うなぎの栄養素は?効果・効能は?
タンパク質・ビタミンや
毎日食べるとどうなるかも紹介!
リード文
うなぎにはどんな栄養素が含まれ、どのような効果・効能があるのでしょうか。毎日食べるとどうなるのか、体に悪いのか、気になる人もいるでしょう。うなぎの蒲焼きや白焼き、ひつまぶし、うな重などの調理法による効果・効能の違いや、骨や肝、皮の栄養素などについて紹介します。
※表1
栄養成分 | 含有量(100g) |
---|---|
エネルギー | 228kcal |
水分 | 50.5g |
タンパク質 | 23.0g |
糖質 | 3.1g |
脂質 | 21.0g |
※表2
栄養素 | 含有量(100g) |
---|---|
ビタミンA | 5.7mg |
ビタミンB | 23.0g |
ビタミンD | 19.0µg |
ビタミンE | 5.0mg |
鉄分 | 0.5mg |
亜鉛 | 2.7mg |
カルシウム | 15mg |
DHA | 1100mg |
EPA | 580mg |
うなぎの栄養成分表からも分かるように、うなぎとは、タンパク質や脂質が多く含まれ、ビタミンや鉄分なども豊富で栄養価の高い食べ物です。うなぎを食べるとどんな効果があるのでしょうか。タンパク質やビタミンB1といった栄養素ごとに、詳しい機能や、一回の食事で摂取できる量などを解説します。
昔から土用の丑の日にはうなぎを食べる習慣がありますが、なぜ食べるのかも理解できるでしょう。
@タンパク質|筋肉を合成する・免疫力を上げる・エネルギー源となる
うなぎに多く含まれるタンパク質は筋肉の合成や増強に役立つ栄養素です。(※表3)
含有量(100g) | 23.0g |
1日の摂取量の目安 | 65g |
1日の摂取量に占める割合 | 35% |
高齢になると筋肉量が減少しやすくなりますが、うなぎを食べることで筋肉の減少を抑え、健康な体の維持に役立ちます。また、タンパク質はホルモンや酵素などにも関与し、免疫細胞の材料にもなるため免疫力のアップも期待できます。国立循環器病研究センターによると、タンパク質は筋肉だけでなく、さまざまな組織の成分となります。
うなぎには、タンパク質のほかにもビタミンB1、B2、A、D、Eもバランスよく含まれており、相互に作用して体力の向上を促しスタミナがつきます。栄養が足りず、体力が足りないと感じたら、栄養バランスの良いうな重を食べると、体にいい影響を及ぼすでしょう。
AビタミンA|目の健康を保つ・肌荒れを改善する・がんを予防する
含有量(100g) | 1500μg |
1日の摂取量の目安 | 900μg |
1日の摂取量に占める割合 | 167% |
うなぎは牛肉の200倍とも言われる豊富なビタミンAを含み、うなぎ100gを食べれば、男性が一日に必要なビタミンAの摂取量をまかなうことが可能です。ビタミンAは、目の健康を守るのに役立ち、夜盲症の予防や、視力の低下を抑える効果が期待できます。また、皮膚や粘膜を健康に保つ作用があり、肌荒れの改善もビタミンAの効果のひとつです。
うなぎにはビタミンAの他にもビタミンD、Eが豊富に含まれており、それらと作用して免疫力の向上やがんの予防も期待できます。
ビタミンAの主要な成分であるレチノールには、目や皮膚の粘膜を健康に保ったり、抵抗力を強めたりする働きがあります。また、レチノールは、視細胞での光刺激反応に関与するロドプシンという物資の合成に必要なため、薄暗いところで視力を保つ働きもあります。 |
BビタミンB群|疲労を回復させる・美肌をつくる・むくみを改善する
※表3
ビタミンB1 | ビタミンB2 | |
含有量(100g) | 0.75mg | 0.74mg |
1日の摂取量の目安 | 1.2mg | 1.7mg |
1日の摂取量に占める割合 | 63% | 44% |
ビタミンB群は、ビタミンB1、B2などから構成される水溶性ビタミンの総称で、健康に欠かせない成分です。うなぎには特にビタミンB1、B2が豊富に含まれ、1日に必要なビタミンB1、B2の摂取量をまかなえます。ビタミンB1やB2は相互に作用し合うため、一緒に摂取するのが効果的で、うなぎは効率よくビタミンB群を体内に吸収できる食品です。糖質をエネルギーに変換する機能があり、疲労回復に役立つことから、夏バテのときには、うなぎを食べると元気になると言われています。
