「一富士二鷹三茄子」その年に見る初夢の縁起物にもなっているナス。お盆の時期にはナスやキュウリに割り箸を刺し、動物に見立てた精霊馬(せいれいば)を作る地域もあります。日本の文化に深く根付いたナスですが、実はインド原産の植物。インドからヨーロッパに渡り、中国、朝鮮、東南アジアから入り、奈良時代にはすでにあったと言われています。トマトに次いで人気の家庭菜園野菜で、たくさんの園芸品種や在来種があります。
ナスの育て方
Garden&Garden監修
「一富士二鷹三茄子」その年に見る初夢の縁起物にもなっているナス。お盆の時期にはナスやキュウリに割り箸を刺し、動物に見立てた精霊馬(せいれいば)を作る地域もあります。日本の文化に深く根付いたナスですが、実はインド原産の植物。インドからヨーロッパに渡り、中国、朝鮮、東南アジアから入り、奈良時代にはすでにあったと言われています。トマトに次いで人気の家庭菜園野菜で、たくさんの園芸品種や在来種があります。
INDEX
ナスの基本情報
ナス科ナス属
難易度★★
収穫期:7〜8、10月 植えけ期5月 肥料:5〜9月
ナスの原産地は熱帯地域のインド。本来数年に渡って残る多年生植物ですが、日本の温帯地域では1年草として扱われています。4月後半頃から苗が売り出されます。植え付け適期は5月。7月頃から実がなり始めます。真夏に切り戻した後、秋ナスを10月頃まで楽しめます。
苗の選び方
出来るだけ茎ががっちりとした、節の詰まったものを選びます。また葉が黄色になっていない、双葉がきちんと残っている健全なものを選びます。初心者は接木苗がオススメです。
接木苗
接木苗とは台木にその品種の苗を接いである苗の事。値段は通常の苗に比2〜3倍高いことが多いですが、選ぶ価値はあります。よく見ると透明のプラスチック状のクリップがついています。 翌年同じ科の野菜を同じ場所に植えられる(連作障害の心配がない)、病気に強いという特徴があります。
連作障害
同じ場所で同じ科の野菜を育て続ける事により起こる障害です。病気になる、線虫が増えるなどの事で、収量が減る、生育が悪くなるなどの問題が起こります。ナスなどのナス科は3〜4年あけてから同じ科の野菜を育てます。同じ科の野菜を立て続けに育てない、接木苗を使う、土壌消毒をするなどの工夫で輪作も可能になります。
ナスの管理のポイント
育てる場所
ナスはお日様が大好き。たっぷり陽のあたる場所で育てます。とれたてのナスをギュッと絞ると、たくさんの水が流れ出てきます。その実の90%以上が水分と言われるナスは、水が大好きな野菜の1つ。育てている最中は、水を切らさないようにします。地植えに比べて鉢植えで育てる場合は、より水が切れやすいので注意が必要です。
鉢の選び方
鉢植えで育てるには欲張らず8号以上(24cm〜)の鉢に1つの苗が鉄則です。そこへ支柱を1本もしくは3本用意し、成長と共に支柱に結わいて育てます。また、ナスは深く根を張ればそれだけ、たくさんの実がつきます。深めの鉢を選ぶといいでしょう。
マルチング
乾燥と泥はね防止に藁やウッドチップなどのマルチングがオススメです。たくさん美味しい実を収穫するためにも、水切れしない事がとても重要です。
ナスの植え方・切り戻しのポイント
植え付け方法(鉢の場合)
寒さに弱い野菜なので、できるだけ暖かい午前中に作業をします。
1.苗ポットの腰水程の深さに水を張ったバケツを用意します。
2.苗ポットをバケツに入れて、下からたっぷりと水を吸わせます。
3.用意していた鉢に培養土を入れ植えつけます。
4.支柱を苗の横に1本挿して、苗がぐらつかないように麻縄で結びます。(支柱は210cmの太いものを1本、もしくは仕立てていく過程でさらに2本足す)
