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衣装ケース・収納ボックスの選び方と収納術。
5つのコツで快適クローゼットに!
リード文
押し入れやクローゼットに衣類を収納する時に便利な衣装ケース。サイズのバリエーションが豊富で便利ですが、選び方には実はコツがあります。サイズ選びを間違うと、せっかく買った衣装ケースが使いにくいなんてことになります。とてももったいないことです。整理収納コンサルタントの奥田明子が衣装ケース・収納ボックスの正しい選び方と収納術をお伝えします。
衣装ケースを買う前に、まずは洋服の整理。
どのくらい持っているか把握しましょう。
衣装ケースを買う前にまずは「着ている服」「着ていない服」を分けてみましょう。
衣装ケース・収納ボックスは整理が終わった後に選びましょう。先に買ってしまうと後でケースが余ってしまうことにもなりかねません。
まずは洋服の整理をして、どのくらい持っているか把握しましょう
こちらの写真は持っているトップスをすべて出して、着る服(左側)、着ない服(右側)にざっくり分けたところです。整理のコツは、襟や袖が汚れている、取れない毛玉ができている、サイズが小さくなった、好みが変わって最近は着ていない洋服があるか見直すことです。経験上、2年間1回も着ていない洋服は、また着ることは少ないです。「いつか着る」ではなく「今着ている」洋服を選ぶのが整理のコツです。
着なくなった洋服を部屋着にする場合は、着心地がいいかどうか確認しましょう。着心地がよくないものは結局部屋着にしても着ないことが多いので、しっかり考えましょう。
どうしても捨てられない思い出の服もあるかもしれません。普段、整理収納コンサルタントとしてお客様のお宅での整理収納作業で伺う場合に多いのは、OL時代の高かったスーツ、数年前の流行のジーンズ、ライフスタイルが変わって着なくなったワンピースなどがあります。迷う場合は着てみて鏡であわせてみてください。
それでも手放せず迷う洋服は、収納ボックスにまとめる、クローゼットの奥にかけるなど分けておきましょう。
普段着る服と分けることがとても大事なポイントです。
服の整理が終わったら、次は種類別にだいたいどのくらい持っているか把握してみましょう。
トップスが多い、ジーンズが多い、など色々気づきもあるかもしれません。同じようなものを買っていると気づいた場合は買い方も見直してみましょう。
収納ケースに入れたい洋服がどのくらいあるかを把握しましょう。
整理がしっかりできると、空間がうまれ、おしゃれなクローゼットに一歩近づきます。
入れたい場所の採寸をして、衣装ケース・収納ボックスのタイプを決めましょう。
サイズを測る
衣装ケース・収納ボックスを収めたい押し入れやクローゼットのサイズを採寸してみましょう。
クローゼットの場合は洋服がかかっているところの下から、高さ、横幅、奥行の3か所は必ず測ってみてください。
扉の蝶番やクローゼットの出っ張りに注意してください。
引き出しタイプと布製タイプ
衣装ケース・収納ボックスには、引き出しタイプと布製のファスナーで閉めるタイプなどがあります。
クローゼットの下、押し入れには引き出しタイプ、クローゼットの上や押し入れの天袋には布製のファスナーでしめるボックスタイプがおすすめです。置く場所にあわせて選んでみてください。
多段タイプと一段タイプ
また多段タイプと一段タイプがあります。多段タイプのほうが一見収納力もあり便利そうですが、引っ越しをされて収納の場所が変わるとサイズが合わなくなる可能があります。
ライフスタイルが変わる予定のあるお宅では、収納場所を変えても積み重ねて使える一段タイプがおすすめです。
一段タイプの衣裳ケースはメーカーによって最大積み重ねられる段数を書いているところもあります。たくさん積み重ねてしまうとたわみの原因になりますので購入される際にはご確認ください。
また衣裳ケースによっては、経年で色がやや変わる場合、割れやすくなる場合もありますので、長く使いたい場合、買い替えをする場合にあわせて選ぶといいでしょう。
キャスターを付けられるものもあります。キャスターをつけると、衣替えで中身を入れ替える時や掃除をするときに移動がしやすく便利なのでおすすめです。
キャスターをつける場合には、キャスターの高さも確認して採寸し、衣装ケースを選んでください。
引き出しタイプの衣装ケース。
高さ・奥行きは洋服に合わせて選びましょう。