また、ビタミンB群には皮膚や粘膜を健康にする役割があり、肌を整え、口内炎や口角炎の予防にも効果的です。さらには、利尿作用もあるので、むくみの改善も期待できます。
ビタミンB群とは、別名『代謝ビタミン』とも言われ、B1、B2、ナイアシン、B6、パントテン酸、ビオチン、葉酸、B12 の 8 種類の水溶性ビタミンのことを指します。これらはそれぞれお互いが関係し合って身体の代謝を助ける働きを行っているため、まとめて B“群”と呼ばれています。 |
CビタミンD|骨や歯を強くする・免疫力を向上する
DビタミンE|老化を防ぐ・高血圧を予防する・美肌をつくる
*表3
含有量(100g) | 5.0mg |
1日の摂取量の目安 | 6.5mg |
1日の摂取量に占める割合 | 77% |
うなぎにはビタミンEが多く含まれ、成人男性が一日に必要なビタミンAを、うなぎを100g食べることで摂取できるほどです。一般的には1人前100g前後なので、1食でまかなうことができるでしょう。ビタミンEには、強力な抗酸化作用があり、細胞の老化を防いで若々しい体を保つ効果が期待できます。また、血液の流れをスムーズにする働きもあり、血糖値を正常に保ち、高血圧を予防する効果も期待できます。
皮膚の細胞膜を保護し、肌の潤いを保つ働きがあり、肌荒れや乾燥肌を改善し、美肌をつくるのに重要な栄養成分です。
脂溶性ビタミンであるビタミンEは、脂質とともに腸管からリンパ管を経由して体内に吸収されます。抗酸化作用が非常に強く、生体膜を構成する不飽和脂肪酸や他の脂溶性成分を酸化障害から守るために、細胞膜のリン脂質二重層内に存在しています。過酸化脂質の生成を抑制し、血管を健康に保つほか、血中のLDLコレステロールの酸化を抑制したり、赤血球の破壊を防いだりする作用もあることが知られています。また、細胞の酸化を防ぐため、老化防止にも効果があります。 |
E鉄分|貧血を予防する・スタミナを回復する・集中力を上げる
*表3
含有量(100g) | 0.5mg |
1日の摂取量の目安 | 7.5mg |
1日の摂取量に占める割合 | 7% |
うなぎに含まれる鉄分は、貧血予防に非常に効果的な栄養素です。特に、女性は月経や妊娠などで鉄分が不足しやすく、うなぎを食べれば、鉄分を補い貧血を予防できるかもしれません。また、鉄分はエネルギーの生成にも関与していて、疲労を回復したりや精力を向上させたりとする効果があるとされます。
スタミナがないときに「うなぎを食べると良い」といわれるのも、この効果が期待できるからです。さらに鉄分は、集中力や記憶力を向上させる効果もあると言われます。
鉄分が不足すると鉄欠乏性貧血になります。貧血になるとからだが重い、息がきれる、顔色が悪い、疲れやすいと感じるようになります。貧血予防のためには、鉄分だけを補えばいいというわけではありません。ヘモグロビンは鉄(ヘム)とたんぱく質(グロビン)が結合してできています。そのためたんぱく質も摂取する必要があります。また、赤血球の合成に必要な、ビタミンB12や葉酸も十分に摂取しましょう。 |
F亜鉛|免疫機能を正常にする・味覚を正常にする・新しい細胞を作り出す
*表3
含有量(100g) | 2.7mg |
1日の摂取量の目安 | 9.5mg |
1日の摂取量に占める割合 | 28% |
うなぎに含まれる亜鉛も、健康を維持するのに欠かせない必須ミネラルのひとつです。亜鉛は、男性の精子の生成や女性の卵子の成熟に大きく関わっています。また、子供の成長にも欠かせない栄養素で、食事を通して積極的に摂取することが大切です。亜鉛は免疫機能の維持にも役立つため、うなぎを食べれば風邪や感染症にかかりにくい体になるともいわれます。
