蘭と言って思い浮かぶものはなんでしょう?豪華で優美な姿、甘く気品のある香り、長く楽しめる花でしょうか?一般に多く出回る贈答用のランから一般にはあまり出回らないマニアが好むレア品種まで、種類の多さも魅力の1つです。カトレアや胡蝶蘭、シンビジウム、デンドロビウムなど洋蘭と呼ばれる豪華な印象のものから、シュンラン、フウラン、セッコクなど東アジア原産の東洋蘭まで、個性豊かな多くの原種や園芸品種があります。
蘭の種類と育て方
Garden&Garden監修
蘭と言って思い浮かぶものはなんでしょう?豪華で優美な姿、甘く気品のある香り、長く楽しめる花でしょうか?一般に多く出回る贈答用のランから一般にはあまり出回らないマニアが好むレア品種まで、種類の多さも魅力の1つです。カトレアや胡蝶蘭、シンビジウム、デンドロビウムなど洋蘭と呼ばれる豪華な印象のものから、シュンラン、フウラン、セッコクなど東アジア原産の東洋蘭まで、個性豊かな多くの原種や園芸品種があります。
蘭の基本情報
ラン科
難易度★★〜★★★★
成長サイクル
多くの洋蘭は、春から新芽を伸ばし始めます。秋頃になると茎の一部が肥大したバルブと呼ばれる、蘭にとってとても重要な部分が成長し、初冬になると成長を止めます。そこから春の間に花を咲かせます。花を咲かせるためにはこの成長期の管理がとても重要です。(ただし、品種の中には夏咲き品種などもあり、また胡蝶蘭のようにバルブのないランもあります)
主な洋蘭
・胡蝶蘭(ファレノプシス):贈答用として定番の蘭。他に比べてて温度管理に気をつけて育てます。最低でも15度、できれば18度以上の温度を維持することで花を楽しむことができます。・シンビジウム:ランの中では比較的低温でも育ちます。花芽が出てから開花まで水切れに注意して育てます。・デンドロビウム:ノビルという原種を元に交雑育種されたノビル系と呼ばれる品種が多く出回ります。育てやすく多くの品種改良がされています。デンドロビウムの中でもデンドロビウム・ファレノプシスはデンファレと呼ばれ、ノビル系と分けて扱われます。・カトレア:豪華な印象で贈答用として出回る大輪系の印象が強いですが、栽培が比較的簡単なミニカトレアもあります。お日様にしっかり当てる事で(遮光は必要です)花芽ををたくさん付けます。・オンシジウム:黄色の小花が可愛らしく切り花でも定番。黄色のイメージが強いですが、他にも紫、白、ピンクの花色もあり多彩。・パフィオペディラム:花の唇弁が袋のようになっているのが大きな特徴です。以前は流通も少なくコレクターが育てる品種のイメージでしたが、最近では多く見かけるようになりました。比較的ランの中では低温に強い品種の1つです。
蘭管理のポイント
置き場(成長期)
春から秋の成長期にどれだけ健全に育てられるかが、花を綺麗に咲かせるコツになります。まずは最低でも4〜5時間日の当たる環境で育てましょう。そして真夏の強すぎる直射日光は葉焼けの原因になるので、できれば遮光ネットなどで少し遮光してあげるのがベストです。この時期はできるだけ屋外で育ててあげるのをオススメします。
真夏の管理
日本の猛烈な真夏の暑さは、ランにとっては厳しく耐える時期です。夕方涼しくなったら葉水をかけて株を冷やしてあげるといいでしょう。それが夏バテ防止になります。日中に水をやると葉焼けの原因になるので、必ず涼しくなってから行います。
秋の管理
耐寒温度は、それぞれ違うので育てている品種が寒さに比較的強いか弱いかを把握しておきましょう。その上で、室内に取り込むタイミングを決めます。胡蝶蘭やデンファレは15度、カトレアやオンシジウムは12度、シンビジウムやデンドロビウムは8度を目安に室内に取り込みます。
冬の管理
室内に取り込んだランは、肥料をストップします。窓辺でたっぷりのお日様に当ててあげますが、日差しが強いと日焼けするので、レースのカーテン越しに置くなど工夫します。
