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豆苗は新芽を食べるスプラウト野菜の1つ。栄養価も高く、手軽にスーパーで購入できる野菜として人気です。
しかし、それがエンドウ豆の新芽と言う事は、知らない人も多いのではないでしょうか。
種(豆)を購入して栽培するより、野菜として豆苗を購入し、収穫後に再生栽培して、2度目の収穫を目指す人も多いでしょう。
今回は、一から水耕栽培したい方や、2度目の再生栽培を目指す方に役立つ豆苗栽培のコツを紹介します。
INDEX
豆苗の基本情報
マメ科エンドウ属
難易度★
さやえんどうの若い新芽をいただく野菜、豆苗。野菜として購入した後、容器に水を張ってそこへ入れ替えて育てれば2回目の収穫も可能です。
また、かいわれ大根のようにスプラウト栽培用の種を購入して、1から育てる事もできます。年間通じて栽培が可能ですが、他のスプラウト栽培同様、気温が安定している春と秋が、トラブルも少なくおすすめです。
豆から栽培する場合は、芽が出るまでは暗所で管理し、芽が伸び始めたら明るい日光がたっぷり当たる場所で栽培します。
豆苗の栽培方法(種から)
種が発芽しやすいように、種を一晩種を水に浸けます。その後、専用容器で育てる場合は、種を乗せる網目のトレーにタネを置き、容器に水を張って、種が水にギリギリ浸るくらいの水量を保ちます。
水を入れすぎて、種がどっぷり水に遣った状態を長く維持すると、種が腐る原因になります。水の入れすぎに注意しましょう。自分で用意した容器で育てる事も可能です。容器の底にキッチンペーパーを2〜3枚重ねて、その上に種を並べます。
その後うっすら水が溜まる程度に水を入れるか、霧吹きでしっかり湿らせます。その後、日の当たらない場所に4〜7日ほど置いて様子を見ます。発芽まで水が切れないように気をつけます。暗い場所の作り方は、段ボールや黒い紙袋をかぶせたり、アルミフォイルで覆っても良いでしょう。
根が動き始めると、水の吸い上げる量が格段に多くなるので、水管理は十分に注意します。発芽が確認できたら、日の当たるところに移動します。日光をたっぷり当てて葉を緑に育てます。
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豆苗の収穫・再生栽培
豆苗はうまく育てると2回ほど収穫が可能です。初回の収穫時に、種ギリギリまで切り戻さずに、茎を種から5〜6センチほど残してカット、収穫します。
下の方にこれから育つ脇芽が、茎の下の方についているのが見えるかもしれません。それが成長点です。その部分を残して、それより上を収穫するのがポイントです。その後、水が腐らないよう、毎日水替えをして、引き続き日当たりの良い場所で育てます。
すると、1回目と同様、同じように豆苗がぐんぐん再生します。ただし1度目の新芽に比べると、少し葉も茎も細くなっているかもしれません。最初の収穫程度の高さに育ってきたら、茎を下の方でカットして収穫します。数日だけでも収穫適期を逃すと、葉っぱが間延びし、姿が乱れてしまいます。適期に収穫し美味しいうちにいただきましょう。
3度目の収穫をチャレンジする人もいるようですが、あまり良い新芽の収穫が見込まれず、またカビたり腐ったりしやすくなるので、あまりおすすめはできません。
豆苗の肥料・水やり
元々の豆の栄養を使って新芽を育てる栽培方法なので、特に肥料は必要ありません。ただし水替えをしないと、カビや腐り、コバエなどが発生しやすくなります。明るい環境に置いた後は、毎日新しい水に交換して清潔に保ちます。
豆苗の病気・害虫・予防・対処
風通しの悪い場所で育てると、カビが生えやすくなります。また日当たりが足りないと背丈は伸びますが、茎はヒョロヒョロのびて葉も緑になりません。必ずお日様がたっぷり当たる場所で育てます。
真夏の温度が上がりやすい時は、温度管理にも気をつけます。生育適温は15〜25度です。それより暑くなると、豆苗が傷んで茎がだらんとなってしまう事もあります。