亜鉛は数百におよぶ酵素たんぱく質の構成要素として、さまざまな生体内の反応に関与しています。アミノ酸からのたんぱく質の再合成、DNAの合成にも必要なので、胎児や乳児の発育や生命維持に非常に重要な役割を果たしているほか、骨の成長や肝臓、腎臓、インスリンを作るすい臓、精子を作っている睾丸など、新しい細胞が作られる組織や器官では必須のミネラルです。また、体の細胞にダメージを与える活性酸素を除去する酵素の構成成分であるほか、味覚を感じる味蕾細胞や免疫反応にも関与しています。 |
Gカルシウム|骨や歯を強くする・興奮を抑える・けいれんを予防する
HDHA・EPA|血液の流れを良くする・記憶力を向上する・生活習慣病を予防する
*表3
含有量(100g) | 1680mg |
1日の摂取量の目安 | 750mg |
1日の摂取量に占める割合 | 76% |
DHAとEPAは、オメガ3脂肪酸と呼ばれる不飽和脂肪酸の一種です。健康な体作りに欠かせない栄養成分として、名前を耳にしたことがある人も多いでしょう。血管の健康を維持して、脳梗塞や心筋梗塞などのリスクを減らし、脳の機能を活性化すると言われています。うなぎにはDHAやEPAが豊富に含まれ、血液の流れをスムーズにし、動脈硬化や血栓症の予防に効果的だとされます。
積極的に摂取する人とそうでない人を比較すると、摂取している人の方が、明らかに記憶力や集中力が高いという報告もあります。ただし、DHAやEPAは酸化しやすい性質を持つため、「うなぎが食べたい」というときは、できるだけ新鮮なうなぎを調理したものを選ぶと良いでしょう。
中年期に、魚などn-3系(オメガ3)脂肪酸を含む食品を多く食べている人は、ほとんど食べていない人に比べ、思考スキルが優れており、脳の構造も健康である傾向があるという研究を、米国神経学会(AAN)が発表した。 魚に多く含まれるn-3系脂肪酸であるEPAとDHAに、認知力の回復を向上させる効果がある可能性があるとしている。 |
うなぎの蒲焼きの栄養素と効果・効能
*表1
カロリー | 50.5g |
水分 | 750mg |
タンパク質 | 23g |
糖質 | 3.1g |
脂質 | 21g |
*表2
栄養素 | 含有量(100g) |
---|---|
ビタミンA | 1500µg |
ビタミンB | 5.7mg |
ビタミンD | 19µg |
ビタミンE | 4.9mg |
鉄分 | 0.8mg |
亜鉛 | 2.7mg |
カルシウム | 150mg |
うなぎの蒲焼きとは、素焼きにしたうなぎに、砂糖や醤油から作られた甘辛い味付けのたれを絡めた料理です。ビタミンA、ビタミンB1などのビタミンB群、ビタミンD、ビタミンE、DHA、EPA、鉄分、亜鉛、カルシウムなど、豊富な栄養成分がバランスよく含まれていますので、疲労を回復したり生活習慣病を予防したりする効果などが期待できます。
うなぎの白焼きの栄養素と効果・効能
*表1
カロリー | 300kcal |
水分 | ーg |
タンパク質 | 20.7g |
糖質 | 0.1g |
脂質 | 25.8g |
*表2
栄養素 | 含有量(100g) |
---|---|
ビタミンA | 1500µg |
ビタミンB | 4.6mg |
ビタミンD | 17µg |
ビタミンE | 5.3mg |
鉄分 | 1mg |
亜鉛 | 1.9mg |
カルシウム | 140mg |
DHA | 1100mg |
EPA | 510mg |
うなぎの白焼きとは、うなぎを素焼きにした料理です。蒲焼きのようにたれをつけずに焼くため、うなぎ本来の味や風味を楽しめます。摂取できる栄養成分や効果は、蒲焼きと比べても、大きな差はありません。 ただし、うなぎは脂質を多く含んでいて、カロリーが高いのが特徴です。カロリーを抑えたい人は、脂の少ないうなぎを選びましょう。
ひつまぶしの栄養素と効果・効能
愛知・三河産 うなぎまぶし丼 4袋
*表1
カロリー | 111kcal |
水分 | ーg |
タンパク質 | 5.63g |
糖質 | 13.89g |
脂質 | 3.85g |
*表2
栄養素 | 含有量(100g) |
---|---|
ビタミンA | 213.07µg |
ビタミンB | 1.8mg |
