前回、前々回と「僕のおススメのバラ園」というテーマで、関東と関西のバラ園をいくつかご紹介させて
いただきました。
今月からは、僕が庭で育てている植物の中から、特にお気に入りの「おすすめの○○」と題して、
今見頃を迎えているクリスマスローズやこれから本番を迎えるバラなどを紹介していきたいと思っています。
今回は、「僕のおススメのクリスマスローズ」と題して書いてみたいと思います。
ただ、クリスマスローズはバラと違って、品種名が付いているものは限られていて、ほぼ一点もののため、
品種のご紹介というより、こんな花・姿のクリスマスローズがお気に入りですといった内容になるかと思いますが、
ご容赦下さいね。
● 前庭の特等席に並べたクリスマスローズの鉢植え
まず最初にご紹介する写真は、こちら。
我が家の前庭、玄関アプローチの一番良く目立つ場所に並べているクリスマスローズの
鉢植えたちです。
我が家では、多くのクリスマスローズをテラコッタ鉢で育てています。
● 鉢を蜜に並べて「風景」をつくる
我が家の庭は、乱張り石を敷き詰めている関係で、極端に土の部分が少なくなっています。
そのため、バラだけでなく、様々な植物の多くを鉢植えで育てざるを得ません。
クリスマスローズもしかりで、お気に入りのテラコッタ鉢に植えて、この時期になると、
庭の一番目立つ場所に移動させて飾っています。
鉢を密に並べ、「群」で見せることにより、地植えにも負けないような「風景」を
つくることを心がけています。
● シャビーシックな佇まいのクリスマスローズ
こちらは、我が家で一番のお気に入りのクリスマスローズ。
八重咲き(ダブル)の花形で、少しくすんだ紫色の花です。
葉も小さく、全体としてシャビーシックな佇まいがとても好みです。
● 鉢とのバランスが大切
このシャビーシックな佇まいがお気に入りのクリスマスローズは、このようなラッパ型の
シンプルなテラコッタ鉢に植え付けています。
背丈の低いクリスマスローズは、なるべく高い位置に花をあげてやることで、
俯いて咲く花が見やすくなります。
また、鉢と株が1:1くらいのバランスになるので、鉢のデザインも株全体の
イメージを作る上で、とても大切になります。
ここでは、装飾のないシンプルな設えで、ラッパ型の美しいフォルムの
テラコッタ鉢を選んでいます。
● 対になる鉢の演出
こちらは、ひとつ前の写真で掲載したシャビーシックなクリスマスローズを
植えていたのと同じラッパ型のテラコッタ鉢に植えている別のクリスマスローズです。
こちらは、白い花に紫色のスポット(斑点)が入る八重咲き(ダブル)のクリスマスローズ。
同じ鉢に異なるクリスマスローズを植え、対にすることで鉢を並べたり、
玄関アプローチの両脇にシンメトリーに配置したり、様々な演出がしやすくなります。
● 撮影用の背景にもこだわる
こちらは、また別のクリスマスローズ。
我が家で育てているクリスマスローズの中で一番大きなテラコッタ鉢にセット
しているものです。
バラでもそうですが、自分が丹誠込めて育てた植物が、見事に花を咲かせると、
その美しい姿を写真に撮って、残しておきたいと思いますよね?
特に、クリスマスローズの場合、先ほども書きましたが、鉢と一体で株の美しさが
表現されると思っています。
なので、鉢と一緒に株全体を写し撮るようにしています。
こちらの写真は、我が家の中庭のサンルームで撮影したものですが、DIYで作成した
ブルーグリーンの板張りを背景にして、被写体が引き立つように演出しています。
● たわわに咲かせる日々の努力
鉢植えのクリスマスローズは、やはり、鉢からこぼれ落ちるようにたわわに
咲かせるのがポイントだと思います。
雑誌や本でクリスマスローズの育て方の解説がされていますが、専門家の先生方が
推奨されるように、シーズンになったら、置き肥や液肥、活力剤等、
こまめに肥料をやることで、見違えるほど株が充実します。
バラに比べると手間のかからないクリスマスローズですが、少しの手間と時間を
かけることで大きな成果が得られます。
● 撮影台を用意する
こちらは白い八重咲き品種のクリスマスローズ。
個人的には、八重咲きのボリューム感がある花が好きです。
こちらは、まだ新しいテラコッタ鉢に植え替えたばかりで、鉢も綺麗です。
この鉢がだんだんとウェザード(風化)して、苔むして来ると、より雰囲気も
出て来ます。
また、クリスマスローズは背が低い植物なので、花を撮影するのに一苦労です。
我が家では、小さな木製テーブルを撮影台として活用しています。
この台に鉢を載せることで、しゃがんで撮影することもなく、開花姿を
写し撮ることができます。
● 一点ものという満足感
冒頭にも書きましたが、バラ等と違って、クリスマスローズは、同じ品種が