5.鉢底から水が出るくらいたっぷりと水をあげます。
風除け
ナスは植え付け初期に冷たい風に吹かれると傷んでしまい、その後の成長にも影響します。鉢の4隅に30cm程度の支柱を4本差して、使い終わった培養土の袋やビニール袋の上下を切ったものを行灯状に被せ風除けをします。
支柱
支柱は中心に1本立てて、わき芽の枝を麻縄で上から吊るようする方法と、1本からスタートして、成長とともに2本追加して合計3本に増やす方法があります。
一番花
一番花とはその苗が一番最初につける花の事です。その花を基準にして仕立てていくので、重要な目安になります。そしてこの花は、実をならせずに取ってしまいます。初めにナスの株自体の成長に集中させるためです。
枝の整枝
一番花を取り、その前後の葉の付け根から出たわき芽を伸ばします。その下に出るわき芽はすべて取り除きます。またわき芽には2つ実を鳴らしたら、その先は葉を一枚残して切り取ります。すると、さらにそこから伸びたわき芽に花がつき、実をつけるので、同じように花が2つ咲いたら切るのを繰り返します。
ナスの肥料、水やり
肥料について
ナスは肥料と水が大好き。どちらが不足してもいけません。植えつける際に緩効性肥料を混ぜて植え込みます。2回目は最初の実を収穫した時に与えます。それからは肥料の効く期間を確認してそれに従った追肥します。もし肥料切れのサインがあったら、即効性のある液肥をあげて応急処置します。
肥料切れのサイン
花の中心を見ると、黄緑色の柱頭と呼ばれる雌しべと、それを取り囲むように黄色の雄しべが付いています。本来柱頭の方が長いのですが、肥料分が足りないとこれが短くなり見えません。花も観察して肥料が足りているか、ないかを必ず確認します。
水やりについて
畑で育てる場合は、水やりは必要ありませんが、鉢植えは適宜水やりが必要です。乾いたらたっぷりあげるようにします。
秋なす収穫のポイント
ナスの病気・害虫・予防・対処
病気
葉に褐色の斑点が現れる黒枯病、白いすすカビのようなものが発生した後に灰褐色になるすすかび病、白い粉を振りかけたようになるうどん粉病など、高温多湿になると様々な病気にかかりやすくなります。まずは、病気を見つけたらすぐに取り除き、蔓延しないようにします。また殺菌剤などの薬剤も効果的です。
そういった病気にかかりにくくするためにも、枝をきちんとカットして風通しよく、株の中までで日当たり良く育てることがとても大切です。
害虫
ナス科の野菜につきやすいニジュウヤホシテントウは、被害が増える前に見つけ次第捕殺します。オレンジ色の点の多いてんとう虫の幼虫は灰色の小さな姿で成虫とは随分違う姿をしています。それも見つけ次第捕殺します。他にもアブラムシやコナラジラミ、チャノホコリダニなど小さな虫を見つけたらすぐに捕殺を徹底します。早期発見でかなり害虫からの被害を減らせます。
ナスの育て方・まとめ
家庭菜園でも人気の夏野菜「ナス」。同じナス科のトマトと違って水が大好きな野菜です。まずは水切れ、肥料切れさせない事。そして適宜剪定を行う。これができれば、たくさんのナスの収穫は約束されたも同然です。
ナスは漬物に、炒め物、煮物や揚げ物など、それぞれの料理にあった品種が色々あります。いくつか育てて、使い分けたり、食べ分けても楽しいですね。採れたてを、生のまま刻んで鰹節と醤油で食べてみてください。驚くほどえぐみがなく、きっとその美味しさにハマる事間違いなし。品種によってはリンゴかと思うような食感のものあります。きちんと育てれば、それに対して美味しい実なりで答えてくれるナス、菜園ビギナーにもおすすめ野菜です。
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