでしたが。

今の The Newt in Somerset は私にとり、また別の、この世の天国のように思えておりますが、記憶の中の

ハドスペンは、前世の夢の記憶。私の前世の桃源郷のような存在。

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そのガーデンの写真は、もちろん。デジタルでは持っていなかったのですが、最近、その昔日のポジフィルムのデジタル化を進めて来て、今、手元に昔日の素晴らしいハドスペンのデータが数十枚蘇っています。

というわけで、写真の私も、まだ30代の後半です。

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これは、ノリ&サンドラ・ポープ夫妻のご自宅のサンルームにて。このときは、夫妻の自宅に

数日、居候。夫妻は庭へ仕事にでて。私は家で留守番を。

赤いゼラニウム。もともと、赤い花はあまり好きではなかったけれども、黒いイスとは最高の相性。

テンダープランツ。寄せ植えの中の銅葉のナスタチュームが美しい。

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ノリが設計したイエローボーダー。植物を色彩で捉えるのではなく、光と影で捉えコンポジションする。

とは、このノリ&サンドラ・ポープ夫妻宅での居候暮らしで学んだ。

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このボーダーの突き当たり。あのドアのある出入り口は、今も The Newt in Somerset に残る。

来年、イングリッシュ・ガーデン・ツアー。できるだろうか。

できるものなら、来年の10月ころを考えていますが,,,。この猛暑とコロナ禍でどこへも行けないので

いつか行ける日を夢見。また、それぞれ行き先の世界を、夢見ています。

現実で、今起こっているリアルにうっかり沈んでしまうと、鬱っぽくなってしまう。

こんなに太陽が強くても。なので、好きな世界の夢を。時々見て。

ただし、この時代に戻りたいと思っているわけではないし。今の、63歳の私じゃないと

味わえない世界のほうが、ずっと好きです。


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吉谷桂子

英国園芸研究家、ガーデン&プロダクトデザイナー。7年間英国に在住した経験を生かしたガーデンライフを提案。さまざまなイベントや雑誌などに出演するほか講師を務め、著書も多数。また国際バラとガーデニングショウやレストランなどの植栽デザインを担当。2013年春にファッションブランド「Shade」を立ち上げた。


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