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専門家「風景」をつくるガーデニング術

バラのある家の外壁塗り替え術(前編・準備編)

居場英則

3年前の2018年1月、我が家の外壁の塗り替え工事を行いました。

築20年を過ぎた家は、風雨に晒され、外壁や屋根の汚れや痛みが目立つように

なっていました。

そこで、建物の外壁塗り替え工事を実施することにしたのですが、

我が家の庭には、地植えして壁面に誘引したつるバラや鉢植えのバラがたくさんあり、

外壁塗り替え工事に伴って、それらをどうするのかが一番の問題でした。

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バラをたくさん育てておられる方の外壁塗り替え工事に関するブログ記事など

いろいろ拝見させていただいたのですが、皆さん一様にご苦労されておられて、

地植えしたバラを一旦抜いたり、育てるバラの数を減らしてしまわれたり、

栽培をそのものをやめてしまわれる方など、なかなか厳しい現状を目の当たりにしました。

そこで、我が家では、1年ほど前から外壁塗り替え工事の準備を始めました。

バラを育てていなくても何かとトラブルの多い外壁塗り替え工事そのものの勉強から、

施工業者さん選びなど慎重に行い、結果として、一本のバラも抜かず、一本の枝も折らずに、

現状のまま外壁塗り替え工事を完了することができたのです。

これらの経緯は、僕の個人ブログの方に、時系列に沿って詳しく書いているのですが、

今回、そのダイジェスト版として、まとめました。

それでも写真点数が多いので、「前編・準備編」と「後編・実施編」の2回に分けてご紹介いたします。

庭で数多くのバラを育てておられる方で、外壁塗り替え工事を検討されている方の業者さんの選び方や

工事期間中の作業段取り、注意点など、参考にしていただけるような内容をお伝えできればと思います。

それでは、ここから「前編・準備編」を始めます。

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こちらが、前面道路に面した前庭から見る我が家の全景です。

木造2階建ての住宅で、建物の外壁の1階、白い部分は割り肌調の大理石タイル、

サーモンピンクの部分(および、この写真に見えていないその他の白い壁面)は、

海外メーカーの材料を使った左官仕上げ(カラーモルタル掻き落とし仕上げ)となっています。

この家を新築してから約20年が経過し、外壁のタイル以外の左官仕上げの壁が、

雨垂れやほこりなどにより、黒ずんで汚れているのが分かります。

マンションでは、長期修繕計画により定期的に修理が行われますが、

戸建て住宅の場合、外壁塗り替え工事はかなりの費用が掛かるため先伸ばしにされることが多く、

我が家もまさにそうでした。

通常は、10年か15年サイクルで外壁の塗り替えを行うのが理想的とされますが、

我が家の場合、費用面だけでなく、海外メーカーの建築資材を使っていたこともあり、

新築時と同じ外壁仕上げを再現することができず、「風情のある左官仕上げの上に塗料を塗る」

ということにとても抵抗があり、なかなか決断できなかったのです。

さらに、我が家での特殊事情、地植えした大型のつるバラが何本もあり、

植栽して5年以上経ってようやく調子が上がって来ていたので、

外壁塗り替え工事の邪魔になるためそれを引き抜く、ということがどうしてもできませんでした。

それで、外壁塗り替えのセミナーに参加して勉強をしたり、信頼できそうな施工業者さん

(確か5社程度だったかと思います。)に工事費の相い見積もりを取りつつ、

我が家の特殊な状況をご理解いただける業者さんに絞りこんでいきました。

特に「足場の設置方法」が肝で、『庭にあるバラをはじめ、植物を一切抜かず傷つけない』

という、施工会社からすると極めて面倒くさい条件を飲んでいただける施工業者さんと

出会えるかどうか、が一番のポイントになるかなと思います。

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大まかな費用面での合意と、施工方法(足場設置など)の確認ができたところで、

施工業者さんを一社に絞り、その業者さんと具体的な仕上げや色などを確認していきます。

我が家の場合、外壁の塗り替えだけでなく、屋根の葺き替え、破風と呼ばれる部分の

仕上げ(納め)を変えるため、いろいろな材料の色見本(カラーサンプル)を

多角的にチェックしていきます。

(この辺りは普段から本業でやっていることなので、楽しい作業でしたが。)

