おせちの赤い縁起物、芋虫のような形の
「チョロギ」とは?
食べる地方・地域や意味も紹介
リード文
おせち料理の「チョロギ」とは何か知っていますか?ぐるぐる巻きで芋虫のような見た目ですが、〈植物?・巻貝?〉でしょうか。普段から馴染みがなく、「おせちのあの赤いやつ」「芋虫みたいなやつ」なんて話に出ることもあるかもしれませんね。今回は、お正月のおせち料理に入れる赤い食材「チョロギ」の〈栄養・特徴〉や、〈関西などの地方・地域では食べないか〉を紹介します。おせちにちょろぎを入れる〈意味・由来・いわれ〉、〈美味しい作り方・基本レシピ〉も紹介するので参考にしてみてくださいね。
おせち料理に入っている赤色のチョロギは
おせち料理の昆布巻きは
おせち料理に入れるチョロギの意味・
願いは「健康長寿」
シソ科の植物のチョロギは、できる限り健康で長生きをすることを意味する「健康長寿」を願って、おせち料理に入れられています。中国では、チョロギを「甘露子」や「草石蚕」と表記しますが、日本では「長老喜」「長老木」「千代呂木」などの漢字が使われており、長寿を願う意味が込められています。
チョロギを黒豆に添える理由ですが、おせち料理の黒豆には、「まめに働く」という意味があります。そこで、黒豆に「健康長寿を意味する」チョロギを添えて、「健康でまめに長く働くことができるように」と両方の願いを込めているためです。そのほかにも、チョロギは1つの種から多くの塊茎(かいけい)が収穫できることから、「子孫繁栄」の願いも込められた縁起物です。
おせち料理に入れる黒豆については下記を参考にしてください。 おせち料理の黒豆の意味や由来は?縁起物?人気レシピや煮方も紹介
おせち料理に入れるシソ科の植物のチョロギ
おせち料理には、
中国を原産地とするチョロギは、
おせちのチョロギは何段目に入れる?
盛り付け方・詰め方は?
おせちに使うチョロギは酢の物料理のため、おせちの重箱が五段の場合、チョロギは酢の物などを入れる「二の重」に詰めます。梅酢に漬けたチョロギの赤色は、「魔除け」の色とされています。見た目が鮮やかなので、黒豆の飾りとして添えるなど、おせち料理の飾りつけとして詰めることが多いです。
また、チョロギの梅酢漬けのような酢の物は、おせちの中では箸休めとして食べられる料理です。そのため、チョロギを重箱に大量に入れることはせず、他のおかずを重箱に詰めた後にできた隙間に入れたり、盛り付けたりするとよいでしょう。
おせちの詰め方、盛り付けの例は下記を参考にしてください。 おせち料理のおしゃれな盛り付け方 由来を知って縁起よく!伝統の重箱・人気のプレート盛り
おせちのチョロギの日持ち・賞味期限は?いつ作るべき?
シソ科の植物であるチョロギには
シソ科の植物であるチョロギには「不老長寿」の意味がありますが、そのほかのおせち料理に込められた意味も知っておきましょう。チョロギの甘酢漬け以外におせち料理に使われる食材や料理は、以下の通りです。
・えび
・かまぼこ
・くわい
・ごぼう
・こんにゃく
・たまご
・なます
・蓮根
・伊達巻き
・黒豆
・数の子
・栗きんとん
・昆布巻き
・筑前煮
・鯛(タイ)
数の子は卵の数が多いことに由来して、「子孫繁栄」の意味があります。たたきごぼうに使われるごぼうは土に根を張る野菜であることから、「家業の繁栄」を願っておせちに使われる料理です。伊達巻は見た目が巻物を連想させるため、「学業成就」を願う意味があります。栗きんとんは黄金色をしていることから、「金運上昇」の意味が込められている縁起物です。
鯛は「めでたい」に繋がる魚で、赤く華やかな見た目をしているため、お正月などの祝い事によく使われています。筑前煮は、一つの鍋でたくさんの野菜や肉などを煮込んで作る調理方法から、「家族が仲良く暮らせる」ことを願う意味をもちます。
おせち料理の中身・具材は下記を参考にしてください。 おせち料理の中身・具材の一覧 定番のメニューや種類ごとの意味を紹介
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