ビタミンD | 2.51µg |
ビタミンE | 0.78mg |
鉄分 | 0.38mg |
亜鉛 | 0.53mg |
カルシウム | 25.43mg |
DHA | 166.42mg |
EPA | 75.01mg |
ひつまぶしは、うなぎの蒲焼きをご飯に混ぜ、薬味やだし汁をかけて食べる料理です。
うなぎの蒲焼きの栄養価に加えてご飯や薬味、だし汁の栄養価も含まれます。うなぎの分量が減り、ご飯やだし汁が加わる分、炭水化物や塩分が多くなり、うなぎに含まれるビタミンB1などのビタミン類やほかの栄養素の割合が減ります。
うなぎの栄養に加えて、エネルギーをしっかり取りたい場合は、ひつまぶしを選ぶと良いでしょう。
うな重の栄養素と効果・効能
静岡産・産地指定 手さばき鰻蒲焼 2尾
*表1
カロリー | 203kcal |
水分 | ーg |
タンパク質 | 9.65g |
糖質 | 25.48g |
脂質 | 7.45g |
*表2
栄養素 | 含有量(100g) |
---|---|
ビタミンA | 519.63µg |
ビタミンB | 2.2mg |
ビタミンD | 6.58µg |
ビタミンE | 1.7mg |
鉄分 | 0.38mg |
亜鉛 | 1.32mg |
カルシウム | 54.48mg |
DHA | 450.35mg |
EPA | 259.82mg |
うな重は、うなぎの蒲焼きをご飯とともにお重に盛り付けた料理で、丼に盛り付けたものは鰻丼と呼ばれます。
重箱に盛ったご飯に甘辛のタレをかけたウナギの蒲焼をのせるレシピの鰻重は、たんぱく質、ビタミン、ミネラルを豊富に含む一方で、炭水化物と脂質の割合やカロリーが高い食べ物です。 |
うなぎの蒲焼きの栄養価に、ご飯が加わるので、炭水化物の割合が高くなります。糖質を控えたい場合は、ご飯を少なめにすると良いでしょう。また、たれの量が増えると塩分の量も多くなるので、塩分の取り過ぎには注意が必要です。
うなぎの骨の栄養素と効果・効能
*表1
カロリー | 458kcal |
水分 | ーg |
タンパク質 | 38.1g |
糖質 | 0.3g |
脂質 | 33.8g |
*表2
栄養素 | 含有量(100g) |
---|---|
ビタミンA | 2700µg |
ビタミンB | 1.60mg |
ビタミンD | 230µg |
ビタミンE | 19.0mg |
鉄分 | ーmg |
亜鉛 | ーmg |
カルシウム | 10000mg |
DHA | ーmg |
EPA | ーmg |
うなぎの背骨を素揚げにしたうなぎの骨は、カルシウム豊富でビタミン類も気軽に取れる健康スナックとして人気があります。ただし油で揚げ、塩などで味付けしているので、脂質と塩分が多く、食べ過ぎには注意が必要です。また、カルシウムの摂取し過ぎは、高カルシウム血症や便秘などを引き起こす可能性があるとされます。
カルシウムの過剰摂取により、高カルシウム血症など健康被害がみられることから、耐容上限量は、18歳以上男女ともに1日2,500mgと設定されています |
うなぎの肝の栄養素と効果・効能
*表1
カロリー | 102kcal |
水分 | 77.2g |
タンパク質 | 13.0g |
糖質 | 3.5g |
脂質 | 5.3g |
*表2
栄養素 | 含有量(100g) |
---|---|
ビタミンA | 4400µg |
ビタミンB | 5.3mg |
ビタミンD | 3.0µg |
ビタミンE | 3.9mg |
鉄分 | 4.6mg |
亜鉛 | 2.7mg |
カルシウム | 19mg |
DHA | ーmg | EPA | ーmg |
うなぎの内臓である肝は、うなぎの身と比較すると、特にビタミンAが多く含まれています。 他にもビタミンB群、鉄分、亜鉛など、豊富な栄養素が含まれており、疲労回復や滋養強壮に効果があるとされます。ただし、100gあたり430rと比較的コレステロールが多く含まれている食材です。食べ過ぎると、コレステロールを取り過ぎてしまうので注意しましょう。