現状の壁面とピタリと合う色はなく、特にピンク系の塗料は、色選びを間違えると

ロマンチックでフェミニンな(女性的な)外観になってしまうので、最後まで迷いました。

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最も悩んだ外壁のサーモンピンク色の壁面の色。

元々の材料は、顔料を混ぜ込んだカラーモルタルの掻き落とし仕上げなのですが、

今回、その上に塗料を塗り込めるということで、色だけでなく表情も大きく

変わってしまうため、実物塗料を塗った大判のカラーサンプルを作ってもらいました。

最終的には、現状より一段階濃い、陶器鉢の「テラコッタ」に近い色を選びました。

これならフェミニンな雰囲気にはならず、むしろ庭にたくさんあるテラコッタ鉢と

上手く調和してくれるのではないかと考えました。

また、「広い面積に塗った色は狭い面積に塗った色より明るく見える」という

「面積効果」も考慮しています。

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念のため、ピンクのバラの花色やバラの葉っぱとの相性も確認しました。

この感じなら、つるバラの花が咲く風景とうまく調和してくれるのではないかと

思いました。

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いくつかの候補の塗料の中で、我が家では元々の左官材料のテクスチュア(触感)を

残してくれる、エスケー化研の「アートフレッシュ」という材料になりました。

外壁の塗料(テラコッタ色とオフホワイト色)が決まったので、最終確認として

カラーサンプルではなく、実際の壁面に塗ってもらうことにしました。

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正式に工事も発注し、塗料も購入しているので、もう後戻りはできないのですが、

自分自身を納得させるための最終確認作業です。

実際に塗装してくださる職人さんが来てくださり、実演してくださいました。

こういったところの気配りができる業者さんかどうかも、施工業者さん選びには

重要なポイントかなと思います。

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試し塗りも終わり、いよいよ外壁塗り替え工事が始まります。

写真は、我が家の中庭。

白いモルタル掻き落とし仕上げの壁面は、雨樋から漏れた雨水の跡が付き、

とても汚れています。

今回の外壁塗り替え工事では、新築時と違う素材(塗料)を使うということで、

サーモンピンクと白の2色に塗り分けている外壁の塗り分け面を変えることが

できるという点は、塗り替え工事の数少ないメリットかと思います。

今回、部分的に現状とは異なる色(2色のうちのもう一方の色)に塗り替える予定で、

この写真で見えるアングルは、だいぶ雰囲気が変わる予定です。

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玄関扉の横に取り付けていたつるバラ誘引用のメッシュフェンスも、

塗り替え工事の邪魔になるため、一旦取り外しします。

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実は、バラのあるお宅での外壁塗り替え工事では、「いつ工事を実施するのか」が重要なポイントになります。

建物の外壁面につるバラを誘引している場合は、花や葉があると、塗り替え工事の邪魔になります。

バラが一番コンパクトな状態にある時期、それは冬場の休眠期。

葉が全て落ちて枝だけの状態になった時期に行うのがベストと言えます。

施工業者さんとは、このタイミングで工事に入っていただけるよう、半年ほど前からスケジュール調整をして

もらっています。

逆にいうと、それまでに工事の内容を決め、施工方法や費用などを詰め、契約しておく必要があるということです。

我が家の場合、塗り替え工事の着工は、年が明けてすぐの1月中旬で、外壁塗り替え工事と屋根に葺き替え工事を

順次行い、工期1か月、バラの休眠期が明けるタイミングの2月中旬に工事完了という工程を組んでもらいました。

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工事着工の直前、鉢植えのバラが多い我が家の庭では、オベリスク仕立ての鉢バラや

鉢植えのまま壁面に誘引しているつるバラは、枝を束ねてコンパクトにし、

工事の邪魔にならないよう、中庭のテラスの隅にまとめました。

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こちらは、中庭に面したサンルームのガラスの壁面に誘引しているつるバラで

ピエール・ド・ロンサール。

地植えで動かすことができないため、ガラスの壁面にワイヤーを張って誘引しています。

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こちらは、前面道路に面した前庭。

こちらには、建物外壁面に誘引している大型のつるバラが何本かあって、

それらも地植えしているため、動かすことができません。

今回の外壁塗り替え工事では、1階部分の割り肌調の大理石タイルは塗装せず、そのままにしますので、

地植えで動かすことができないつるバラは、例年の誘引方法のまま、建物外壁面に誘引しておきます。

壁面に張り付けて誘引することで、つるバラのボリュームは小さくでき、工事の邪魔になりにくいのです。

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こちらが、前庭に面した建物外壁の全景。

右側の中庭へと続くガラス扉の両側に誘引しているつるバラは、地植えのため動かせないので、そのまま誘引。

向かって左端半分の白い大理石タイルの壁面には、通常鉢植えのつるバラを誘引しているのですが、

これらは極力工事の邪魔にならないよう、中庭へと取り込み、枝を束ねて養生しています。

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そして、1月中旬、いよいよ外壁塗り替え工事がスタートする当日を迎えました。

