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専門家「風景」をつくるガーデニング術

ネットでオープンガーデン2023「京北・香りの里/六ヶ畔・花簾庭(京北バラ園)」編【動画あり】

居場英則

今年も5月、6月とバラシーズンは何かとバタバタしておりまして、こちらのブログ記事の更新も遅れ気味で、

楽しみにしてくださっている方には申し訳ございません。

さて、前回、前々回と、我が家のガーデンのバラを、「ネットでオープンガーデン」と称して、

動画(園芸Youtubeチャンネル「ショクナナ!」)と静止画(写真)でご紹介しておりますが、

今回は、僕がガーデンデザインを担当させていただいた、京都の奥座敷・「京北」にあるバラ園、

「京北・香りの里/六ヶ畔・花簾庭(通称:京北バラ園)」の今年2023年の開花時期の様子を

ご紹介させていただきます。

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今回も、園芸Youtubeチャンネル「ショクナナ!」に、ロケに来ていただき、バラ園の最盛期の様子を

動画で撮影していただきました。

今回の動画では、僕は登場せずに、バラ園の設計段階で協力してもらったプランティング・デザイナー

(品種選定)の有本昌子さんと、ヘッドガーデナーをお願いしているロコ子さん(當明子さん)のお二人に、

バラ園内のバラの品種や特徴、仕立ての技術面の話などをしていただいています。

良かったら、是非、動画の方もご覧いただければと思います。


詳しくは、Youtube動画をご覧いただいた方が良いかと思いますが、ざっと静止画(写真)を使って、

以下、今年の花簾庭(京北バラ園)の様子をダイジェストでご案内いたします。

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こちらは、バラ園のメインエントランスを入って正面に見える全景です。

一昨年は、4月の遅霜の影響で、まったく残念な風景だったのですが、昨年、今年と、徐々に良くなってきました。

花簾庭の広さは、田んぼ一枚分、約300坪程度ほどで、大きな仕切りもなく、全景を一望できることが

特徴のひとつとなっています。

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バラ園は、もともと段々畑だった場所の一番下の一枚分の畑の部分に作ってあるのですが、

その段差を使って、奥から水が流れ落ちるように、バラの花が手前に迫ってくるようなデザインになっています。

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一番手前は、色鮮やかな花が咲き乱れるイングリッシュローズゾーンになっています。

花簾庭では、基本的にはバラしか植えていないのですが、部分的に、園路際にブルーのサルビアを一種類だけ

植栽しています。

一時はブルーサルビアがかなり繁茂して、バラの花とのコントラストがとても美しかったのですが、

現在は随分ブルーサルビアが減ってしまっているのが残念です。

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こちらは、花簾庭(京北バラ園)の一番の見せ場で、棚田の段差を生かして、枝垂れるつるバラの花で、

滝の流れを表現したゾーンです。

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このゾーンで使っているつるバラは、「群星」「群舞」という白と淡いピンクの花が咲く、

棘のないつるバラをランダムに混合して配置しています。

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このデザインのアイディアを思いついたのが、バラ園の横を流れる清流・上桂川の「六ヶ堰」と呼ばれる、

小さなダムのように水を貯めて、1m程度の段差を流れ落ちるような「堰」のある風景です。

この水が流れ落ちる様を、バラの花で表現しようと思いついてデザインしたのが、花簾庭の「バラの滝」です。

現地に行かれることがあれば、是非、この風景と見比べていただけると嬉しいです。

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棚田の段差を生かした「バラの滝」を近寄って見ると、こんな感じ。

かなりの迫力がある演出です。

この風景をどのように作っているのか、その仕立て方について、ムービーの中でヘッドガーデナーのロコ子さんが

話をしています。

興味のある方は、是非ご覧になってください。

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この「バラの滝」の後方には、茅葺き屋根の古民家が見えています。

花簾庭(京北バラ園)では、周囲の里山風景や古民家と調和する、「和の趣きのバラ園」というのが

コンセプトになっています。

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このあたりからのアングル(風景)が、花簾庭の魅力のひとつです。

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こちらは、バラ園西側に設置している八連のアーチです。

アーチの高さは、一番高いところで4m以上あります。

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アーチを真正面から見たアングルです。

アーチの下は、軽トラックが通れるメンテナンス用の通路も兼ねています。

まだ全部ではありませんが、ほぼほぼアーチの頂点までつるバラが到達していて、

バラの花のトンネルを構成しています。

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アーチの右側には、オールドローズゾーンが広がっています。

アーチをくぐりながら、バラ園全景を見ることができるようになっています。

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バラのアーチを反対側から見返したアングルです。

このアーチはオリジナルデザインで、地元のアイアン作家さんに製作していただきました。

「和の趣き」を表現するために、切妻屋根を模した不等辺三角形のデザインとしています。

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こちらは、南側の駐車場との境に設けた木製のフェンスです。

京北のこのあたりでは、鹿が出没して、バラの葉や茎を食べられることがありますので、

その食害を防止するために、バラ園の周囲を囲っています。

駐車場側には、「和の趣き」を表現した木格子塀を設置しています。

その木格子につるバラを誘引しています。

写真は、サンセット・グロウというシャーベットオレンジ色のつるバラで、とても旺盛に生育しています。

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こちらは、木格子塀の裏側(駐車場側)の様子です。

木格子塀の最上段には、瓦を載せて、より和風感を演出しています。

格子の隙間から、つるバラが少し顔を出している風情もなかなか良いです。

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こちらは、2023年の花簾庭のオープンガーデンの一コマです。

今年は、5月末~6月中旬にわたって3週間、週末の土日だけ、合計6日間、オープンガーデンを開催しました。

6日間で約1500名の方が、見学にお見えになりました。

是非また来年も開催できるよう、今から準備を進めております。


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居場英則

『進化する庭、変わる庭』がテーマ。本業は街づくりコンサルタント、一級建築士、一級造園施工管理技士、登録ランドスケープアーキテクト(RLA)。土面の殆どない庭で、現在約120種類のバラと、紫陽花、クレマチス、クリスマスローズ、チューリップ、芍薬等を育成中。僕が自身の庭を創り変える過程で気づいたこと。それは、植物の持つデザイン性と無限の可能。そして、都市部の限定的な庭でも、立体的な空間使用、多彩な色遣い、四季の植栽の工夫で、『風景をデザインできる』ということ。個々の庭を変えることで、街の風景も変えられるはず…。『庭を変え、街の風景を変えること』が僕の人生の目標、ライフワーク。ーー庭を変えていくことで人生も変えていくchange my garden/change my lifeーー

個人ブログChange My Garden

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