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専門家吉谷桂子のガーデンダイアリー ~花と緑と豊かに暮らすガーデニング手帖~

植物の過ごし方。2月なのに気温上昇、雨の降らない季節や時期に

吉谷桂子

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2月だというのにここ数日、4月の気温です。

写真は昨日の代々木公園東京パークガーデンアワードで作ったモデルガーデンの最初に咲いた

イフェイオンです。この球根は 冬の間の乾燥も、神経質に水やりの心配をしなくても咲きます(とはいえ 太陽の当たり方で条件が異なります)が、チューリップなどは心配です。 地面が乾いていたら、たっぷり水やりをします。 水やりの気持ちとしては、植木鉢ならそこから水が溢れてくるまで地面なら、1メートル位は浸透しただろうかと想像して

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芽がでて 膨らもうとして、 勢いのある成長期なのに、水分が足りないと花芽がやられることがあるからです。

それから他の灌木類でも花を咲かそうと柔らかな花芽が出たときに急に霜が降りると

そこでやられることがあります。

寒冷地の紫陽花、よくそれで季節になっても花を咲かせることができません。

今はまだ2月ですが、数日後に急に気温が下がると、心配です。 今はまだ2月なのに。

今年の冬。1月に寒い日もありましたけれども、ここ数日の東京では、

空気の匂いが春のような少し暖かい、植物たちがムクムクと目を覚ましそうな香りがあります。

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先日は、雪も降りました。所々私の家の方では雪の残っている場所もありましたが、今はすっかり消えてご近所では梅が咲いてます。写真は先日食事に行ったお料理屋さんの梅の木見事でした。

この急激なアップダウンの激しいジェットコースターのような天候は、人間にも植物たちにも

危険がありますね。

私たちも注意しないといけません。暖かい洋服を着たり脱いだり忙しいですけれども。

しかし、植物たちは、そうはいきません。 先日まで黄色くなっていたアガパンサスの葉っぱを汚いからといってカットバックしてしまうと、その直後にまた寒い日が来た場合、またそこの場所が枯れてくるので、枯れていても、しばらくは中の植物を守るために少し我慢してそのままにしておいた方が安全な場合もあります。クリスマスローズ、日本だと早めに葉っぱを切り取りますよね。しかしイギリスでは寒さから守るために自分に暖かくなって端端が上がってくるまでは葉っぱを切らないほうが良いと最初私は教わりました。30年前のことですけど。 寒冷地と温暖地では対処が違うということですね。

雨が降らず、空気が乾燥しても、暖かければ植物たちは当然芽を出し、根も伸ばします。

そんな成長期には、水がとても必要になります。 私たち人間も少し気温が上がると水分をたくさん取るべきですよね。

水やりが徹底できなくて花が咲かなかった春がありました。 ですから、それ以来、1月2月の水やりがとても神経質になってしまいます。

1月2月は水が必要です!!!って毎回いいます。

昔からチューリップは水食いと言われてきました。

そしてこの気温の高さで心配でしたが、今日の東京は雨です。ほっとしています。晴れたからといって喜んだり心配したり、雨だからといってがっかりしたり、ほっとしたり忙しいです。


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吉谷桂子

英国園芸研究家、ガーデン&プロダクトデザイナー。7年間英国に在住した経験を生かしたガーデンライフを提案。さまざまなイベントや雑誌などに出演するほか講師を務め、著書も多数。また国際バラとガーデニングショウやレストランなどの植栽デザインを担当。2013年春にファッションブランド「Shade」を立ち上げた。


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