イチゴ栽培と聞くと、ちょっとハードルが高いと思う方もいるかもしれません。でも少しのコツさえ覚えれば、甘くて美味しいイチゴの収穫も夢ではありません。春と秋に園芸店にたくさんのイチゴ苗が並びます。一年に一度実のなる一季なりイチゴと、条件が揃えば一年中花が咲き、実のなる四季なりイチゴがあります。今回は一般的に多く出回っている一季なりイチゴを鉢植えで育てる方法を紹介します。
イチゴの育て方
Garden&Garden監修
イチゴ栽培と聞くと、ちょっとハードルが高いと思う方もいるかもしれません。でも少しのコツさえ覚えれば、甘くて美味しいイチゴの収穫も夢ではありません。春と秋に園芸店にたくさんのイチゴ苗が並びます。一年に一度実のなる一季なりイチゴと、条件が揃えば一年中花が咲き、実のなる四季なりイチゴがあります。今回は一般的に多く出回っている一季なりイチゴを鉢植えで育てる方法を紹介します。
INDEX
イチゴの基本情報
バラ科オランダイチゴ属
難易度★★
開花期:3〜5月 収穫期;4〜7月 子株育成期6〜7月 植え付け期;3〜5月、9〜10月 肥料:3〜5月、9〜10月
秋もしくは春に販売されているポット苗を植えつけます。秋に購入した苗は冬の休眠期を経て春に花を咲かせ、その後収穫を楽しみます。春に購入した苗は、まずは収穫を楽しみます。春、秋苗共にその後、夏に向けて子株が育ってくるので、子株を育てて翌春の収穫に備えます。
基本情報
イチゴは基本的に冷涼な気候を好見ます。寒さにはかなり強い植物です。適度な日当たり、そして水はけがよく、肥沃な土壌を好みます。また実がなるためには受粉が必要で、風や虫の助けが必要です。ベランダなどあまり虫の来ないような所では、人工授粉をオススメします。
苗選びは重要
苗選びはとても重要です。まず葉や茎が変色していたり、虫にかじられておらず、病気のないもの。葉や茎がしっかり太く、つやつやして色の濃いもの。そして茎の根元に成長点のあるクラウンという根茎が付いています。これがしっかりキレイなものを選びましょう。
植え付け方法
1.培養土もしくはイチゴ専用の用土を用意します。
2.鉢底石や鉢底ネットは使用する鉢によって用意します。土流れがないようであば、用土のみで大丈夫です。
3.培養土は大抵肥料が入っているので、初期はそのままで大丈夫です。ないようであれば緩効性肥料を混ぜます。
4.鉢に土を入れ、苗を植えつけます。この時クラウンが全部土に隠れないよう気をつけます。また、根はあまり崩さずに植えますが、ガチガチに回っているようであれば少しほぐしてから植えます。
5.鉢底から流れるくらい、たっぷりと水をやります。
イチゴの植え方・増やし方のポイント
鉢色々
イチゴは根が浅く張る性質なので、深い鉢は必要ありません。株間は20センチほど見て、横長のプランターや丸鉢に2〜3株植えます。イチゴ専用のストロベリーポットなども売られていますので、そういった鉢を利用しても良いでしょう。
イチゴの性質を生かした植え方
イチゴはランナーという茎をクラウンから伸ばして子株を作ります。それが地面につき根付くと、さらに次のランナーが伸び出すという事を繰り返して繁殖します。このランナー、苗を見ると必ず残っているので確認しましょう。その反対側から花芽が出るという性質を持っています。ですので、そのランナーが鉢の内側に来るよう向きを揃え、さらには実が鉢の外に垂れてくるよう、鉢の際に植えると、収穫しやすくなります。
子株の繁殖方法
6月あたりから伸びるランナーを育て、子株を作ります。それが翌春の収穫株になります。
1.小さなポリポットに土を入れ、そこに芽が着地するようUピンで固定します。
2.さらにそこから次のランナーが伸び出してくるので、同じようにして子株を取ります。
3.根が張ってきたら、ランナーを切ります。(7〜8月頃)
4.1番最初に出た子株より、2〜3番目の子株を翌春の収穫用にポットのまま育てます。(1番目の子株は親株の病気を受け継いでいたり、生育が不安定のため使わない方が良いとされています。)
5.秋になったら鉢や地面に植えつけます。
秋植えの冬までの管理
秋に植えた場合、時々冬になる前にランナーや花芽の出てくることがあります。この時期に出てくるランナーや花芽は、栄養を蓄えるためにも取り除きます。また冬も同じように取り除きます。
数年ごとに新しい株を
イチゴ苗は数年すると劣化して病気に弱くなったり、実付きも悪くなるので、数年ごとに新しい株に更新するのがオススメです。その場合、連作障害といい、元あった場所にまたイチゴを植えると病気になりやすかったり、うまく育たない事があるので、土をそっくり新しくするなど工夫します。
