リビングに物が溢れかえって困っているという人も少なくないでしょう。そんな人におすすめなのが、家具などを使った壁面収納です。壁面をうまく活用すれば、すっきりと物を片付けられるかもしれません。家具を使ったリビングの壁面収納のコツやポイントを実例や事例とともにご紹介します。片付けが苦手な人や物が多くて困っているという人は、ぜひ参考にしてください。

壁面収納をすると、部屋の雰囲気もかなり変わります。単に物を片付けるだけでなく、雰囲気にもこだわりたいものです。部屋をおしゃれな雰囲気にしたいという人のために、まずはおしゃれなリビング壁面収納の実例7選をご紹介します。

リビングでごちゃごちゃしがちなのは、テレビの周りではないでしょうか。テレビを観ながら過ごす時間が長いと、ついテレビの周りに物を置きがちです。そこで壁面収納の中央にテレビを配置したり、収納棚にたくさんの生活雑貨や日用品などをしまったりすれば、きちんと整理整頓されたリビングになるでしょう。

ホワイトを基調にした壁面の収納の一例ですが、部屋の中が明るくなり、シンプルでおしゃれな雰囲気を醸し出しています。

デスク付き収納棚を使うのも、実用的でおしゃれです。壁面収納に小さいテーブルがあるため、リビングで仕事や勉強ができます。リビングで散乱しがちな配線も、収納棚にあるコード穴から通せば、すっきりします。

本好きの人は、見た目の美しい壁面書棚を使うと、書店のようなおしゃれなリビングになります。壁面書棚は大量の本を収納できるため、シリーズごとに綺麗に並べれば遠目に見ても美しく感じられます。書棚はシンプルなデザインにして、本をメインにするのがポイントです。

本棚を置く幅があまりないときは、スライド本棚を使うと多くの本を収納でき、おしゃれさに加えて、落ち着いた雰囲気も演出できるでしょう。大きくスライドする壁面本棚は存在感があり、重厚感も感じられます。実例では本棚の色を深めのブラウンにして、大人っぽさもプラスしました。

リビングが生活用品で溢れている家庭におすすめなのが、大量収納の家具を使ってすっきり整理整頓したレイアウトです。実例の家具は奥行40cmのたっぷり収納型で、生活用品や書籍、季節家電などをしまえます。本体が天然木調ブラウンなのもポイントで、ナチュラルな雰囲気がおしゃれです。

リビングの中でも極めて目立ちやすい場所にテレビ台収納を設置した実例です。ハイクラスでおしゃれな雰囲気を作りたい人に向いています。ガラス窓の収納棚には、家族の好きなコレクションを入れると良いでしょう。生活感を抑えたリビングができあがり、すぐにでも友人を招きたくなります。

ワンランク上のホテル風収納棚を使ったレイアウトも、おしゃれな実例のひとつです。モダンな家具を置けば、非日常的な空間に仕上がります。引き戸タイプの収納棚なら、扉の前のスペースもとりません。収納力が高い家具は、身の回りにある本や雑貨、電子機器などをすっきりまとめてしまうことができます。

壁面収納の家具を、部屋が狭い一人暮らしや二人暮らしに設置すると、リビングを広く使える可能性があります。狭い部屋におすすめの壁面収納の実例を7つご紹介します。

一人暮らしでも、テレビ台を使ってテレビの周囲のものを収納すると、狭いリビングをきれいにレイアウトできます。シンプルなデザインのテレビ台を使えば、狭い部屋に設置しても圧迫感がありません。テレビ下の収納スペースにCDやDVD、ゲーム機などをしまうと、より整理整頓された印象になるでしょう。

漫画が好きな人には、小さなコミックラックを使って漫画を収納するのがおすすめです。天井の高さまであるコミックラックを設置すると、かなりの数の漫画本が入ります。また、横幅が狭いため、部屋が狭く感じられることもあまりないでしょう。リビングがよりリラックスできるスペースとなるはずです。

狭い部屋を有効的に使いたいなら、ベンチが付いた収納棚を使っても良いでしょう。実例の家具は、本棚とベンチがセットになっているので、椅子を用意する必要がなく、リビングがすっきりとした印象になります。また、木材が使われているため、温かな雰囲気を演出できるのもポイントです。

