例年、年末年始は我が家のつるバラ誘引作業に奔走し、慌ただしいのですが、
この冬は、我が家のつるバラ誘引作業がスムーズに進み、年明けにはほとんどのつるバラ誘引作業も
終わり、今はゆっくりと週末のガーデニングを楽しんでいます。
さて、このディノスさんのガーデンススタイリングで記事を書かせていただいて6年目を迎えますが、
これまでにも何回か、我が家のつるバラ誘引作業をレポート記事で書いてきましたが、
今年もつるバラ誘引後の風景をご紹介したいと思います。
今回は、詳細に亘ってたくさんの写真を撮影しましたので、前編(前庭編)と後編(中庭編)の
2回に分けて、その様子をお伝えいたします。
つるバラの配置も大きくは変わりませんが、毎年マイナーチェンジしていまして、春の開花の風景も
毎年微妙に異なります。
ご興味がある方は、バックナンバーをご覧いただければ、つるバラ誘引後の風景や春の開花期の
風景など、年毎に変化する様子をご覧いただけますので、良ろしければ是非どうぞ。
それでは、この冬2020‐2021年、我が家のつるバラ誘引風景をご覧ください。
まずは、我が家の前庭全景です。
前庭は、前面道路に面した西向きの庭で、駐車場と玄関アプローチを囲むように、
パブリックなオープン外構となっています。
前面道路に面した右側が玄関アプローチ。
ここを通って、建物のガラスドアを抜けると、建物で囲われた中庭(プライベートガーデン)があります。
こちらは、玄関アプローチ脇の隣地境界です。
建物と同じ白い割り肌調の大理石タイルを張っている塀までが我が家の敷地で、
境界近くにある引き込み電柱にも、つるバラを誘引しています。
現在はスマートメーターになり、検針に来られないため、
電気メーターボックスを覆うようにつるバラを誘引しても問題ありません。
また、隣接住戸の了解をいただいて、敷地境界の外側の壁面にも
つるバラ(カクテル)を自宅側の株元から引っ張るように誘引させて
もらっています。
また、管理もこちらでさせていただくという条件で、お隣さん宅の敷地に、
オベリスク仕立てのつるバラ(カクテル)の鉢植えを置かせていただいています。
こうすることで、開花時には地植えの壁面誘引のカクテルと、
鉢植えのオベリスク仕立てのカクテルが一体的に咲き、ボリュームのある風景を
作り出しています。
玄関アプローチを正面から見たところです。
右側が隣地境界で、上の写真で紹介した地植えのカクテルを敷地の外側に誘引している状況も
よく分かると思います。
こちらは、玄関アプローチの隣地境界側のブロック塀につるバラを誘引した様子です。
逆光で少し見にくいですが、この壁面の右側から、つるバラのバロン・ジロー・ドゥ・ラン、
左からスーベニール・ドゥ・ドクトル・ジャメインを交差するように誘引し、
右端の引き込み電柱には、地植えのつるバラ、チェビー・チェイスを巻き上げて誘引しています。
この壁面には、クレマチスも3種類(プリンセス・ダイアナ、ナイオビ、ベル・オブ・ウォキング)を
混植しています。
玄関アプローチの正面に見える建物外壁面にもつるバラを多数誘引しています。
ガラス扉の向かって右側がサンルームの外壁で、ここには赤い花が咲く
つるバラを4種類(キング、チェビー・チェイス、レッド・キャスケード、フロレンティーナ)を
誘引しています。
玄関アプローチの右側(暗く陰になっている部分)には、アーチを設置し
その手前の花壇に、何本かのつるバラを植栽しています。
こちらが、そのアーチの詳細。
アーチの右側から小山内健さんが育種されたつるバラ、アップルシード、
左側から古いイングリッシュローズのヒルダ・ミュレルを誘引。
アーチの手前には、小さなトレリスフェンスを使って、
イングリッシュローズのジェームズ・ギャルウェイ、ウィリアム・モリス、
ラジオ・タイムズを誘引。
アーチの後ろ側に空中に誘引しているように見えるのが、オールドローズの
マダム・イサーク・ぺレール。
この辺りは、まだ株が成熟していないものばかりで、仮植え的なゾーンとなっています。
玄関アプローチから、建物の外壁1階部分の白い大理石タイルの部分に誘引した、
