2016.12.16
気球の形にふわりと咲かせる「ローズバルーン」 by ひで
■今回使用したアイテム
今回試させていただいたのは、つる性植物を誘引するのに便利なグッズで、シンプルでスタイリッシュなデザインが秀逸なベルツモア製の「ローズバルーン」です。
実は、以前から愛用している園芸グッズなのですが、今回、大きさの違う二種類を使い比べてみました。
段ボール箱に梱包されて商品が届きました。
段ボールを開けると、ローズバルーンが変形しないようにちゃんとクッション材に包まれていました。
クッション材を取り除くと、本体が見えてきました。
大小、2種類が梱包されていました。
分かりやすいように、別々に並べてみました。
左側が大きい方で、直径40センチ、高さ60センチ、右側が小さい方で直径30センチ、高さ45センチほどの気球(バルーン)のような形をしたオベリスクです。
鉄製で、黒く塗装されています。
バラやクレマチスなどのつる性植物を、ふんわりと球体に誘引する道具なんです。
我が家では、鉢植えのクレマチスやつるバラの誘引に活用しています。
植物を誘引する球体部分と直線の脚の部分がつながって、一体構造をしています。
脚の長さも約15センチあって、脚を土に差し込んで固定するようになっています。
では、早速このローズバルーンを使ってみましょう。
まずは、今回初めて使う小さい方(直径30センチの方)のローズバルーンから。
小さい方のローズバルーンに誘引しようと思っているのは、こちら↓。
つる性植物の代表格でクレマチスです。
こちらは、旧枝咲きのクレマチスで、秋〜冬にかけて花が咲くシルホサ系の品種です。
夏は休眠して葉を落としているのですが、これから活動期に入るため、葉が展開し始めました。
これまで竹ひごを3本立てて、行灯仕立てにしていたのですが、あまり見た目の格好が良くないので、今回、誘引を一度解いて、ローズバルーンに誘引し直そうと思います。
竹ヒゴにビニタイでつるを留めていたのですが、それを外して枝をフリーにしました。
この時、枯れ枝がないかチェックし、不要な枝は切り取っておきました。
そして、ここでローズバルーンの登場です。
竹ヒゴを撤去した後、土をならして、そこにローズバルーンの5本の脚を差し込みました。
鉢の直径は20センチくらいだと思います。ピッタリサイズです。
鉢とローズバルーンのバランスも良い感じです。
続いて、設置したローズバルーンにクレマチスのつるを誘引していきます。
何本か出ているツルを同じ方向に巻き付けて行きます。この時、一番長いツルから誘引していくと作業がしやすいです。
15分ほどかかって、ツルをローズバルーンに誘引し終えました。写真は真上から見下ろしたアングルです。
クレマチスのツルは細くて切れやすいので、注意しながら誘引しました。ローズバルーンへはビニタイを使って留めています。
こちらは、真横から見た様子です。
まだ、ツルの数も葉の数も少ないので分かりにくいですが、葉が茂り出すと、全体的に球体のように広がって行きます。
小さな鉢には、こちらの直径30センチのローズバルーンがちょうど良い大きさでバランスもとれていると思います。
この時期、ローズバルーンに誘引した植物は咲いていませんので、花がローズバルーンで咲いている姿を紹介しておきますね。
こちらは、同じく旧枝咲きのクレマチスで、4月頃に咲く早咲き品種のピクシーです。
このクレマチスも旧枝咲きなので、古い枝を残して誘引しておくことで、春にたくさんの花を咲かせることができます。
同じくらいの大きさのテラコッタ鉢に、ローズバルーンを差し込んで誘引した株が、満開に花を咲かせています。
このクレマチスは、多花性なので、ローズバルーンに誘引したツルにびっしりと花を咲かせます。
ローズバルーンの頭頂部の円弧が見えるように咲かせています。
ローズバルーンに誘引したツルと花のアップです。
