トウモロコシの育て方
Garden&Garden監修
トウモロコシは鮮度が命。収穫直後からその甘みと栄養素は急速に失われると言われています。だからこそ、あの採れたてのトウモロコシを湯がいて食べた時のあの甘みは、育てた人だけが楽しめる最高の贅沢です。春に種を播くか、すでに芽の出た苗を植え、夏に収穫する野菜。大きめのプランターであれば、ベランダなど土のない場所でも栽培可能です。また未熟な実をベビーコーンとしても収穫できる楽しみもあります。
INDEX
トウモロコシの基本情報
イネ科トウモロコシ属
難易度★
トウモロコシは種から育てる方法と、苗を植える方法があります。花は雄花の花粉が風によって運ばれ、雌花に受粉する事で実がなります。受粉の確率を高めるためにも、何本かまとめて育てることをオススメします。背も高く成長しますが、根もかなり深く張る野菜。プランター栽培をする場合は、なるべく大きな深鉢を用意しましょう。また大きく成長してくると、周辺は日陰になるので、日陰でも育てやすい野菜を足元に組み合わせて植えたり、日当たりの好きな野菜に影を落とさないような菜園計画を立てましょう。 種まきもしくは苗から育てますが、初心者でも簡単に種から育てる事ができます。種から育てる場合は、野鳥に種を食べられないよう、発芽まで不織布などを被せるなどの工夫が必要です。お日様が大好きなので、日当たりが良い場所に植え付けます。収穫が近づくと、カラスなど大型の鳥の被害を受けやすくなります。数が少ない場合は、全体にネットをかけるか、菜園の場合は、畝の四隅に支柱を立てて何箇所かにテグスや紐を張って、鳥が実を食べれないよう工夫します。実の上部についている絹糸と呼ばれる部分が茶色く色づいてきたら収穫のサイン。少し皮をめくって実が詰まっているかを確認して、収穫します。
トウモロコシの植え付け
種まきは直に畑に巻く方法と、ポリポットにあらかじめ蒔いて、それが成長してから菜園に植える方法があります。発芽温度が20〜28度と比較的高めなので、早めに栽培スタートする場合は、ポットに種を蒔いて暖かい場所で発芽させます。その場合3月から栽培可能です。直に畑に播く場合は、しっかりと暖かくなり地温が上がった5月上旬くらいから7月上旬までを目安にします。種は一箇所に2〜3粒ほど重ならないように蒔き、それぞれ指の第一関節程の深さに播きます。ポットで蒔いた場合は、本葉が1〜2枚程になったら育ちの良い2本を残し1本は地際からカット。さらに本葉が3〜4枚になる頃には一番成長の良いもの1本を残して地際からカットします。最終的に草丈15 センチほどに成長したら、菜園やプランターに植え付けます。株間は30〜40センチはあけて、菜園の畝に植える場合は畝幅を70〜80センチ取った上で2列で育てるとより受粉がスムーズにいきます。(プランター栽培は株間15〜20センチ)菜園に植える場合は、植え付け2週間前までには肥料と腐葉土などをすき込んでよく耕して畝を作っておきます。プランターの場合は、培養土もしくは野菜用の培養土を使用します。植え付け後たっぷりと水をやります。
トウモロコシの脇芽・不定根
トウモロコシは、成長の過程で地際から脇芽を出してきます。これは根も増え、倒れにくくなり、葉が増える事で光合成も多くなるので、良い事づくめ。取らずにそのまま残しておきます。さらに株元に不定根と呼ばれる根っこも出てきます。これもトウモロコシが倒れないよう、しっかりと安定するためにとても大切な根っこです。追肥をするタイミングで土をかぶせてこの根っこをしっかりと生かします。プランター栽培の場合は、土寄せのタイミングで少し土を増していくと良いでしょう。 トウモロコシは生育中に台風や大雨など天候によって倒れやすい作物。栽培数が少ない場合は、支柱を立てたり、栽培エリアの四隅に支柱を立てて、紐で囲っておく事で倒れるのを防止するなど工夫をしてあげるのも1つの方法です。
トウモロコシの肥料・水やり
トウモロコシの種類
トウモロコシは大変多くの種類があります。私たちが一般的にイメージしている馴染みのある品種はスイートコーンです。定番の黄色の実はもちろん、白い実、バイカラーと言って白と黄色の色が混じるものなど本当に様々な品種があり、それぞれ育てやすい、甘みが強い、ジュージー、しおれにくいなど個性があるので、品種の説明などを見ていいなと思うものを選ぶと良いでしょう。他にもポップコーン用品種、コーンスターチになるデントコーン品種、もちとうもろこし、もしくはワキシーコーンと呼ばれる、もちもちとした食感の品種など実はたくさんの種類と品種があります。注意したいのは、トウモロコシは交雑しやすく、違う種類や品種を近くに植えて育てるとその性質が混ざってしまいます。甘いスイートコーン品種の近くにポップコーンの品種を植えると、混ざって甘くなく硬くなってしまうなど、品種の交雑が簡単に起こります。スイートコーン同士の交雑であれば、色に変化が出る事はありますが、食味に大きく影響することはありません。ですが、ポップコーンとスイートコーンなど種類の違うトウモロコシの同時栽培はどちらのコーンも思ったような品質にならないという結果になりかねないので、注意します。
トウモロコシの受粉・収穫
トウモロコシは雄花と雌花がそれぞれつき、風を媒体として受粉する作物です。菜園でたくさん育てていれば、特に受粉の心配はありませんが、プランターなど数本を育てる場合は少し手助けしてあげたほうが確実です。株がぐんぐん伸びててっぺんに雄花が咲きます。そういたら、軽く茎を揺すってあげて下についている雌花に花粉がつくようにしてあげます。開花した雄花をカットして雌花にこすり合わせるようにしてあげるとさらに確実です。 トウモロコシは1本の株から2〜3個の雌花が咲きます。1つの実を大きくするために下についた実を大きくなる前に取ることもありましたが、これによって株が傷つきダメージを受ける事もあり、さらに実を取り除いた効果はあまりないので、最近ではそのまま放任する流れになっています。もしヤングコーンを収穫したい場合は、下の方についている未熟な実を収穫して楽しみましょう。絹糸と呼ばれる雌花(ひげのような部分)が出てからおおよそ20〜25日で収穫適期になります。絹糸が完全に茶色くなったら、少し皮をむき、実の具合を確認して実を収穫します。
トウモロコシの育て方・まとめ
早朝に収穫するとより甘いと言われるトウモロコシ。実際トウモロコシ農家の方は、より甘い実を提供できるよう早朝に収穫をして低温に保つ事で、よりその採れたての甘みを維持する工夫をしています。
トウモロコシの根は他の作物に比べて随分深く、一度トウモロコシを育てるだけで土を耕してくれる効果もあります。また土中の栄養を吸収する力も強いので、土の中の過剰な肥料分や塩分などを吸い上げてクリーンな状態にするクリーンニングクロップの1つにもなっています。また連作障害も出にくいので、菜園プランに取り入れやすい野菜の1つです。おいしさを味わって、さらに土も耕してくれるなんて一石二鳥ですね!でも何より、トウモロコシと言えば採れたてすぐの極上の甘みが最大の魅力。一度食べたらまた翌年も育てたくなる事、間違いなしです。
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