バラを自宅の庭で育て始めて、今年で4年目になります。バラを始める時に、バラセミナーに通って、
ひととおりの基礎を学んでからスタートしたのですが、そのバラの師匠からは、
「3年間は我慢して育てて下さいね!」と言われていました。
バラの株が充実するまでに3年はかかり、バラ本来の持っているパワーを発揮するのは植え付けてから
3年目以降ということなのですが、その3年目を迎えた昨年は、まんべんなくバラの花が咲く庭に仕上がってきました。
ですが、やはり当初頭の中でイメージしていた風景と違う部分が出てきたり、
諸事情で変わらざるをえない部分もいろいろ出て来る訳で、毎年のようにバラの配置を変えたりしています(汗)。
今回は、そういった部分にクローズアップして、変化する庭の様子を書いてみようと思います。
● 今はもう見れない、黄モッコウバラが作る窓辺の風景
こちらは、今から2年前、2014年の4月下旬に撮った写真で、我が家の中庭に面した部屋の窓廻りに誘引した
黄モッコウバラです。
ボクがバラを始める前から、自宅の庭に植えられていた古株の黄モッコウバラで、
以前は同居する母が面倒を見ていて、毎年のように強剪定されて小さく咲いていたものを
2年がかりでつるを伸ばして窓廻りに誘引しました。
滝のように流れ落ちる黄色い花を下から見上げるように撮影してみました。
つるバラならではの醍醐味が感じられる風景で、とても気に入っていました。
実は、今はもうこの風景は見れないんですけどね(汗)。
● 室内から見る額縁風景
こちらは、同じ黄モッコウバラを誘引した窓を室内側から見た写真です。
我が家は二世帯住宅で、ここは1階の中庭に面した両親の部屋でした。
中庭に面した腰窓を囲むように誘引した黄モッコウバラが垂れ下がり、室内側からもその黄色い花を
楽しめるようになっていました。
まるで、黄色モッコウバラが額縁のような効果を発揮し、窓から見える中庭の風景をより魅力的なものに
していました。
● 中庭側から見る黄モッコウバラの誘引風景
こちらは、中庭側から、少し引いて、この窓廻りに誘引した黄モッコウバラが作る風景が分かるように
撮ってみた写真です。
かなりのボリューム感で腰窓を囲むように咲いています。
これはこれでとても気に入っていた風景なんです。
この当時(2年前)は、地植えの黄モッコウバラの足元には、テラコッタ鉢に植えた植物を
ローテーションさせながら配置していました。
超早咲きの黄モッコウバラが咲く4月下旬は、チューリップやフリージアがまだ咲いていて、
黄モッコウバラとコラボしていました。
● 花後の黄モッコウバラの誘引風景
こちらは、黄色モッコウバラの花後の様子です。
中庭に面した開口部(右側の腰窓)の周囲にぐるっと黄モッコウバラのツルが誘引してあります。
足元の花壇には、いくつものテラコッタ鉢が置いてあるのが見えますね。
このころは、このようなスタイルで、つくっていたゾーンです。
我が家の庭の大部分は、乱張り石を敷き詰めており、極端に土の部分が少ないのです。
なので、限られた土の部分を有効に活用するため、植物を固定化せず、その季節毎の旬な花を鉢植えで
ローテーションさせながら咲かせるという手法を取っていました。
● 中庭に面した1階の部屋のリフォームを決断
実は、この前年2013年に、同居していた父が急逝してしまい、
1階の両親の部屋は母が一人で使うことになりました。
ヘビースモーカーだった父が亡くなったので、タバコのヤニで汚れたクロスを張り替えようかという、
プチリフォームの話が持ち上がったのですが、どうせやるなら、中庭に面した特等席の部屋なので、
もっと部屋から中庭が見れるようにと、大掛かりなリフォーム工事を決断しました。
バラを始めていなければ、おそらくはしなかったであろう決断でした。
我が家は、高台に建っていることもあって、眺望の良い2階がリビング・ダイニングなのですが、
1階の中庭に面した部屋は、この部屋しかなく、もう少し中庭と一体感のある部屋を作ろうということに
なりました。
写真は、リフォーム工事を前に、古株の黄モッコウバラの誘引を解いた状態です。
● 中庭に面して大きな開口部をとるリフォーム工事
こちらが、リフォーム工事が始まった頃の写真です。
以前、「腰窓」が設置されていた壁面をぶち抜き、中庭に面して足元から天井までの
大きな開口部を取ることにしました。
こうすることで、部屋にいながら、中庭の景色が遮るものなく見ることができるようになります。
部屋内からの風景を重視したリフォーム工事です。
● 中庭を望む、大開口が完成しました!