真夏に関しては、特に直射日光が四六時中当たるような暑すぎる環境は避けて、クーラーなどのきいた涼しい環境で育てます。
豆苗栽培の容器
豆苗栽培で失敗する大半は、豆や根など水に浸かっている部分がカビたり、腐ったりする事です。それを防ぐためには適切な水の量、そして毎日の水管理がとても大切です。
豆がドブドブに水に浸かった状態を長く維持すると、豆が腐りやすくなります。豆が少し水に浸かる程度を目安に水管理します。育てる容器は野菜やきのこなどが入っていた使用済みのプラスチック容器でも良いですし、タッパーを利用しても良いでしょう。
容器が深いとカビやすいので、浅めがおすすめです。少し水が溜められるようなお皿を使用しても素敵ですね。栽培用に素敵な器を選べば、見た目もおしゃれなインドアグリーンとなります。
豆苗からエンドウ栽培(番外編)
豆苗はエンドウ豆の新芽ですが、実際エンドウ豆にはたくさんの品種があります。さやと未熟な豆をそれごと食べるさやえんどうやスナップエンドウ。
さやの豆を大きく育てて、完熟する前の柔らかい状態で収穫するグリーンピース。完全に完熟して収穫した赤エンドウや青エンドウ。赤エンドウはみつ豆などのお菓子に、青エンドウは甘納豆などに利用されています。
豆苗は新芽をより美味しくいただくために選別されているので、その他のエンドウを種から育てるのと同じようには行きませんが、エンドウの収穫は可能です。1度収穫した豆苗の根っこごと小さく切り分けて、土に植えると、上手くいけばエンドウ豆として育て収穫も可能です。もちろん多くの収穫を目指すのであれば、それぞれのエンドウ豆の種を購入、それを育てた方がうまく育ちますが、試しに土に植えて成長を楽しんでも面白いかもしれません。
エンドウ豆は基本的に秋に種を蒔いて、冬を越して春に成長します。ですので、もしそれにチャレンジする場合は、秋に土に植えて、屋外での栽培を試みると良いでしょう。
豆苗の育て方Q&A
しっかり日の当たる場所で育てたのですが、まっすぐならずにだらんと曲がってしまいました。
植物は基本的に太陽の方に向かって伸びる性質があるので、光が一方向から当たった時に、真っ直ぐ育たずに曲がって成長する事はよくあります。
それを防ぐには、お日様の当たる方向を1方向にせず、毎日向きをくるりと変えてあげると良いでしょう。もしくは傷んで茎がだらんとなる事もあります。豆苗の栽培適温は、15〜25度です。
温度が高すぎると傷んで茎がぐにゃりとなってしまいます。夏に育てる場合は、クーラーのきいた涼しい環境で育てるようにします。
豆苗の育て方・まとめ
豆苗は今でこそとてもメジャーな食べ物ですが、実は日本に入ってきたのはつい最近の1970年。実際に水耕栽培された商品が出回り始めるのは1990年以降です。手頃な価格と栄養価の高さから、今では誰もが知る野菜の1つになっています。
さらに豆苗はビタミンA、C、Eなど活性酸素の働きを抑える抗酸化作用を持つビタミンが豊富に含まれているのが特徴です。アンチエイジングにも効果的な野菜の1つと言えるでしょう。
美味しく、さらに健康にも良い野菜、豆苗。手軽に採れたてを収穫できるので、生で食べたりさっと炒めるなど様々なレシピを試すのも楽しいですね。大変育てやすいので、家庭菜園初心者さんが、最初に育てる野菜としてもおすすめです。
Garden&Garden
監修:Garden&Garden
「大好きな草花に囲まれて暮らしたい」「もっと自分らしい庭をつくりたい」そんな思いを持ったガーデナーに向けて、等身大のガーデンライフをガーデニング季刊誌 Garden&Gardenにて提案。「いかに使うか」や「どう過ごすか」で、庭やベランダがもう一つのリビングに大変身。インテリアを楽しむように、自分にあった素敵な空間をつくるヒントを発信しています。
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