我が家の代名詞ともいえる「壁庭」の全景を見ることができます。
また、玄関アプローチの左側(画面左端)には、同じ白いタイルを張った「小壁」があります。
この小壁の内側(建物側)にもつるバラを誘引しています。
ここには、バラを始めた当初からモーツアルトという一重咲きのつるバラを誘引しています。
今年は、この遅咲きのつるバラ、モーツアルトに合わせるべく、遅咲き大輪系のクレマチス、
ペルル・ダジュールを誘引してみました。
小壁の天端付近の様子です。
つるバラ、モーツアルトの株元は小壁の右側(建物側)にあるのですが、
反対側(道路側)でも咲かせたいので、小壁を上や左右から跨ように誘引しています。
モーツアルトは、枝を下垂させても咲くという性質を利用した誘引方法です。
その前庭の小壁越しに、建物1階の白い壁面に誘引したつるバラの全景をご覧いただきましょう。
ガラス扉を挟んで。約8mほどの大きな壁面が広がり、その壁面を覆い尽くすように、多数のつるバラを
誘引しています。
正面のシンボルツリー・株立ち樹形のアオダモの後方には、我が家のメインローズのひとつ、
ジャスミーナを始め、昨年よりここに地植えしたパレード、鉢植えのつるバラで、
エクセレンツ・フォン・シューベルトを誘引しています。
このメインの壁面を、少し左側から見たところです。
毎年、誘引方法を変えていますが、できるだけ枝だけの季節(12月~3月頃)の風景が美しく見えるよう
誘引の形にもこだわって誘引しています。
基本的には、同心円を描くように、波紋形状の誘引を心掛けています。
こちらは、建物壁面の一番左端ゾーン。
例年、このエリアには赤い花の咲くつるバラを集め、
「レッドクリフ」(赤い崖)と称しているゾーンです。
ここには、チェビー・チェイス、フロレンティーナ、ブレイズ、
イングリッシュローズのヒースクリフを誘引しています。
こちらは、昨年知人から譲り受けたつるバラで、香り高い品種のエブリン。
とても立派な株で、その知人のお手製の、鉄筋で作った大型オベリスクに
誘引しています。
こちらは、前庭の北側隣地境界。
ここには、白い木製フェンスに誘引したつるバラ、ピンク・カクテル(カクテルの枝替わり)と、
その手前の花壇には、オレンジや黄色など、カラフルな色合いのバラを多数植栽しています。
道路側から見た、隣地境界の白い木製フェンス。
このフェンスの上には、3本のオリーブの木が茂り、木陰を作ります。
前庭をぐるっと一回りしたので、再び前庭の全景。
普段は、前庭の駐車場に車が停まっており、このように広くは見えません。
オープン外構で南北の隣地境界と東側の建物壁面の、3つの壁面を最大限活用し、
多数のつるバラを誘引しています。
再び、建物の外壁面にクローズアップしてみます。
この中庭へとつながるガラス扉を左右から囲むように、つるバラを誘引しています。
反対側から見ると、このような感じ。
バラを始めた当初、なるべく女性的な雰囲気にならないよう、アーチなどのフェミニンな構造物をつくらないと
決めていたのですが、最近はアーチも導入し、当初のコンセプトから変わって来ました。
バラの花色も、当初はほとんどが赤とピンク色でしたが、最近はオレンジ系やブルー系のバラも加わり、
だいぶ雰囲気が変わっているように思います。
そして、これが前編最後の一枚。
前庭の玄関アプローチ正面に見えるガラス扉をセンターに見たところです。
ガラスを囲むように両側から伸びたつるバラが、アーチのような風景を作ります。
前庭は、外に開かれたオープン外構ということもあり、パブリックなガーデンですが、
このガラス扉の向こう側、中庭は建物で囲われたプライベートなガーデンとなっています。
如何でしたでしょうか?、我が家の前庭(フロントガーデン)。
多くの写真を使って、つるバラの配置、誘引の様子などをご紹介させていただきました。
皆さんのつるバラ誘引作業の参考になれば幸いです。
次回は、このガラス扉の向こう側、プライベートな中庭のつるバラ誘引の様子をご紹介いたします。
乞うご期待ください。
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