少し枝垂れかけるように誘引しすることで、風情のある咲かせ方が出来ます。
同じ鉢を真上から見下ろしのアングルで撮ってみました。
ローズバルーンの5本の黒い骨格が見え、花と鉢とのもうまく調和してなかなか素敵な雰囲気を醸し出しています。
こちら↓は、同じクレマチスでピクシーという品種がさらに大きく成長した様子を撮ったものです。
大株に成長したクレマチス・ピクシーを大きなテラコッタ鉢に植え替え、その上部に直径40センチのローズバルーンを設置しています。
ツルが長く延びたので、それをローズバルーンの骨格に沿って植えの方まで誘引しています。
その甲斐あって、ローズバルーンの形のままに、全体的に花が咲き揃い、とてもすばらしい風景を作ってくれました。
独特の黄緑色の花色、テラコッタの鉢の色、隣のビオラの薄紫色など、全てがイメージ通りにまとまったかなと思っています。
何より、ローズバルーンを使ったことで、こんもり、ふわふわなイメージで咲かせることが出来たのがとても気に入っています。
同じ鉢を上方からのアングルで撮った写真です。
ローズバルーンを使わなければ、なかなかこのような形で咲かせるのは難しいかな〜と思います。
イメージ通り花を咲かせるのにとても重宝するガーデングッズです。
続いて、つるバラにローズバルーンを使った参考事例を紹介します。
こちらは、我が家の中庭の一角を写した写真です。中央に不思議なものが見えていると思います。
和風の壷を、鉢植えとして活用し、小型のつるバラ(安曇野)を植えています。
この壷はこれまで、ただの飾りとして置いていただけなのですが、何か活用できないかということで、壷の底に穴を開けて、鉢として活用することにしました。
その壷にローズバルーン(直径40センチの方)を差し込み、そこにつるバラを誘引しています。
どのように誘引しているのか、ご紹介してみますね。
壷を鉢として活用するために、土を入れ、つるバラを植え込みました。
こちらは、誘引する前の状況で、延び放題のツルが四方に枝を張っています。
ツルを整理して枝数を減らします。
ローズバルーンに誘引できる程度のツルの本数、長さにカットします。
ここで、壷にローズバルーンを設置、狭くなった口に何とかローズバルーンを入れることができました。
残したツルを同じ方向に巻き付けて行くために、枝を均等に間配っておきます。
クレマチスと違って、つるバラの場合、麻ひもを使ってローズバルーンにくくり付けます。
(写真では、黒い麻ひもを使っています。)
少しづつ、枝を編むように下の方から上へ向かって、ローズバルーンにツルをくくりつけて行きます。
結構、大変そうに思いますが、楽しい作業ですよ。
そして、ツルを全部ローズバルーンにくくり付けて、誘引が完成しました。
あまり枝が込み合わないように、枝と枝の間隔を均等にしながら誘引を行いました。
真横から見ると、こんな感じになっています。
一見すると、和の壷の上に、電球?のような形のローズバルーンが設置されて、そこにグルグルとつるバラの枝が誘引されている風景は違和感があるかもしれませんね。
でも、春になると、これが一変するんですよ。
こちらが、5月のバラの開花期に撮った写真です。
和の壷の上で、可愛らしい一重のピンクのつるバラ、安曇野が満開です。
ステム(花茎)が延びて、ローズバルーンにツルを誘引した時からひと回り大きくなって球体状に四方八方に花が咲いています。
苦労してローズバルーンに球体誘引した甲斐がありました。
つるバラの誘引作業は、想像力が大切とよく言われます。
まさに、どんな風に咲かせたいか、春のイメージを頭に抱いて、冬のうちにツルを誘引します。
ローズバルーンは、その想像力をより膨らましてくれるツールだと思います。
きっと他にもいろいろな咲かせ方ができると思います。
是非、皆さんも一度チャレンジされてはどうでしょうか?