おせち料理の中身・具材の一覧
定番のメニューや種類ごとの意味を紹介
リード文
お正月に食べるおせち料理の中身には、どのくらいの種類があるのでしょうか?今回は、おせち料理の定番の<中身・メニュー>や<具材の意味>を一覧にして紹介します。おせち料理の<地域別の特徴、重箱別の入れ方>も紹介しますので参考にしてみてくださいね。
@祝い肴(いわいざかな)
A口取り(くちとり)
「口取り」という名前は、会席料理などのおもてなし料理で、お吸い物と一緒に出てくる「甘い味付けの料理」を指す言葉が由来とされています。おせちでの口取りには、以下のような料理があります。
B酢の物
C焼き物
D煮物
煮物は主に「山の幸」である根菜を使ったもので、以下のような料理があります。
ちなみにおせち料理の品数は20〜30種類程度
テキスト
おせちの中身 | 意味 | 「四段重」「五段重」の場合に詰める段の位置 |
---|---|---|
黒豆 | まめに健康に過ごせますように | 一の重 |
数の子 | 子孫繁栄 | 一の重 |
田作り | 豊作 | 一の重 |
たたきごぼう | 家や家業がその地に深く根付いて繁栄する | 一の重 |
紅白かまぼこ | 赤/慶び、魔除け 白/神聖、清浄 |
二の重 |
栗きんとん | 金運上昇 | 二の重 | 昆布巻き | 不老長寿・健康・子孫繁栄 | 二の重 |
伊達巻き | 学業成就 | 二の重 |
錦玉子(にしきたまご) | 金運上昇 | 二の重 |
いくら | 子孫繁栄 | 二の重 |
紅白なます | 平和・平安への願い | 二の重 |
酢れんこん | 見通しの良い1年への願い | 二の重 |
菊花かぶ | 健康・長寿への願い | 二の重 |
ちょろぎ | 健康・長寿への願い | 二の重 |
コハダの粟漬け | 立身出世・五穀豊穣 | 二の重 |
鯛の焼き物 | めでたい・縁起が良い | 三の重 |
ぶりの焼き物 | 立身出世 | 三の重 |
海老の焼き物 | 不老長寿・健康 | 三の重 |
はまぐりの焼き物 | 良縁・夫婦円満 | 三の重 |
筑前煮(煮しめ) | 家族が仲良く暮らせるように | 与の重 |
里芋の煮物 | 子孫繁栄・家庭円満 | 与の重 |
くわいの煮物 | 立身出世 | 与の重 |
手綱こんにゃくの煮物 | 夫婦円満・良縁成就 | 与の重 |
八幡巻き(ごぼうの肉巻き) | 細く長く幸せが続くように | 与の重 |
何も入れない | 神様から授かった福を詰める場所 | 五の重 |
上記の表は、おせち料理の定番の中身とそれぞれに込められた意味を一覧にしたものです。おせち料理は、種類や具材によって「健康」や「子孫繁栄」など、それぞれ異なる願いが込められています。おせち料理に込められた意味を知ることで、おせち料理をより大切に味わうことができるでしょう。
なお、上記の表のお重に詰める場所については、「四段重」「五段重」のものとなります。「三段重」の場合は、一部詰める段が異なるため、注意してください。次項では、各料理それぞれに込められた意味や願い、その由来などについて詳しく説明します。
@黒豆
A数の子
Cたたきごぼう
@紅白かまぼこ
A栗きんとん
B昆布巻き
C伊達巻き
D錦玉子(にしきたまご)
@紅白なます
A酢れんこん
Cちょろぎ
B海老の焼き物
@筑前煮
Aくわいの煮物
C手綱こんにゃくの煮物
@「三段重」の中身・具材
A「四段重」の中身・具材
B「五段重」の中身・具材
お重の段 | 詰める種類 | 中身 |
---|---|---|
一の重 | 祝い肴 | 黒豆・数の子・田作り・たたきごぼう |
二の重 | 口取り・酢の物 | かまぼこ・栗きんとん・紅白なます・酢れんこんなど |
三の重 | 焼き物 | 鯛の焼き物・海老の焼き物・ぶりの焼き物など |
与の重 | 煮物 | 筑前煮・煮しめ・手綱こんにゃくの煮物・くわいの煮物など |
五の重 | 控えの重 | 何も入れず空にしておく |
現代では「三段重」が主流となっていますが、本来おせち料理には「五段の重箱」を使うのが一般的と言われることも多いです。重箱の正式な段数は地域によって「四段」とも「五段」とも言われています。「五段重」の場合、一の重から与の重まで「四段重と同じ」中身を詰めますが、五の重には何も入れません。これは、神様からの福を詰めるためであり、五の重は「控えの重」として空箱にしておくのが決まりとなっています。
おせち料理のお重への詰め方
おせち料理は、重箱の中を十字、または斜めに3〜4つに仕切るのが美しく詰めるコツです。特に「三段重」の場合は、同じ段に複数の料理を詰める必要があるため、仕切りをうまく活用しましょう。横三段に仕切ったり、重箱の中央に小鉢などを入れて仕切る方法でも中身を美しく詰められます。
また、ひとつのお重に詰める料理の品数は「5・7・9」の奇数するという決まりがあります。そのため、「三段重」「四段重」「五段重」などいずれの場合の重箱でも、おせち料理を作る際は、事前に何品詰めるのかを考えておきましょう。
「おせち料理の盛り付け方」については、こちらでも詳しく紹介していますので、ぜひ読んでみてくださいね。 おせち料理のおしゃれな盛り付け方 由来を知って縁起よく! 伝統の重箱・人気のプレート盛り
@北海道
おせち料理は元日〜3日にかけて食べるのが一般的ですが、北海道ではおせちを大みそかに食べます。これは「年取り膳」と呼ばれる風習からきています。旧暦では日が暮れると1日が始まるため、12月31日の夜から新年となり、新しい年を迎えるために大みそかからおせち料理を食べていました。北海道ではこの風習の名残で、現在でもおせちを大みそかに食べている家庭が多い理由のひとつになっているようです。
また、北海道のおせちはその中身にも違いがあります。なますには「氷頭(ひず)」という鮭の軟骨の酢漬けが入っていたり、昆布巻きの中身は鮭ではなくニシンが入っているなど、北海道ならではの具材を使ったり、その時期に手に入りやすい具材を使うのが特徴的です。
北海道のおせち料理については下記を参考にしてください。 おせちは北海道だと大晦日に食べる?正月に食べないのはなぜ?特徴・中身やレシピを紹介!
B沖縄
おせち料理の意味は?
おせち料理の歴史は?
おせち料理の歴史は、弥生時代までさかのぼり、中国から「暦」が伝わったことが起源と考えられています。当時は暦の節ごとに、神様へ収穫の感謝をするためのお供え物として「節供(せちく)」が広まりました。平安時代なると宮中での節会(せちえ)と呼ばれる儀式で、御節供(おせちく)というお祝いの料理が出されていましたが、この時代はお正月だけでなく、年5回の暦の節目にもお祝いの料理「御節供(おせちく)」が振舞われていたと言われています。
おせち料理が新年を迎える特別な料理として一般家庭に広まったのは、江戸時代の頃です。江戸時代末期には、現在のように家族でおせち料理を食べる習慣ができ、各料理に「健康」や「子孫繁栄」などの意味が込められるようになりました。
おせち料理の歴史や起源・由来は?昔と今の違いやいつからかを年表で紹介!
おせちを種類で選ぶ