一段タイプの引き出しの衣装ケースでは、高さと奥行き選びがとても大事です。
高さ
最も汎用性があって使いやすく、おすすめできるサイズは高さ23cm前後のものです。
高さを選ぶことで洋服を立てて収納しやすく、探しやすくなります。お持ちの洋服に合わせてみて選びましょう。
以下はあくまで目安ですが、ぜひ参考になさってください。
高さテーブル
衣装ケースの高さ | 収納に適した衣類 |
---|---|
18cm | 【女性】薄いニット、Tシャツ、下着、靴下、スカーフ、エプロン、水着など 【子供】Tシャツ、下着、靴下、レギンス、ボトムス(小学校中学年くらいまで、140cmくらいまで)など |
23cm | ※汎用性がある使いやすいサイズ 【女性】ニット、シャツ、パンツ、薄いアウターなど 【男性】薄いニット、Tシャツ、シャツ、ショートパンツ、下着、靴下など |
30cm | 【男性】厚いセーター、パーカー、デニム、アウドドアの洋服など |
奥行き
奥行き
奥行きが深い方がたくさん入りそうでついつい選びがちですが、実は、Tシャツなど厚みのない夏物を入れた場合、奥に入れた洋服が埋もれてしまって探すのが大変です。
対して、男性ものの洋服を収納する場合には、女性ものよりもサイズが大きく厚みも出やすいので、奥行きの浅い引き出しだと収容量が足りず使いにくい場合もあります。
奥行きも用途に合わせて選ぶようにしましょう。
引き出しの中も使い分けをしましょう。
引き出しのすぐ手前には、よく着るものを入れます。
奥はあまり着ないものやシーズンオフのものを入れておくと、さらに使いやすくなります。
引き出しの中もきれいに収納したい場合は、収納の場所を区切るのがポイント。
ブックスタンド、100円ショップのカゴ、不織布の仕切りケースなどを入れてみましょう。
普段、整理収納コンサルタントとしてお客様のお宅でおすすめしているのは、他の場所でも使える白やシンプルな形です。シンプルなものを選ぶことで、オシャレにみえます。
写真はシンプルなブックスタンドで立ててみた例です。薄いニットもきれいに立つので便利です。
引き出し収納、こんな工夫もいかがですか?
「引き出しの中は立てて収納」と本や雑誌で一度はご覧になった方もいるかもしれません。
でも、時間がない、忙しい子育て中のママや、たたむのが面倒な方はたたまずに放り込むだけの収納をおすすめしています。
洗濯して取り込んだ後、忙しくてたためず、リビングなどに洗濯ものがたまってしまう方は、整理収納のハードルをさげる方法を考えてみませんか?
衣装ケース・収納ボックスの中に、小さめのプラスチックのカゴや仕切りがない不織布、ナイロンのケース等を入れるとたたまなくてもラクに整理できます。
疲れた時でもがんばらず続けられる収納にすることで、たたむストレスも減り、部屋もスッキリしますよ。また収納を簡単にすることで、ママだけが頑張らなくても家族それぞれが戻してくれるようになるかもしれません。
帰結
今回は衣装ケース・収納ボックスの選び方と、収納のコツについてご紹介しました。
普段、整理収納コンサルタントとしてご依頼されたお客様のお宅で一緒に整理収納をしている時にお話しすると、意外と知られていないと感じたコツです。
衣装ケースを選ぶ前には、ぜひ今回のポイントを活かしてください。
クローゼットを整えると、いいことだらけです。
季節の変わり目には気温の変化にさっと対応できたり、同じような洋服を買わなくなります。着ている服が収納されていると気持ちがスッキリします。また持っている洋服がわかるのでコーディネートも楽しめます。
整理収納で快適クローゼットへの一歩を踏み出してみませんか?
執筆者
奥田 明子 / 整理収納コンサルタント
整理収納コンサルタント。カナエルクラシ主宰。外資系ブランドに約10年勤務。25000人を越える販売経験から、お客様の話をしっかり聴くこと、お客様のニーズを把握することを大切にしながら活動する。忙しい女性こそ整理収納で暮らしを楽しんでもらいたいとの想いを胸に、東京、神奈川を中心に精力的に活動中。資格認定講座や家事を俯瞰して見直す家事整理講座を開催している。生涯学習のユーキャン「時短家事スペシャリスト講座」を監修。
【HP】https://okudaakiko.com/
【Instagram】@oku_aki
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