森のバターとも呼ばれ、世界一栄養価の高い果実としてギネスブックにも認定されているお墨付きのスーパーフード、アボカド。栽培は難しそうな印象がありますが、その性質を知れば鉢栽培でも実をならす事は可能です。出回っている果実は未熟なうちに収穫し、追熟したものが一般的。でも自分で育てれば、熟してから収穫が可能です。熟すほどに油分が増えて美味しくなるアボカド。果実を収穫する贅沢、味わってみませんか?
アボカドの育て方
Garden&Garden監修
森のバターとも呼ばれ、世界一栄養価の高い果実としてギネスブックにも認定されているお墨付きのスーパーフード、アボカド。栽培は難しそうな印象がありますが、その性質を知れば鉢栽培でも実をならす事は可能です。出回っている果実は未熟なうちに収穫し、追熟したものが一般的。でも自分で育てれば、熟してから収穫が可能です。熟すほどに油分が増えて美味しくなるアボカド。果実を収穫する贅沢、味わってみませんか?
INDEX
アボカドの基本情報
クスノキ科ワニナシ属
難易度★★★★
開花4〜5月
収穫10〜3月
肥料3月〜10月(開花や収穫時期は、品種や気候によってずれる)
アボカドはたくさんの種類があり、耐寒性や樹形、実の色や形などが違います。メキシコ、グアテマラ、西インド諸島を原産とし、10〜12m程に育つ常緑高木です。果実は黒っぽい皮を想像する人も多いかもしれませんが、緑で完熟する品種もあります。
メインの品種
アボカドはAタイプとBタイプに分けて考えると、理解しやすい果実です。1つの花の中に雄花と雌花を持ちますが、品種によってそれぞれ花粉のできる時間帯が違います。同じパターンの数品種をタイプ別に紹介します。
Aタイプ(ハス、ピンカートン)
雌花が初日の午前中2〜3時間程度咲き、その後花を閉じます。雄花は2日目の午後2〜3時間咲き、その後花を閉じます。
Bタイプ(ベーコン、フェルテ)
雌花が初日の午後2〜3時間程度咲き、その後花を閉じます。雄花は2日目の午前中2〜3時間咲き、その後花を閉じます。
両性花で雌雄異熟、それって何?
アボカドは1つの花に雄しべと雌しべを持ちます。それを両性花と呼びます。さらに面白いのが、雄しべと雌しべの成熟するステージつまりタイミングが違うという事。それを雌雄異熟と言います。Aタイプを例にすると、初日の午前中は雌花ステージで、花の中央の柱頭(ちゅうとう)が立ち上がり、その後花を閉じます。2日目の午後に雄花ステージになり、寝ていた葯(やく)が立ち上がり、花粉を出し、その後花を閉じます。
別タイプの木を2本育てます
雄しべと雌しべの熟すタイミングがずれるために、1本の苗だけでは受粉が難しいのがアボカドの特徴です。ただし、花の咲く時に21度以下の比較的涼しい環境だと開花のタイミング、ステージがずれることがあり、1本の木でも稀に自家受粉が可能になる事もあるようです。ですが、稀なケースに期待するより、家庭菜園ではAタイプとBタイプの木を購入して人工授粉させるのがベストです。
アボカド管理のポイント
接ぎ木苗?タネから?
食べたアボカドの種から育てるのではダメなんでしょうか?タネを植えたら芽が簡単に出たなんて話もよく聞きます。スーパーで多く出回っている品種の多くはハス(Aタイプ)。タネから育てた苗は実生(みしょう)と呼びますが、木が成熟するのに10年ほどかかります。接ぎ木した苗は、2〜4年ほどで収穫できる樹木になります。早めに収穫したいという目的の人は、接ぎ木苗をオススメします。
育てる場所
水はけの良い、日当たりの良い環境を好みます。真夏の強すぎる直射日光で葉焼けを起こすので、寒冷紗などで調整します。冬は霜に当たると枯れてしまうので、軒下や室内で管理します。しっかりした株に育てば、最低−2〜ー3度の寒さにも耐えられます。ハス、ピンカートン(Aタイプ)の方が少し寒さに弱く、ベーコン、フェルテ(Bタイプ)は少しだけ寒さに強いです。品種によって耐寒温度も違うので、ラベルを確認するか、購入する専門店で確認して購入するようにしましょう。
受粉の方法
葯がたち上がって花粉の出た雄花ステージの花を切り取り、雌花ステージの柱頭が立ち上がっている花につける事で受粉をします。その後花が数日で落ちてしまいますが、受粉がうまくいくと、1週間ほどで小さな実を確認できます。
アボカドの植え付け切り戻しポイント
植え付け
アボカドはあまり根をいじられるのが好きではありません。尺バチ(Φ30cm)に苗木1株を植えつけます。水はけの良い環境を好むので、培養土に2割ほど赤玉土を混ぜて、さらに緩効性肥料も加えてから植えます。必ず根を崩さずにそっと植えつけます。苗木の時は特に弱いので、風当たりの強い場所には置かないようにし、支柱を立ててぐらつかないようにします。そしてはじめは半日陰に置いて、徐々に陽に当てていきましょう。
誘引
品種によって、横に広がるタイプと縦に伸びていくタイプがあります。今回紹介した品種の中で横に広がるタイプのピンカートン、ハス、フェルては自然に横へ広がっていくので、特に誘引などをする必要はありません。ベーコンは直立して伸びていくタイプです。脇芽が出にくく、上にばかり伸びると実の数も少なくなりがちです。そういった直立するタイプは枝に支柱や紐を利用して枝が横に広がるようコントロールする事で、より多くの花や実がつきやすくなります。購入した品種が直立型の時はなるべく横へ枝を伸ばしてやりましょう。
アボカドの肥料・水やり
肥料について
成長期の4〜10月にかけてしっかり肥料が効くように、緩効性肥料を施します。新芽と果実の成長期が重なるので、肥料分が足りないと、葉や実を落としてしまいます。だからと言って一気に多量の即効性肥料をあげては根を傷めるので、それはやらないように。まずは肥料を切らさないように、そして緩効性肥料に微量要素(鉄やマンガンなど)の入ったものがオススメです。
水やりについて
特に新芽の時期や花芽がつく時期に、水が切れてしまうと復活できないので、水切れしないようにたっぷり水やりをすることが大切です。鉢の表面が乾いたらたっぷりと鉢底から水が出るくらいあげましょう。また鉢の乾燥を防ぐために藁やマルチングを鉢の表面に被せてあげるのも良い方法です。
編集部からのおすすめ
アボカドの楽しみ方のポイント
病気・害虫・予防・対処
カメムシ・ハマキムシ
カメムシに実を吸われると変形したり、変色します。カメムシは葉の裏に卵をまとめて産み付けるので、葉裏を確認して大量発生しないよう気をつけましょう。また数本だけ育てているのであれば、全体を寒冷紗で覆うのも1つの方法です。
炭疽病
茶色いシミのような模様が葉や実に出たら炭疽病の可能性が。高温でジメジメした環境で発生しやすいので、まずは風通し、水はけの状況は大丈夫かの確認をします。症状が広がらないよう見つけ次第、症状の出た部分を取り除きます。
ハダニ
葉がすすけたようになったり、小さなクモの糸のようなものがある場合、ハダニが出ている可能性があります。ハダニは乾燥に強いので、特に温室のような雨風の当たらない場所で育てている時に発生しやすいです。時々葉水を与えてハダニを防ぐのも効果的です。また薬剤散布も効果的です。
アボカドの育て方・まとめ
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