ソファベッドはソファとベッドが組み合わさっているのが特徴で、座ったり寝たりができるため、狭い部屋を有効に活用できるのがメリットです。しかし、毎日ソファベッドで寝るのは健康にも、ソファのためにも良くありません。ソファベッドで毎日寝るのが良くない理由や、デメリットを解消する方法などを紹介します。

ソファベッドには、次の2種類があります。

【ソファベッドの種類】
・リクライニング式
・折りたたみ式

どちらも椅子の状態からフラットになり、横になることができますが、ソファベッドはあくまでも座るためのものです。ベッドのように寝ることを最優先に設計されているわけではありません。
多くのソファベッドは寝心地が悪いものが多く、熟睡できないこともよくあります。疲労を取り、健康的な生活を送ることを考えれば、毎日ソファベッドで寝るのは、あまりおすすめできません。

部屋にソファとベッドを置くと生活するスペースが狭くなるため、ソファベッドで、座る場所と寝る場所を兼用する人もいるでしょう。しかし、毎日ソファベッドで寝ると、寝心地や衛生面で次のようなデメリットが生じます。

【ソファベッドで毎日寝るデメリット】
・寝返りがしにくい
・通常のベッドとは内部構造が異なる
・衛生面に問題がある

ソファベッドは構造上、ベッドにしたとき、平面ではなく段差ができてしまいます。たとえば、背もたれを倒すタイプのものは、座面と背もたれの間に段差ができますし、折りたたみ式のものも、折りたたみ部分に段差ができます。また、座り心地のことを考え、座面は体の重みで少し沈み込むようになっているのが普通です。このため、同じところに座っていると、座面にくぼみができます。
こうした理由でベッドにしたときに真ん中がへこむため、寝ている間にうまく寝返りがうてなくなってしまいます。十分な睡眠時間を確保しても、寝返りがしにくいと、熟睡できず疲れがとれません。

【ソファベッドがへこむ原因】
・座ったときの体重の重み
・ソファベッドのつなぎ目

ソファベッドは通常のベッドとは異なり、ソファとほぼ同じ内部構造で作られています。また、消耗が激しいウレタン素材を採用しているものが多く、ベッドのように寝心地の良さを優先に設計されているわけではありません。

座面のウレタン素材がへたれてくると、寝たときに金属のスプリングが背中にあたり寝心地がさらに悪くなってしまいます。

人間は寝ている間にコップ1杯分の寝汗をかきます。ベッドシーツを被せておらず、洗濯できないソファベッドは不衛生になりがちです。また、ソファに座ってテレビを見たり、ご飯を食べたりしていると、ホコリや食べ汚れなどが付着してしまいます。そのような不衛生な環境で毎日寝ることは、健康にあまり良くありません。

部屋のスペースの都合などで、毎日ソファベッドで寝なければならないときは、できるだけ寝心地や座り心地を良くすることが大切です。マットレスやボックスシーツなどを利用したり、自分の身体に合う寝心地のいいソファベッドを選んだりするなどの方法で、デメリットを解消しましょう。

【デメリットを解消する方法】
・マットレスを敷く
・ベッド用のボックスシーツを利用する
・洗えるソファカバーを選ぶ
・なるべく寝心地のいいソファベッドで寝る

ソファベッドの寝心地や衛生面の問題を解消するには、マットレスを敷いて寝るという方法があります。マットレスはソファベッドの真ん中にできたへこみ部分を塞いでくれるため、寝返りをうちやすくなります。また、汗などの湿気を吸収してくれるので、衛生的です。マットレスを敷くだけで、快適な環境で十分な睡眠をとれるようになるでしょう。

ベッド用のボックスシーツを使うと、寝汗や食べかすなどで汚れてもすぐに洗えます。清潔感を保つことができるので、汗っかきの人や小さな子供がいる人は、ソファベッドにベッド用のボックスシーツを掛けましょう。ボックスシーツの先端はゴムになっているので、簡単に取り外しができます。

ソファベッドを清潔に保ちたいのなら、ソファにカバーを掛けましょう。ボックスシーツと同じようにソファカバーも寝汗などで汚れたら洗濯ができますし、昼間もソファベッドにソファカバーを掛けていても違和感はありません。デザインも豊富なので、部屋の雰囲気にあったものを選びましょう。

座り心地を重視して作られているソファベッドですが、なかには寝心地のいいものもあります。座面のクッション部分にボリュームがあったり、マットレスに採用されることの多いスプリングコイルを使っていたりします。 こうした寝心地を重視したソファベッドであれば、熟睡できるかもしれません。ただし、ベッドの硬さには人それぞれ好みがあるため、購入する前に寝心地を確かめてみることも大切です。

寝心地が悪くデメリットの多いソファベッドですが、メリットもたくさんあります。一般的にソファベッドは1台でソファとベッドの2つの役割を果たせるため、狭い部屋に置いても広いスペースを確保できたり、家具を揃える費用を抑えたりできます。また、ソファとは別にベッドを置く必要もなく、部屋の中に生活感が出ないのもメリットのひとつです。

【ソファベッドで毎日寝るメリット】
・1台でソファとベッドの2つの役割を果たせる
・狭い部屋でも広いスペースを確保できる
・リビングで寝られる
・家具への費用を抑えられる
・生活感のない部屋になる