本格的な書棚収納を使ったレイアウトもおすすめです。実例のように書棚は重厚感のあるダークブラウンを選ぶと、風格のあるリビングが作れます。また、書棚はシンプルなデザインなのもポイントで、ハードカバーの専門書から文庫本まであらゆる本を収納できます。

目隠し収納を使えば、生活感を抑えたレイアウトになります。実例のように扉付きの収納を設置すると、生活する上で欠かせない掃除道具などを隠せます。友人が遊びに来ても恥ずかしくないでしょう。また、こちらの家具は一人暮らしに十分の大きさで、リビングに圧迫感が出ません。

設置スペースがないときは、壁に設置するギャラリー収納型の家具を利用するのも一つの手です。このギャラリー収納の家具には、固定棚、可動棚、フックが付いており、帽子やバッグなどを収納しながら、リビングのインテリアのように見せることができます。縦ラインのすっきり感も美しく、ワンランク上のレイアウトが楽しめる実例です。

女性の一人暮らしには、シンプルなデザインの低めの収納棚を置きましょう。背の低い女性でも取り出しやすく、開放感のあるナチュラルな雰囲気のリビングを作れます。また、実例のように扉付きであれば、生活感が出るような人に見せたくない物などを隠してすっきり収納できます。

他の家庭よりもワンランク上のリビングを作るなら、造作タイプの壁面収納を使ったレイアウトがおすすめです。造作タイプのリビング壁面収納の実例7選をご紹介します。

高級感ある一枚扉収納を設置したレイアウトです。天井の高さまである一枚扉の壁面収納をリビングに設置すると、高級ホテルのような雰囲気を演出できます。また、リビングの第2クローゼットとして家族分の上着やひざ掛けを入れれば、すぐに取り出せて便利です。

リビングボードを壁に沿ってL字に配置すると、たくさんの物を収納しながら生活スペースを確保できます。生活感を抑えたいときは、たくさんの物をしまえるよう収納力を一番に考えて家具を選びましょう。また、リビングボードは背が低いものが多いので、リビングに光が入りやすくなります。

大型収納の家具を設置するときは、テレビが見えやすいレイアウトになるよう工夫しましょう。実例では、どんな角度でもテレビが見えるように、メインの大型収納はリビングソファーの前に設置し、テレビを斜めに向けています。この家具は収納力が優れているのもポイントで、テレビに必要なハードディスクなどもすべてしまえます。家族で過ごすことが多い家庭に最適です。

頻繁に友人が訪れる人におすすめなのが、シンプルな収納棚を使ったレイアウトです。外から見えない扉付きの収納棚に、衛生用品やスキンケア用品、日用品などをしまっておけば、友人が来ても生活感が隠せて恥ずかしくありません。怪我をしたときは、リビングの収納棚から救急箱をすぐに取り出すことができるので便利です。

バラエティやドラマを見ることが多い家庭は、テレビ台壁面収納を活用しましょう。実例では、テレビが入る収納棚をテーブルの前に設置しており、リビングに置くだけでナチュラルな雰囲気になります。たくさんの収納棚には、家族で使うことの多い小物や生活用品をしまうと便利です。

背の低いカウンター収納もおすすめです。実例のメインのカウンター収納は重厚感のある暗めのブラウンですが、背が低いため部屋の中に開放感が生まれています。カウンター収納の上にテレビを乗せ、棚には本やストック品、あまり使わない食器などを収納すると良いでしょう。

「見せる収納」と「隠す収納」を組み合わせると、部屋の雰囲気も変わります。実例では、テレビの下と横に収納棚があり、テレビの上はディスプレイ棚となっています。使い勝手の良い万能な収納棚なので、さまざまな使い方ができるでしょう。

壁面収納でリビングをすっきりさせたいときには、どのような点に注意すればいいのでしょうか。リビングの壁面収納のポイントを3つご紹介しますので、参考にしてください。

壁面収納では、空間を生かした収納設計を心がけることが大切です。リビングの広さに合わないサイズの家具を選ぶと圧迫感が出てしまいます。

購入する前、リビングにどのくらいのスペースがあるのか、生活動線の邪魔にならないか、をよく確認しましょう。ある程度、生活スペースに余裕があると、おしゃれなリビングになります。