朝一番で足場の材料を山積みにしたトラックが到着しました。

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まず、建物の一番奥、東側の擁壁に突き出した部分から、足場が組まれていきます。

この写真では見えませんが、建物1階の下には高さ5mくらいの擁壁があるので

結構に高さがあり怖い場所ですが、若い職人さんたちは全く気にせず、

黙々と足場を組み上げていきます。

それにしても、こちらの白い壁面もかなり黒ずんで汚れていますね。

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こちらは、中庭の奥、細い通路状の空間。

この狭いエリアにも足場が組まれていきます。

隣地境界の黒い木製フェンスには、つるバラの誘引を済ませ、

作業の邪魔にならないよう準備しておきました。

バラの株元を踏みつけないよう、足場の脚部の位置を配慮してもらっています。

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通路状の空間を反対側から中庭方向を見たところ。

狭い場所なので、隣地境界のフェンスギリギリの場所に足場が設置されますが、

何とかうまくかわしてくれています。

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こちらは、中庭の和室前のウッドデッキ付近。

雨戸シャッター隠しの木製ルーバーパネルに誘引している大型のつるバラ、

スパニッシュ・ビューティが足場設置の妨げになる場所です。

建物外壁面にかなり近い場所に植栽しているため、塗り替え工事にも邪魔になり、

足場の設置状況により自在に動かせるよう、枝を束ねて空中に浮遊させています。

(枝が太く、自立するタイプのつるバラのため)

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職人さんたちが、つるバラの枝をうまくよけながら、足場を組んでいきます。

結構に鋭いトゲがある大型のつるバラですが、嫌な顔ひとつせず、

黙々と作業を続けて下さっています。

このように、足場を組む際に、バラへ最大限の配慮をしていただけるかどうかが、

業者さん選びの重要な肝になるかと思います。

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反対側から見たところ。

つるバラの束ねた枝を足場板の下に差し込み、このあとの塗装工事の妨げに

ならないよう工夫してくれています。

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この場所は、最終的にこのように足場が組まれました。

上手く枝をしならせて、作業の邪魔にならないよう、また枝が折れないよう

配慮してくれました。

これだけ長く伸びたツルを、工事のために切るのはとても忍び難いので、

とてもありがたいことです。

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中庭の足場がすべて掛かりました。

我が家の中庭はコの字型の複雑な形をしていますが、うまく足場をかけてくれました。

中庭の中央部、足場のかからない場所に、鉢植えのつるバラを集結させています。

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こちらは、建物北側の通路状の庭部分。

北側の日陰エリアですが、こちらにも紫陽花やモミジなどの高木も植えてあり、

それらを傷つけないよう、足場の設置には最大限配慮してもらいました。

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こちらは、前面道路に面した前庭。

外壁塗り替え工事および屋根の葺き替え工事の工事期間、約1ヵ月間、駐車場は工事車両置き場と資材置き場として

使っていただくことにしました。

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その工事期間中の1ヶ月間、近所の月極駐車場を契約し、数え切らないほどに増えてしまった鉢バラ

置き場として借りることにしました。(もちろん、我が家の自家用車用にも借りました。)

この鉢植えのバラとたくさんのテラコッタ鉢などの置き場所を近くに確保できたのは、重要なポイントでした。

近くに借りることができなければ、遠くの親戚宅か友人宅に一時的に預かってもらおうかとも考えましたが、

何度も車でピストン運送しなければならず、とても大変そうな上、これだけの鉢を預かってもらうのは

さすがに非常識なので止めにしました。

駐車場には水栓がなく、水やりの心配もありましたが、冬場の葉がない時期なので、水分の蒸散も少なく、

時々降る雨もあり、工事期間中、一度も水やりをする必要がなく、一鉢も枯れることなくすみました。

このことも、冬に外壁塗り替え工事を実施する大きなメリットのひとつかと思います。

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外壁の塗り替え工事にあたっては、屋外に置いている物置も一旦移動せざるをえず、

