2017.1. 6
草花と同じく、野菜も病害虫は避けられません。
被害を少なくするには事前防除がいちばん。
「病害虫一覧」をチェックして、様子がおかしいと思ったら早めに対処しましょう。
適切な管理で被害を最小限に防ごう
病害虫を防ぐには日頃の管理から。草花と同じように水はけや風通しに気を配り、まめに様子を見て早期発見を心がけます。
苗をネットで覆うなど、資材を使ってガードするのも有効です。
苗の購入時には病害虫のない元気なものを選び、葉茎菜は病害虫が発生しやすい春を避け、秋に育てるとよいでしょう。
万が一、病害虫が発生してしまったら、早い段階で対処して被害の拡大を防ぎます。
アオムシなどははしでつまみ取り、残留性の少ない野菜専用の殺虫剤で早めに駆除するのも一策です。
病気の場合は患部のある葉茎を取り除く、あるいは株ごと除去して感染を防ぎます。
覚えておきたい!おもな病害虫一覧
病 気 |
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害 虫 |
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コンパニオンプランツを使いこなそう
「コンパニオンプランツ(共栄植物、共生混植栽培法)」とは、双方または一方の生育を助ける組み合わせのことをいいます。
野菜と花やハーブ、野菜同士など相性のよい植物を一緒に植えることで、生育を助け合い、病害虫を防除することも。
例えばハーブの強い香りを利用して害虫を防いだり、反対に益虫を呼び寄せて実つきをよくしたり、野菜の生長を促したり。野菜のおいしさが増し、収穫量がアップするなど、さまざまな効果を生み出すとされています。
コンパニオンプランツの基本的な組み合わせを知って、試しながら自分の気に入ったものを見つけてみましょう。
覚えておきたい!コンパニオンプランツ一覧
・ニンニク × バラ
ニンニクの強い香りで害虫を寄せつけない。
特にアブラムシの防除、バラの樹皮を食べるキクイムシにも効く。
・セージ × ニンジン
セージがモンシロチョウが卵を産みつけるのを防ぎ、風味をよくしてくれる。
有害な飛翔昆虫を寄せつけない。
・バジル × トマト
バジルがトマトを害虫から守り、生育を促進させ風味をアップさせる。
コナジラミ、ハエ、アブラムシなどにも。
・エンドウ × チャイブ
チャイブがマメの生育を促進させ、風味をよくする。
また、ウリ類やバラの病気を防ぎ、害虫を遠ざける。
・ナス × マリーゴールド
マリーゴールドの分泌液で根を腐らせる土中のセンチュウを遠ざけ、被害から守る。
コナジラミにも有効。
・ラベンダー × ラズベリー
ラベンダーの香りを害虫や野鳥が嫌うため、寄せつけない効果がある。
センチュウにも効果的。
・イチゴ × ホウレンソウ
イチゴはアブラナ科の植物やマメ類とも相性がよく、モンシロチョウ、ヨトウムシの被害から守る効果がある。
・ローズマリー × マメ類
ローズマリーはマメ類の風味アップに効果があり、モンシロチョウ、ヨトウムシの防除にも。
抗菌作用もある。
覚えておきたい!生育が悪くなるタブーな組み合わせってある?
害虫が嫌うということは、強い成分があるということ。相性の悪い組み合わせに注意して。
- ・ネギ類 キャベツ、マメ類
- ・フェンネル トマト、マメ類
- ・ラズベリー ジャガイモ、ブラックベリー
- ・ローズマリー ジャガイモ、イチゴ
- ・イチゴ キャベツ、タイム、ミント、ローズマリー
はじめての家庭菜園 コラム一覧
Vol.6 家庭菜園の「病害虫」