壁面収納に入れる物を明確にするのもポイントのひとつです。生活用品や雑貨類だけではなく、本や家電、テレビ関係物などさまざまな物が入れられますが、家具のタイプやデザインによって向き不向きもあります。

収納する物が小さい雑貨なら引き出しなどが多く収納力に優れた壁面収納、テレビやハードディスクを収納するならテレビ台付きの家具が向いています。スタイリッシュな雰囲気のリビングが作れるように、前もって収納物を決めておきましょう。

リビングの壁面収納を選ぶときは、使い勝手とデザインのバランスを考えるのもポイントです。おしゃれな壁面収納を買っても、収納物が入らなかったら使い物になりません。

反対に、収納物がたくさん入る壁面収納家具でも、デザインがリビングの雰囲気に合わなければアンバランスになります。購入する前は、使い勝手とデザインのバランスについても吟味しましょう。

リビング壁面収納に入れる物は、家庭によって異なります。インテリアとして収納できるもの、取り出す頻度が多いもの、隠して収納したいものなど、壁面収納には何を入れれば良いのかをご紹介します。

インテリアとして収納できるものには、次のようなものがあります。

【インテリアとして収納できるもの】
・本や漫画
・食器
・酒
・生活雑貨や小物類
・手芸作品
・楽器
・スポーツ用品

こなれ感のあるリビングにしたいのなら、ガラス窓付きの壁面収納家具に柄物の食器や生活雑貨を入れましょう。あえて見せながら収納すると、リビングの空間がおしゃれになります。お気に入りの物は、よく見える所に収納するのがコツです。

取り出す頻度が多いものには、次のようなものがあります。

【取り出す頻度が多いもの】
・文房具
・家電
・パソコン
・化粧品やアクセサリー
・おもちゃ
・お菓子
・ペットフード

文房具や化粧品など毎日のように使うものは、壁面収納家具でも比較的取り出しやすい所に入れると便利です。特にゴールデンゾーンと呼ばれる、目〜腰くらいの高さの所に入れておくと、家族にも取り出しやすくなります。取り出す頻度が多いものは家族で共有することが多いので、しまっておく場所を家族で決めておくのも大切です。

隠して収納したいものは、次のようなものです。

【隠して収納したいもの】
・通帳やはんこ
・掃除道具
・ケーブル
・書類
・衛生用品
・薬
・裁縫道具

他人に見せたくない通帳やはんこ、掃除道具などは、扉付きのリビング壁面収納に入れましょう。壁面収納に扉が付いていると、大切な物を隠したり、生活感が出ないように収納したりできます。扉付きの壁面収納の中に隠すだけで、リビングがワンランク上の空間になるでしょう。

壁面収納家具といっても、「既製品」「造作タイプ（フルオーダー）」「セミオーダー」の3種類があります。3種類それぞれのメリット、デメリットをご紹介します。

造作タイプのメリットとデメリットには次のようなメリット、デメリットがあります。

【メリット】
・部屋の広さに合わせてサイズを調節できる
・自分の好きなデザインや色が選べる
・デッドスペースをなくせる

【デメリット】
・値段が高い
・模様替えすると合わなくなる場合もある
・完成までの期間が長い

「造作タイプ」のリビング壁面収納とは、家具職人と相談しながら自分好みの物が作れるオーダーメイド家具のことです。家具職人がひとつひとつ手作業で作るため、完成までの期間が長く、値段が高いというデメリットがあります。しかし、すべてこだわって作れる分、部屋の大きさに合ったサイズやデザインの壁面収納が手に入るというメリットもあります。

既製品タイプのメリットとデメリットは次の通りです。

【メリット】
・高品質なのに造作タイプと比べると値段が安い
・設置するまでの時間が短い
・オンラインショップでも買える

【デメリット】
・部屋のサイズに合わないことがある
・好みのデザインや色が見つかりにくい
・デッドスペースができてしまう

家具メーカーが作った一般的な家具が、「既製品タイプ」のリビング壁面収納です。設置するまでの時間が短く、「造作タイプ」と比べると高品質の商品をリーズナブルな値段で購入できます。しかし、部屋の大きさに合うサイズが見つからなかったり、好みのデザインや色が見つからなかったりする可能性があります。