ひとつとない、まさに一点モノの植物です。
だからこそ、コレクター心をくすぐられ、植える場所や置いておく場所もないのに、
どんどんとお気に入りのクリスマスローズが増えてしまいます。
こちらも僕のお気に入りのクリスマスローズで、ピコティーという花弁の縁部分が色付く
覆輪タイプの花で、八重咲き、花弁も少し波打ったような特徴的な花形が魅力です。
こんな一点モノのクリスマスローズを大株に育てることが、とても達成感につながります。
●「シズル感」を捉える
こちらは、一重(シングル)咲きのクリスマスローズ。
バラと同様、クリスマスローズも蕾が開く時に、その美しさが際立ちます。
写真は、水遣りのあと、水滴をまとった花と蕾みを写し取ったもので、
まさに「シズル感」があります。
花弁には、血管のような模様(ベイン)が入っていて、とても趣きがあります。
● ウェザード(風化)したテラコッタ鉢が作る情景
先ほども書きましたが、背丈の低いクリスマスローズは、植え込んだ鉢と株が
一体となって、その風情を感じます。
そういう意味で、テラコッタ鉢の質感がとても大切だと思っています。
こちらの鉢は、表面がギザギザ(溝)になっている関係で、湿気が溜まりやすく、
溝の部分に苔が生えています。
「苔むす」こと、すなわち風化して良い雰囲気になることを「ウェザードする」
と言います。
ウェザードした鉢にうまく調和してくれると、とても嬉しくなります。
● 矮性のクリスマスローズ
このクリスマスローズは、矮性(わいせい)と言って、背が高くならない性質をもった品種です。
もともと背丈の低いクリスマスローズですが、その中でもより一層背丈が低いため、
とてもコンパクトに仕上がります。
コンパクトな鉢なので、花台など高いところに置いてやると、効果的な演出も可能です。
● 地植えのクリスマスローズ
一般的に、クリスマスローズは、庭に地植えされることが多いと思います。
土のある部分が限られた我が家の庭でも、一部、地植えしているクリスマスローズがあります。
こちらは、前庭のつるバラを誘引している小壁の足元に植えている、濃い紫色のクリスマスローズ。
低い位置で俯いて咲くため、花を見上げることはできませんが、俯いて咲く様も美しいと思います。
出来ることなら、クリスマスローズの原生地のように、群生させて咲かせるといいでしょうね。
● 水盤に花を浮かせて遊ぶ
クリスマスローズの花と呼ばれている部分は、実はガク片と呼ばれる部分で、葉の一部が変化して色付いたもの
だそうです。
そのため、花期がとても長く、その花を楽しめる期間が長いのが嬉しいですね。
十分に長い花期ですが、それでもやがて見頃を過ぎてしまいます。
我が家では、ピークを迎えたクリスマスローズの花を摘んで、伊賀焼の大きな水盤に花を浮かべて、遊んでいます。
いろんな品種のクリスマスローズの花が織りなす美しい情景です。
こうして、バラが咲く前の春一番の季節を楽しんでいます。
● クリスマスローズをフラワースタンドで養生
こちらの写真は、我が家の2階バルコニーガーデン。
ここに、ディノスさんの商品の「三段タイプのフラワースタンド」を使って、クリスマスローズの幼株を
養生しています。
● 以前は多肉植物の展示用のフラワースタンド
このオリーブグリーン色のフラワースタンド、園芸研究家の吉谷桂子さんデザインのスグレモノです。
以前は、この2階バルコニーガーデンで、多肉植物の展示用に使っていたものです。
上の段に行くほどセットバックして、棚板が小さくなって行くので、鉢のサイズごとに並べられるのです。
● 鉢の大きさに合わせてひな壇状に配置できる
クリスマスローズ熱が高まって、我が家では、クリスマスローズの鉢植えが急に増えました。
手に入れたものの中には、まだ株が小さくて、花を咲かせる状態でないものもあります。
そういった養生・育成中のクリスマスローズの鉢を、効率よく並べるのに、この三段式のフラワースタンドは
とても重宝します。
生育状況に応じて、小さな鉢植えを上の段に、大きく花を咲かせるほどに育ったものを下の段に並べています。
立体的に鉢を配置できるので、場所をとらず効率的ですし、クリスマスローズのような、背丈の小さな植物で、
花も下を向いて咲くようなタイプの植物には、この三段式のフラワースタンドは、とても効果的だと思います。
いかがでしたでしょうか?
今回は、「僕のおススメのクリスマスローズ」と題して、我が家で育てているお気に入りの品種や、
そのクリスマスローズとの付き合い方、育て方などを書かせていただきました。
少しでも皆さんのご参考になれば幸いです。
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