イチゴの管理のポイント
花芽をつけるために
イチゴは日が短くなり、気温が下がり、肥料の窒素分が少し切れてくると、花芽をつける性質があります。春最初に実をつけるイチゴの花芽は、前の年の9月以降、日が短くなってくる頃に遡ります。ですので、屋外の外灯などの影響しない所で管理するのがとても大事です。
寒冷地では
イチゴは大変寒さに強い植物ですが、強く霜が降りる地域や凍結する地では、寒さによって枯れてしまうこともあります。不織布をかけるなど多少の防寒が必要です。
置き場所
日当たりの良い場所を選びます。ただし真夏の西日はきつすぎるので、遮光ネットや午後半日陰になる場所に置くといいでしょう。実がなる時期は、実に光がたっぷり当たるよう配慮します。日が当たらない実はきれいに色づきません。
春以降のランナー
実の収穫最盛期にもランナーがどんどん伸びてきます。まずは実の収穫を楽しむためにもランナーは切り落とします。ある程度実の収穫を楽しみ収穫も減ってきたら、ランナーを伸ばして子株への栄養を優先します。
マルチング敷き
冬の休眠期から目覚めて、肥料を開始するのと同時に、収穫に備えて敷き藁をしてあげましょう。藁手に入らない場合は、ココヤシ繊維からできたココマルチなどでも良いでしょう。お住まいに地域が強く土が凍ったり、強い霜が降りる場合は、12月頃から防寒を兼ねてマルチングを敷きましょう。
イチゴの肥料、水やり
イチゴの病気・害虫・予防・対処
病気
肥料のやりすぎ、特に窒素分が効きすぎると、葉や茎が白い粉が吹いたようになるうどん粉病など、様々な病気にかかりやすくなります。健全に育てるためにも肥料のやりすぎは避けます。また真夏の高温期は、午後の強い西日を避けられるよう寒冷紗などで調整し、元気で丈夫な株に育てる事で、病気の発生も防ぐ事ができます。
また葉や茎に茶褐色の斑点が出るなどのじゃのめ病や、実や茎など灰色のカビに覆われたようになる灰色かび病なども、見つけ次第蔓延しないように病気の部分を取り除きます。増えすぎる前に薬剤散布も有効です。
害虫
アブラムシやダニがついたら見つけ次第捕殺します。薬剤散布も有効です。その他、葉をかじられた跡を見つけたら、ヨトウムシが土中にいる可能性もあるので、見つけて捕殺します。またナメクジが実を食べる事もあります。あまりにも被害が多いようだったら、小さなトレイにビールを入れておくとナメクジが集まるので、それをまとめて処分するなどします。
イチゴの由来・歴史
ストロベリーの語源
ストロベリーの名前の由来は諸説あります。その1つは「strewn」 散らかったという意味合いを持つこの言葉から来ているという説。ランナーによって、どんどん繁殖するところから来ているようです。もう1つは、「straw」藁を意味するこの言葉から来ているという説。森で収穫したイチゴをつまり藁に包んで運んだことからとも言われています。
イチゴの歴史
イチゴが食べられ始めたのは、なんと石器時代。ただし当時のものは実も小さく甘みも少ないものでした。今のような大きな粒が作られ始めたのは18世紀のオランダです。南アメリカ原産のチリ種と北アメリカ原産のバージニア種が交配されたのが始まりです。日本へは江戸末期にオランダ船から長崎に伝えられたのが、最初と言われています。
イチゴの育て方・Q&A
秋に苗を植えて育てていたら、冬なのに花芽が出てきました。どうしたらいいですか?
冬は寒さで休眠します。5度以下の環境に一定期間ある事で、休眠から目覚めますが、品種によって期間が違います。そのため、まだ寒い時期なのに起き出してきてしまう苗もあります。この時期に出るランナーや花芽は切りましょう。暖かくなり、梅や桃が咲く時期になれば、花を咲かせましょう。
我が家はベランダガーデンです。受粉者であるハチは来なそうですが、イチゴを育てても実がなりますか?
イチゴだけ育てていても、なかなか気づいてもらえない事もあります。なので、その時期に花の咲くサクラソウやラベンダーなどを近くに置くのも1つの方法です。もしくは人工授粉をする方法もあります。綿棒や筆で花の中央部分に膨らんだ雌しべの周りを満遍なく撫でるようにします。この作業が適当でまだらに受粉されると、実もいびつな形になるので気をつけます。
イチゴの育て方・まとめ
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