蘭の花後の管理ポイント
植え替え・株分け
4から6月の初夏に植え替えや株分けを行います。植え込み材は水苔を使い、ヘゴ、園芸用として売られているコルクなどに着生させたり、鉢に植えて吊るしたります。シンビジウムはラン用のバークチップを使用します。またランは大きすぎる鉢に植えると、花を咲かせません。株分けして同サイズの鉢に植える、植え替えする場合は一回り大きな鉢に植えるようにします。最低でも2〜3年に1回は植え替えします。そして、植え替え直後は水をやらずに、1週間〜10日経ってから水をやりましょう。
花後の手入れ
花が終わったらそのままにしないで、花を取り除いてあげます。胡蝶蘭はよくみると花茎に節がついているので、その少し上をハサミで切ります。そこからまた花が上がってきます。シンビジウム、カトレアは、花のみを取ります。絶対にバルブを切らないようにします。シンビジウムやオンシジウムは花が終わり始めた段階で花茎を切り生け花で楽しみましょう。
蘭の肥料・水やり
肥料について
肥料は春からの成長期に施し、室内に取り込む晩秋には肥料が切れるようにしましょう。品種によって違いますが、液体肥料と固形肥料を併用します。液体肥料は週1回から月2回、固形肥料はその効き目の持続する期間にもよりますが、月1回程度を目安に施します。室内に取り込むときにはすでに肥料が切れているようコントロールするために、固形肥料は夏以降施すのはやめます。暑さが落ち着いたら、それ以降は液体肥料で調整します。室内に取り込んで以降、冬は肥料をあげません。
水やり
成長期は乾いたらたっぷりが基本です。品種や置き場によって違いますが、毎日〜2、3日に1回程度の回数になります。冬は少し乾かし気味に育てますが、3日〜1週間、品種によっては10日に1回くらいのペースを目安に行います。寒さに弱い胡蝶蘭は30度程度のぬるま湯を暖かい午前中のうちに上げると良いでしょう。
蘭の楽しみ方のポイント
蘭の由来・歴史
蘭の育て方・Q&A
東北在住です。寒さに比較的強い蘭と聞いてシンビジウムを育てています。冬室内に取り込んで順調に花芽が育ちましたが、なんと蕾が落ちてしまいました。温度も足りているし何故でしょうか?
まずは水切れしていないかを疑います。冬の室内は暖房で案外乾燥しています。そして、暖房の風が直接当たるようなん場所も乾燥して蕾が落ちる原因になります。もちろん、夏場に比べたら水やりの回数は減りますが、乾燥しすぎないような注意も、特にシンビジウムは必要です。
胡蝶蘭をいただきました。北海道に住んでいます。夏の時期屋外で育てていましたが、いつ頃室内に取り込んだらいいですか?
8月末くらいまで屋外で育て、9月には取り込んだ方がいいかもしれません。室内では15度以上を保ちます。また東北地方の方は、10月上旬を目安に、その他の暖かい地域でも10月末から11月初旬には取り込みます。
蘭の育て方・まとめ
人を惹きつけて止まない蘭。その完璧とも言えるフォルムの美しさや、甘く優美な香り、華やかな佇まいから「魅惑の花」「魔性の花」と呼ばれるのもうなずけます。コレクターやマニアを始め、世界中のファンに今なお熱烈に愛されている植物です。
蘭の魅力は何と言ってもその多様性。様々な環境に順応し、花粉の媒介者である虫を誘うために進化を遂げてきた結果、多くの種類が生まれました。時には一種類の特定の虫だけを対象に進化した品種もあるほど。最も進化した花とも呼ばれる所以がそこにあります。
もちろん上級者向けの栽培が難しい品種も多くありますが、品種改良の結果、コンパクトで育てやすい品種も多く作られています。興味が出たらまずはランを見に植物園の温室や1年に1度開かれる世界ラン展に足を運んで見てはいかがでしょうか?
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