2023.5.29 / YouTube「植物遊戯7チャンネル」お気に入りの植物ガーデニング術
今年もあっという間に、バラシーズンが到来し、そしてもう終盤を迎えています。
毎年、この時期は何かと忙しく、ついついブログの更新が遅れてしまいます。
さて、今年も「ネットでオープンガーデン」と称して、我が家のバラ庭、友人宅の庭、
そして僕がデザインを手掛けた京都のバラ園(京北・香りの里/六ヶ畔・花簾庭)の様子を
順次ご紹介したいと思います。
合わせて、昨年の春からスタートした、園芸Youtubeチャンネル「ショクナナ!」にて、
僕がそれぞれの庭の解説をさせていただいておりますので、その動画サイトもご紹介しておきます。
それでは、2023年の「ネットでオープンガーデン」は、僕の友人宅のバラ庭をご紹介させていただきます。
ここは、奈良県某所にある僕の友人宅の庭で、当初は「和」の庭だけでしたが、バラ庭をつくりたいと相談を受け、
庭の一角に、ローズガーデンを作りました。
これまでにも、何度かご紹介させていただいておりますが、今年2023年も、開花時期に合わせて訪問しました。
今年は、ゴールデンウィーク中の5月4日にお邪魔しました。
こちらは、玄関アプローチのブロック塀に誘引しているウェルカムローズの「春風」。
今年は、少し訪問するのが早かったのか、まだ全部は咲ききっていない状態でした。
それでも、「春風」の鮮やかなマゼンタピンクの花の連なりが美しかったです。
花色もさることながら、ステム(花茎)が短く、誘引した枝のカタチに沿って
きれいに咲いてくれるところも、この「春風」の魅力の一つです。
特に、こちらのまだ完全に開ききる前のフレッシュな花は、とても美しいです。
「春風」のとなりに誘引しているつるバラ、「安曇野」も、まだ少し早かったです。
まだほんの数輪が開花した程度でした。
それでも、一重咲きの楚々とした風情がとても印象的なバラです。
続いて、こちらは玄関横の花壇に植栽したつるバラで「アンジェラ」。
多花性で密に咲くのが、この「アンジェラ」の特徴の一つですが、地際からブロック塀の上まで、
一様に咲いているのが分かりますでしょうか?
これは、「段差剪定」という剪定方法を使って誘引したもので、壁一面が花で埋め尽くされたような風景になって
イメージ通りに開花してくれたと思います。
「アンジェラ」の花のアップです。
割と単純な花弁ですが、特に咲き始めの頃は、花弁のピンク色が濃く、とても目を惹きます。
「アンジェラ」の横には、懸崖仕立ての「ヨハンナ・レプケ」というピンク色のつるバラが続きます。
「ヨハンナ・レプケ」のほとんどは、懸崖仕立てという手法を使って、「空中に誘引」しているのですが、
枝先部分を、ブロック塀のフェンス部分に留めています。
「ヨハンナ・レプケ」は、ピンク色の花弁がフリルのようになった可愛らしい花です。
よく見ると、花弁のピンクにグラデーションが掛かって、なかなかに美しいです。
この「ヨハンナ・レプケ」は、枝に棘がなく、枝もまっすぐに伸び、とても誘引しやすいつるバラです。
枝先を多少下垂させても咲くという性質もあり、非常に扱いやすいつるバラです。
もう一つ、外構のブロック塀に枝先を誘引しているのが、こちらのつるバラで「ポール・ノエル」。
ランブラー品種で、とても長く伸びるタイプのつるバラで、この一本で長さ5mはあるツルが無数に伸び、
パーゴラを覆いつくしています。
余った枝先を外構のブロック塀に誘引しています。
花は、小ぶりな房咲きで、アプリコットピンク色です。
「ポール・ノエル」は咲き進むと、このようにゴージャスな風貌に変化していきます。
細かい棘が難点で、誘引にはとても苦労しますが(この一本だけで半日を要します。)、
咲くと苦労が報われるほど美しいバラです。
パーゴラに誘引している「ポール・ノエル」の横で咲く、黄色い花のつるバラ、「ゴールデン・リバー」です。
実は、この「ゴールデン・リバー」、冒頭に紹介した「春風」の枝代わり(突然変異)品種なのです。
花形も、花色もかなり違うのに、不思議な感じです。
「春風」もこの「ゴールデン・リバー」も早咲き品種なのですが、今年は、
この「ゴールデン・リバー」は枝先のほんの数輪しか見れませんでした。
こちらは、玄関の格子ドア前に植栽しているつるバラで、「ジャクリーヌ・ドュ・プレ」。
土色の外壁と格子の玄関ドアがあるため、「和の趣き」を重視して、
このつるバラを配置しています。
この「ジャクリーヌ・ドゥ・プレ」は、白いマットな花弁に、赤いシベが特徴で、
洋の庭だけでなく、和の庭にもとても良く調和するバラだと思います。
香りもスパイシーで、とても個性的なバラです。
この「ジャクリーヌ・ドュ・プレ」の前庭は、庭主さんが、和の趣きのバラ、「ニオイバンマツリ」を植栽されています。
花色が、濃い青紫、薄紫色、白とグラデーションし、香りもあって、とても魅力的な植物です。
ローズガーデンエリアには、他にも、「レーヌ・ドゥ・ヴィオレット」という
赤紫色のつるバラも植栽していまして、大型のアーチに誘引しています。
他にも、元々我が家で植栽していたつるバラ、「つるアイスバーグ」を移植させていただいて、
こちらの庭で大きく成長しています。
「つるアイスバーグ」は、枝が木質化するつるバラの代表格で、
こちらに植栽して、もう5年以上は経ちますが、太い幹になっています。
なかなかシュートが出にくい品種とされていますが、
今年は株元近くからサイドシュートが出ました。
こちらは、今まではほとんど紹介していなかったつるバラで、建物の北側の道路際の境界ブロック塀に誘引している、
つるバラで「コーネリア」。
我が家でも、建物の北側の完全日陰のパーゴラに誘引しているのですが、
日当たり条件の悪い場所でも十分花を咲かせてくれる、とても優秀な品種のつるバラです。
コーラルピンクの小輪房咲き品種で、ステム(花茎)が短く、コンパクトに収まる一方、
日陰でも良く伸びてくれる使い勝手の良い品種でもあります。
条件の悪い場所にお勧めのつるバラです。
ここから先は、庭主さんが育てておられる植物を少し紹介しておきます。
和のゾーンに植えられていた「シラン(紫蘭)」です。
ちょうど、バラの開花期に一緒に咲いてくれるので、バラの足元を飾ってくれるコラボ宿根草の代表格です。
ランだけに花形も美しく「映える」植物で、これも洋でも和でも、
どちらにも合わせることができる優秀な宿根草と言えます。
最後に、こちら、「ジャーマン・アイリス」。
これもバラと同時期に開花するコラボプランツとして重宝します。
花も大きくゴージャスで、バラに負けないくらい目を惹く植物です。
如何でしたでしょうか?、僕の友人宅のバラ庭。
写真では動きや空間をうまく伝えられないですが、動画では、
そのあたりも感じていただけると思います。
是非、動画の方もご覧いただければ幸いです。
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