こちらは、昨年2015年の春の様子です。
リフォーム工事を終えて出来上がったのが、この大きなガラスの壁面です。
耐風圧を考慮して、ガラスを縦長の3分割にしています。
どれも、網戸が付かないフィックスガラスとしました。
網戸が付くと、視界の抜けが悪くなってしまうからです。
ガラスの開口部の下の花壇も、考え方を改めました。
やはり鉢植えで育てるよりも、地植えで育てる方がより成長度合いも良く、
たくさん花が咲くのではないかということで、この年から、地植えでバラを育てることにしました。
このゾーンには、香り豊かなイングリッシュローズを集め、イングリッシュローズゾーンとしました。
この年は、窓の横、下にピンク色のバラを多く配置していました。
● 室内側から見る中庭風景
こちらも、昨年2015年春に撮影したもので、中庭に面した母の部屋から撮った一枚です。
天井から床まで大きなガラス窓が嵌っています。
できれば、一枚ものの大きなガラスでできれば良かったのですが、耐風圧を考慮して3分割しています。
真ん中のガラス部分に、中庭のシンボルツリーのコハウチワカエデがぴったりと納まっています。
絵画のような額縁効果が作れています。
将来的に、以前の腰窓の時の黄モッコウバラを窓廻りに誘引していたように、
この大きな開口部の廻り(左右と上部)をつるバラが這い、窓の下4分の1くらいに、木立製のバラが咲いて
くれると、イメージ通りなんですけどね(汗)。
● 窓下の花壇をマイナーチェンジ
こちらは、今年2016年5月の様子です。
この中庭を望む大開口の下の花壇に植えているイングリッシュローズの配置を見直しました。
さらに、もう少しボリュームアップもしてみたいということで、ポール(杭)を2本、
ちょうどガラス窓の縦桟の位置に併せて設置し、半つるバラをそのポールに巻き付け誘引してみました。
より立体的な見せ方にチャレンジしてみました。
開口部の向かって左側に、雨樋を使ってつるバラのERクラウン・プリンセス・マルガリータを誘引しています。
将来的には、このバラでこの大きな開口部の上辺にもツルを誘引できればと考えています。
開口部の右横に、鉢植えで誘引しているつるバラも、昨年はピンクの花のERブラザー・カドフィールでしたが、
今年は赤い花のルージュ・ピエール・ド・ロンサールに変更してみました。
● 前庭から、サンルーム越しに中庭を見た風景
こちらは、前庭側からサンルーム(写真右側)越しに中庭方向を見た風景です。
正面奥の中庭空間にも、たくさんのバラの花が咲いています。
その手前左側、中庭を望む大きな開口部の足元花壇にも、色とりどりのバラの花と、
青い差し色のサルビアが咲き乱れています。
我が家の前庭は、ピンク色が好きだった妻へのオマージュを込めて、ピンク色のバラが多いのですが、
中庭は、カラフルな花が咲き乱れる風景を作って行こうかと思案中です。
なかなか思い通りに行かない部分も多々あって、来年の春に向けて、試行錯誤を重ねながら、
改善改良を続けて行くことになるのかな〜と思っています。
今回は、「変化する風景」と題して、書かせていただきましたが、如何でしたでしょうか?
何か皆さんのご参考になれば幸いです。
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