2024.8.15
私の実家は兼業農家でした。幼い頃、平日は母や祖母が、父の仕事の休みの日には子供達も加わり、家族みんなで農作業をしていました。
父の運転する耕運機に乗って、畑に着くと夏は小川でサワガニを取ったり、カブトムシをみつけたり、ヤマユリの香りをかいだり。昼食のおにぎりが山の景色のお陰で、とても美味しかったことを覚えています。草むしりのために行っていたのですが、小学生の頃は真剣に手伝っていなかったと思います。
中学生の夏休みにも草むしり。まだ暗い早朝に起こされて、畑まで自転車で30分。「朝飯前」の涼しい時間に農作業をして、昼間の暑い時間は学校の宿題を片付けます。昼寝をして起きたら、また畑。麦わら帽子を被って古びたシャツを着て、ダボダボの黒い長靴を履いて。
農家って、辛い。
私は農家の嫁にはならない。もっとカッコいい仕事をするんだ。キクとかカンナとか、庭の花を部屋に飾るんじゃなくて、稼いだお金でバラを買う。そしてゴージャスにアレンジする。そんな風に考えて、中学生なのに生意気にフラワーアレンジメントの本を買って、眺めていました。
(センニチコウ、ユーパトリウム、カラミンサなど庭の花を部屋に飾りました。気兼ね無く、たくさん切ることのできる庭の花。可愛くて楽しくて重宝しています。今はね。)
フラワーアレンジメントの本に掲載されている写真は、物凄く素敵でウットリするんですが、諦めの気持ちも湧いてきました。
1本何百円もするバラ、アレンジできるくらいの本数、買えるワケがないわ。自分のために買う?ケチだから、きっと買えない。
大人になった私は自分のための切り花は、やっぱり買わず。その後、結婚して子育てに忙しくて。フラワーアレンジメントどころか、花に全く縁の無い生活をしていました。ところが・・・・・(「寄せ植えが好き②」に続く・いつになったら寄せ植えが好きになる?)
(8月、庭の花。のびのびしていて大好きです)