セミオーダータイプのメリットとデメリットは次の通りです。

【メリット】
・部屋の広さに合うようにサイズが変えられる
・好きなカラーに変更できる
・追加でオプションを付けられる

【デメリット】
・手元に届くまで日数がかかる
・既製品タイプよりも値段が高い
・細かいデザインは決められない

「セミオーダータイプ」のリビング壁面収納とは、既製品をもとにしてサイズや色を変更できる家具のことです。あくまでベースは既製品なので、細かいデザインは決められません。また、既製品タイプよりも値段や時間がかかるというデメリットがあります。しかし、サイズやカラーを変更したり、追加でオプションを付けたりすることもできます。

リビングに壁面収納を置くメリットを３つまとめましょう。

リビング壁面収納のメリットは、空間を有効活用できることです。リビングに置いてある家具の中でも壁面収納は天井まである物が多く、狭い空間でもたくさんの物を収納できます。また、わずかなデッドスペースに配置することも可能です。

リビングのおしゃれなインテリアとして演出できるのも、壁面収納のメリットのひとつです。壁面収納家具にはデザインにこだわった物が多くあります。部屋をどのような雰囲気にしたいのかも考え、家具選びの際はデザインにもこだわりましょう。

リビングに壁面収納があると、家族それぞれがリビングで使いたい物をまとめて、すっきりと片付けることができます。家具の中でも壁面収納は大きい商品が多く、収納力に優れています。家族全員で使うことの多い薬や文房具なども入れておくと、いつでも取り出せて便利です。

おしゃれなデザインの商品が多い壁面収納家具ですが、初期費用が高かったり、模様替えがしにくかったりといったデメリットもあります。壁面収納家具のデメリットも4つご紹介します。

壁面収納家具のデメリットは、家具の代金だけでなく、設置費用や運送費用も高くなりがちなことです。壁面収納家具はサイズが大きいため、業者に設置代を支払わなければならないことが多く、値段の安い既製品タイプのリビング壁面収納を買って、リビングに設置するだけで約10万円かかることもあります。リビング壁面収納を購入するときは、運送費や設置費用も確認しましょう。

設置場所に制約がある点も、壁面収納家具のデメリットです。リビングのドア横や生活動線上に配置すると、生活の邪魔になる場合があります。リビングは生活する上で長く過ごす場所なので、よく場所を考えて設置しましょう。

壁面収納のデメリットとして、模様替えがしにくいことも挙げられます。壁面収納家具はサイズが大きく重たいので、一度設置すると移動が困難です。特に壁に固定するタイプのリビング壁面収納は、ドライバーを用意してネジやボルトを外さなければなりません。模様替えが好きな人や引越しの多い人には向いていない家具です。

壁面収納をリビングに設置すると、メンテナンスが必要な場合があります。リビングは人の出入りが多く、常にこほりが舞っていたり、キッチンが近いと油の影響を受けることもあります。特にガラス窓付きタイプや本棚タイプは汚れやすいので、定期的に掃除をしましょう。

初めて壁面収納家具を買う場合、どのような点に気をつけたら良いのでしょうか。壁面収納家具の選び方のポイントを3つご紹介しますので、購入時の参考にしてください。

壁面収納家具を選ぶうえで大切なのが、収納する物と目的を明確にすることです。壁面収納家具は、「オープン収納」と「扉付き収納」の2つに大きく分けられ、収納する物によって向き不向きがあります。収納する物が食器や本なら中が見える「オープン収納」を、掃除道具やケーブルなら中身を隠せる「扉付き収納」を選びましょう。

初めてリビングに壁面収納家具を設置するのなら、リビング全体のインテリアと統一感がある物を選びましょう。存在感のある壁面収納家具は、リビングの雰囲気を左右します。リビングに置いてある家具がホテルライクならホワイト系の物が、和テイストなら木製の物が適しています。

リビング壁面収納を購入するにあたって、前もって設置場所のサイズを正確に測っておくことも大切です。設置場所のサイズを測らずにデザインだけで選ぶと、設置するときに予定していた場所に入らない可能性があります。失敗しないよう、購入前に設置する場所はどのくらいの広さかしっかりと確認しましょう。

リビングの壁面収納は初期費用が高いデメリットがある一方、家族全員の物をまとめながら狭い空間を有効活用できるメリットがあります。まずはリビングの壁面収納の実例を知り、配置するときポイントを押さえながら、失敗のない家具選びをしましょう。