その物置の中に収納していたものも、室内に取り込みました。

普段客間としている和室を、工事期間中、仮置き場としました。

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話が少し逸れてしまいましたが、足場設置作業の続きです。

いよいよ前庭の壁面に足場を設置していきます。

事前に施工会社さんと何度も打合せをしましたが、実際に足場設置する際には、

なるべくバラや高木に影響が少ないよう、職人さんが考えながら作業を進めて

下さっています。

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こちらは、足場の状況です。

足場の脚がつるバラや株立ち樹形の高木(アオダモ)の株元に来ないよう

配慮していただいています。

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地植えのつるバラを予め壁面に誘引しているので、足場と建物外壁の間の隙間に

収まって、ほとんど影響が出ない状態になっています。

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脚の設置位置が固まると、あとはスムーズに足場の組み立てが進んでいきます。

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ガラス扉の部分は、工事期間中も出入り口になるため、

頭を打ったりしないよう、危険のない高さで横棒を渡してもらいました。

このあたりも、足場の職人さんの経験とセンスが光る部分かなと思います。

工事初日で足場の7割がたが組み上がりました。

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足場設置作業2日め、足場の設置が完了し、建物全周に養生シートが張られました。

写真は中庭ですが、正面の養生シートの中ほどから、大型のつるバラ、

スパニッシュ・ビューティーの束ねた枝が飛び出しているのが分かります。

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中庭の反対側です。

こちらにも養生シートが張られました。

手前の鉢植えのつるバラ保管ゾーンも無傷です。

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中庭に面したサンルームの壁面。

中庭側はガラス面なので、塗り替え工事はありません。

養生シートの奥に、大型のつるバラ、ピエール・ド・ロンサールが見えています。

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再び、前庭。

こちらにも全面に養生シートが張られました。

ガラスの玄関扉は開かないよう固定し、その両側手前の壁面には

誘引したつるバラの姿が養生シートの奥に垣間見えます。

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向かって右側のサンルームの外壁面。

ここには、この当時キング・ローズとレッド・キャスケードという2本の

つるバラを誘引していますが、その株元に足場の脚が来ないよう、

奥の壁側は腕を跳ね出すように足場が掛けられています。

この辺りの配慮と工夫をしていただけるかどうかが、とても重要です。

また、業者の都合で安易な方法で足場を設置しないよう、施主側のチェックも

必要かと思います。

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こちらは、ガラス扉の向かって左側。

大型のつるバラ、ジャスミーナの株元には、何本もの新しいシュートが出ていて

誘引の都合上、膨れるように壁から出っ張ていますが、

そこも通路にならないよう、配慮した足場のかけ方がなされています。

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こちらは、建物外壁にほど近い場所に植えている、高木のアオダモ。

バラも重要ですが、我が家のシンボルツリーのひとつである、この繊細で美しい

株立ち樹形のアオダモの枝も絶対に折らないで欲しいとお願いしていましたので、

上手く足場の外側に枝を抜いてくれています。

このような細かい工夫と配慮の積み重ねにより、一本の木も抜かず一本の枝を折ることなく

最も心配していた足場の設置が無事完了しました。

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こちらが、足場設置完了後の前庭全景。

予想以上にうまく足場の設置ができましたが、ここまでは前さばきの段階。

いよいよこれから肝心の外壁塗り替え工事が始まります。

工事が全て終わって、再びこの足場が撤去されるまで、安全に工事が進み、

バラをはじめ庭の植栽が無事保全されるよう、気が気ではない日々が続きます。


如何でしたでしょうか?

バラのあるお家で外壁塗り替え工事を検討されている方の参考になりましたでしょうか?

次回は「後編・実施編」と題して、実際の工事が進み、完了するまでの様子をレポートしたいと思います。

乞うご期待ください。


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居場英則

『進化する庭、変わる庭』がテーマ。本業は街づくりコンサルタント、一級建築士、一級造園施工管理技士、登録ランドスケープアーキテクト(RLA)。土面の殆どない庭で、現在約120種類のバラと、紫陽花、クレマチス、クリスマスローズ、チューリップ、芍薬等を育成中。僕が自身の庭を創り変える過程で気づいたこと。それは、植物の持つデザイン性と無限の可能。そして、都市部の限定的な庭でも、立体的な空間使用、多彩な色遣い、四季の植栽の工夫で、『風景をデザインできる』ということ。個々の庭を変えることで、街の風景も変えられるはず…。『庭を変え、街の風景を変えること』が僕の人生の目標、ライフワーク。ーー庭を変えていくことで人生も変えていくchange my garden/change my lifeーー

個人ブログChange My Garden

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