2019.7.27 / ガーデニング(GARDENING)
毎年、セミの声を聞きながら秋の庭の設計が、始まります。
暑い時期なので、実際の庭の現場施工はなく、真夏、もちろんメンテナンスは熱中症に注意しながらも
新たに作る庭はガーデナーは計画の時期です。秋〜冬の施工の準備。
イギリスだと冬の間、寒くて雨が降って暗いので、家のなかでアームチェアガーデナーですが、
日本の温暖地では、夏は暑くて熱中症の危険もあるので、エアコンの効いた部屋で主にデスクガーデナーとして。これはもちろん写真ですが、図面上でこれを描いていました。よく聞かれますが
この完成図は、あらかじめ、脳裏のビジョンに見ています。要は前の年の段階で。
そうはいっても現実に手に入る植物でそれを組み合わせるので、ほぼパズル。
去年の今頃もパズル。頭をこんがらがせながら、安曇野のチューリップを考えていました。
で、ほかの庭もあるので、さらにこんがらがる。
今年は、去年より一箇所減って、また別に一箇所増えたので、差し引きゼロか。
これ以上自分が関わる庭は増やせないと肝に銘じてはいます。
今すること。今年の春の成果を写真で反芻しつつ、反省しつつ、じゃあ、来年は、ああもこうもと。
写真は、安曇野三郷公園のチューリップのころ。発注時期が遅れたので、ごく限られた品種からしか選べなかった。しかも、今年も去年と同じチューリップの品種が手にはいるとは限らないので、組み合わせの成功例をサンプリングしながら。
この景色...、チューリップの数が若干まばらなのは、この隙間にぎっしりと宿根草が植わっているから。(たまに不発球根もありますが)宿根草、チューリップのころはまだ生りを潜めている。
安曇野は、すべてのチューリップの掘り取りをせず、来年の生き残りを楽しみに。
ここからはままつフラワーパークの写真。はままつフラワーパークはほとんどのチューリップを撤収。園芸種のチューリップは翌年の開花確率が怪しいのと、毎年変えている設計が狂ってしまうことがあるので「掘り取り大会」で市民のみなさんに譲ったり...。
去年の植え方で、よかった組み合わせを参考に、さらなるもう一歩として、今まで使ったことのない品種を入れていく。今年の発注には、黒系のチューリップを増やしました。合計400球くらい。
クィンオブナイト、パープルフラッグ、カフェノワール 、ブラックヒーロー
昔から黒系、濃いパープルのチューリップが好きでしたが、自分の庭で楽しむなら良いのですが
一般的にウケが悪い。というトラウマがありました。
でも、やはり、そろそろ、やりたいと思うようにやってもいいのではないかと、
時代や価値観は変わっていけるはずだと信じて、グラス類もあまり植えないようには
してきました。私はロンドンに住んでいた頃の20年以上前から、グラス系が大好きだったのですが(要するにダン・ピアソンさんが注目され始めた1997年以降)
しかし、それで帰国後は、あまりにも「これ雑草?」などと言われ続けてきたので
しばらく断念していた。しかし、今ようやく、いいという人が増えてきた。
(黒チュー。去年はちょっと、遠慮して、足らなかったと、確信したので。一部の人に
黒は地味だとか言われても、実は、赤や黄色の花色を引一層引き立てて、景色のバランスがとりやすいんです。だから黒い花だけのフィーチャーではない。
こんなかんじで。
チューリップには原色でパンチのある品種が多いけれども、微妙な色調もあり
来年は、さらに房咲きチューリップなども多用して、美しい世界を作りたいと思います。
ただし!時期は限られ、はままつフラワーパークでは、桜の咲くころから、私の担当するする
スマイルガーデンは、フジの咲くことに見頃を迎えること、主に遅咲き種を選んで、4月中旬から下旬。
中之条では、花桃の咲くころの早咲き種をメインに選んで4月中旬?
毎年、桜や桃の花の開花のズレと同時に変わるので、さあて、どうでしょう?フジの開花は4月27日前後から。
その季節にしか、見られない花の競演。来年はお出かけいただけたら嬉しいな。
そして、再来年が同じように美しいかどうかは、誰にも保証できない。行けるとき
ぜひ、ご見学においでくださいませ!
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