すらりと伸びた茎に大きな百合のような花を咲かせる球根植物。中南米原産で、そのインパクトある見た目と豪華な花が最大の魅力です。かつてアマリリス属に分類されていたために、アマリリスと呼ばれますが、実際はヒッペアストラム属の植物です。最近では日本の気候にあった品種も出てきていますが、基本的に熱帯地域原産のため、寒さに弱く、管理のしやすい鉢植え栽培が主流です。今回はその鉢植えでの栽培を中心に紹介します。
アマリリスの育て方
Garden&Garden監修
すらりと伸びた茎に大きな百合のような花を咲かせる球根植物。中南米原産で、そのインパクトある見た目と豪華な花が最大の魅力です。かつてアマリリス属に分類されていたために、アマリリスと呼ばれますが、実際はヒッペアストラム属の植物です。最近では日本の気候にあった品種も出てきていますが、基本的に熱帯地域原産のため、寒さに弱く、管理のしやすい鉢植え栽培が主流です。今回はその鉢植えでの栽培を中心に紹介します。
INDEX
アマリリスの基本情報
ヒガンバナ科ヒッペアストラム属
難易度★★
開花期:5〜6月 植え替え期3〜4月 肥料:9〜5月
球根や春咲き品種は3月頃から球根が売られ始めます。これを植え付けると、5〜6月に花を楽しめます。初年度は始めに花が上がり、その後葉が上がります。次年度以降根がしっかり育ってくると、葉が出て花茎が出てきます。花の後は葉が茂り、光合成をすることで球根に栄養を送ります。秋以降は地上部分が枯れて、しばらく休眠期に入り春を待ちます。
ポットアマリリスはビギナーにオススメ
よく見かけるのが、オランダから直輸入されるポットアマリリス。プラスチック鉢にすでに球根と土がセットされており、箱から出して水をあげるだけで1ヶ月半後には花を楽しむ事ができます。初めてアマリリス栽培にチャレンジする人や、ギフトとしてもオススメです。
種類が豊富
花は一重咲き、八重咲きがあり、花色は赤、ピンク、白、黄色、緑、白地に赤い筋の入るもや白い中心部分から赤が覆輪状入るものなど、多くの園芸品種が作られています。花径は小輪タイプの10センチ前後〜20センチを超える大輪系など様々。出回る品種の多くは春から初夏に花が咲きますが、秋から冬に咲く品種もあります。
開花促進処理
年内の寒いうちに出回る球根や、ポットアマリリスは寒いうちに咲くように、開花促進処理が施されているものがあります。本来寒さに当たって花芽をつける性質を持ちますが、それらはすでに寒さを経験させる事で、冬に咲くようにコントロールしています。翌年からは、通常のサイクルに戻ります。
アマリリスの管理のポイント
置き場所
3月に球根を植え付ける場合は、屋外管理がベストです。よく日の当たる場所に置きます。冬に室内で咲かせる場合には、日の当たる窓辺で管理します。開花中は最低気温が5度を下回らない場所に置きましょう。室内で育てたものも、4月後半ごろからは屋外に出して管理します。
梅雨以降の置き場所
梅雨の時期は軒下の日当たりの良い場所で管理しましょう。長雨に当たる環境はあまりよくありません。また真夏の強い西日は葉を傷めるので、午前中たっぷり日差しを浴びて、午後から木漏れ日になるような場所がベストです。ベランダの場合は寒冷紗を利用するのも1つの方法です。
花後の管理
花を咲かせるまでは比較的簡単です。それ以降育てるためには、球根に栄養を送る必要があります。花が終わったら花がらの根元で切り取りタネをつけないようにします。茎はハサミで切らずに茶色く枯れてくるまで待って、枯れたら手で取ります。
秋以降の管理
徐々に地上部分が枯れてきます。徐々に水やりの頻度を少なくし、秋の台風や長雨の影響を受けないような軒下などで管理します。完全に地上部分がなくなったら、温暖な地域では、直接霜に当たらない軒下に置きます。念の為ウッドチップや藁などでマルチングをしましょう。
冬寒冷地の管理
アマリリスの植え方
植え方
春に手に入れた球根を鉢に植えつけます。培養土を使用します。球根用培養土でも構いません。もし手に入るようだったらココピートを1割ほど混ぜるとさらにいいでしょう。
球根は浅植えが基本です。半分もしくは1/3が地上に出るように植えます。素焼き鉢やスリット状に穴が空いている通気性の良い鉢を選び、5〜6号鉢(15〜18センチ)に1つを目安に植えつけます。球根のサイズより5センチ程度周りにゆとりのあるサイズ感を基準に選びましょう。
球根の選び方
球根は大きくでずっしりとしている方が、花がたくさん咲きます。またカビいたり腐っていたりしないかを確認して、健全で大きな球根を手に入れましょう。小さいものの場合、その年は花が咲かない事もあります。
アマリリスの肥料、水やり
肥料について
花が終わり葉が育ってきたら緩効性肥料をあげます。9月ごろまで効き目が続くよう、お使いの緩効性肥料の効き目を確認して適宜追加します。
水やりの基本
球根に水がかからないように水やりします。また葉の出る付け根に水が溜まることのな異様注意します。腐る原因になります。
水やりについて(植え付け〜10月)
植えつけした時にたっぷり水やりをします。その後、完全に乾くまでは水やりしません。葉が出てくるまでは控えめを意識して、完全に乾いたらたっぷりを徹底します。
水やりについて(ポットアマリリスの場合)
箱から出したら、たっぷりと水を与えます。使用されている土は、始め水が浸透しにくいので、少し工夫が必要です。バケツに水をためて鉢ごとつけて完全に土が水を吸うようにします。水に入れた時にぶくぶくと泡が出るので、それが落ち着くまでを目安にします。その後は完全に乾くまでしばらく水はやりません。手に鉢を持った時の重さを目安に乾いているか湿っているかを判断してもいいですね。
水やりについて(11月以降)
11月ごろになると地上部分が黄色く枯れてくるので、水やりも徐々に控えめにします。12月以降は乾燥しつつ、少し湿る程度の水管理をします。寒い地方の場合、霜や凍結の影響のない所に移動して冬を越します。
編集部からのおすすめ
アマリリスの病気・害虫・予防・対処
アマリリスの品種
アマリリスの本場オランダのルードヴィッヒ系
オランダルードヴィッヒ社が品種改良したもので、多く出回っているのがこのシリーズです。赤の巨大輪レッドライオンや、純白のクリスマスギフト、ピンクの筋色の入るアップルブロッサムなどがあります。
寒さに強いガーデンオーケストラシリーズ
サカタのタネが品種改良した、通常のアマリリスよりも耐寒性のあるアマリリスのシリーズです。屋外のお庭に植えっぱなしで、さらには冬越しもできてしまう品種。管理がしやすいので初心者にオススメです。中輪咲きの真っ赤なバレンチノ、ほんのり黄色がかったヘリオスなどがあります。
その他
2017年に流通し始めたマジックアマリリスシリーズは、開花するのに水も土もいらないと言われている品種。明るい室内に置くだけでアマリリスの優雅な花が楽しめます。中でもシックなグリーンにボルドーカラーの筋色が映えるマジックグリーンはとってもおしゃれ。ただし、花後に土に植えないと翌年は楽しめません。
アマリリスの歴史
アマリリスの歴史
始めにアマリリスがヨーロッパに伝えられたのは18世紀初頭と言われています。その後イギリス人時計職人によって初めての品種改良が成功しました。さらに原産地である南米で多くの原種が見つかり、品種改良が飛躍的に進みました。19世紀には今のような巨大輪が作られるようになり、20世紀に入ると繁殖方法が確立され大量に生産できるようになりました。
アマリリスの日本の歴史
江戸時代末期にアマリリスの原種が初めて日本に入ってきたとされています。その後昭和初期には品種改良された品種も入ってきます。オランダがアマリリスの一大産地であり、たくさんの品種改良がされています。日本の育種家も様々な品種の改良を行っており、たくさんの魅力的な品種が作られています。
アマリリスの育て方・Q&A
ポットアマリリスを育てて、無事花が咲きました。この後どうすればいいですか?
翌年も楽しみたい場合は植え替えが必要です。花が終わったらプラスチックの鉢を壊して中の球根を植え替えます。その時に根をあまり傷つけないように気をつけましょう。(かなり硬いので、ペンチやドライバーなどを使って容器を割るなどして取り出します)
北関東に住んでいます。冬はかなり寒くなるのですが、どのような場所で管理したらいいですか?
実は品種によっても耐寒温度が違います。ですが関東以北の冬寒い地方であれば、軒下では寒すぎるかもしれません。暖房の効いていない室内か、もしくは倉庫などに避難させましょう。地上部分が枯れているので、日陰でも問題ありません。
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