日本人の食事摂取基準(2025年版)では、脂質異常症の重症化予防を目的として、コレステロールを200mg/日未満に留めることが望ましいとされています。 |
うなぎの皮の栄養素と効果・効能
うなぎは皮も食べられます。生きたうなぎがヌルヌルしている原因は、うなぎの皮にタンパク質の一種であるムチンという水分のキープ力が高い成分でできているためです。ムチンにはコラーゲンが多く含まれ、肌のハリやツヤを保ち、しわやたるみ、ドライアイを予防する効果が期待できます。
特にうなぎのヌルヌル成分には美肌効果やドライアイに効果的で、免疫力を向上させ疲労回復に加えて、胃を保護する役目をするという万能栄養素が含まれているとか。日本人の食事摂取基準(2025年版)では、脂質異常症の重症化予防を目的として、コレステロールを200mg/日未満に留めることが望ましいとされています。 |
@塩分の過剰摂取
A消化に良い食べ物ではないことによるデメリット
うなぎは脂質が多く、消化に時間がかかる食材の一つです。毎日食べると胃腸の機能に負担がかかり、消化不良や胃もたれ、下痢などの症状を引き起こすかもしれません。特に、胃腸が弱い人や高齢者は注意が必要です。また、消化に時間がかかるため、睡眠の質が低下したり翌朝に疲れが残ったりすることもあります。
うなぎを食べる際は、一度に大量に食べるのではなく、少量ずつゆっくりと食べるようにしましょう。また、大根おろしや山椒など消化機能を助けるとされる食材と一緒に食べると良いでしょう。
身体に脂質が入ると、腸での脂肪の消化吸収を促す消化管ホルモンが出ます。このホルモンは脂肪の消化吸収を促す一方、胃の運動を抑える作用もあるため、食べたものが胃にたまり、胃もたれなどの症状が見られることがあります。 |
(参考)医療法人社団草花クリニック
BビタミンAの過剰摂取
CビタミンDの過剰摂取
うなぎに豊富に含まれているビタミンDは、過剰に摂取すると、吐き気、嘔吐、腎機能障害などの症状を引き起こす可能性があります。ビタミンAと同じようにビタミンDも、脂溶性ビタミンのため、体内に蓄積されやすい性質を持ちます。 もちろん、たまに食べるくらいで過剰摂取になることはありませんが、毎日食べるなど極端な食べ方をすると健康を損ねてしまうかもしれません。なにごともほどほどに、バランスの良い食事を心がけましょう
ビタミンDも、脂溶性ビタミンのため過剰摂取による健康障害が知られています。ビタミンDをとりすぎると、高カルシウム血症が起こり、血管壁や腎臓、心筋、肺などに多量のカルシウムが沈着します。そのため腎機能障害や食欲不振、嘔吐、神経の興奮性の亢進などの症状が現れます。 |
(参考)長寿科学振興財団「健康長寿ネット」
腎臓病・腎不全の人はうなぎを食べる際に注意が必要
うなぎはタンパク質が豊富に含まれている食材です。腎臓病や腎不全の人は、タンパク質の摂取量を制限する必要がある場合があります。また、塩分の摂取量にも気を付けなければいけません。うなぎの蒲焼きは、たれに醤油やみりんなどの調味料を多く使っています。食べる量や頻度を控えめにしたり、たれの量を少なくしたりするなどの工夫が必要です。
腎臓病の食事療法では、たんぱく質3gを1単位とし、たんぱく質を含む食品と、たんぱく質を含まずにエネルギー源となる食品に大きく分け、それぞれの栄養素でグループ分けした食品交換表をもとにメニューを考えます。
腎臓の機能が低下すると、ナトリウムや水が尿として排泄できなくなり、むくみの原因となります。また、高血圧も食塩(ナトリウム)のとりすぎによって起こります。食塩制限が不十分であると、利尿剤の効果が半減してしまうといわれていますので、食塩の制限を守りましょう。 |
@うなぎをビタミンCや食物繊維が豊富な食材と組み合わせる
うなぎはビタミンB1、ビタミンD、ビタミンE、DHA、EPAなど、豊富な栄養成分を含んでいますが、ビタミンCと食物繊維はほとんど含んでいません。ビタミンCや食物繊維が豊富な食材を組み合わせると、栄養バランスが整い、より健康的な食事になります。サラダや酢の物、スープなどの一品をプラスして、バランスの良い献立を作りましょう。
【ビタミンC】
・パプリカ
・ブロッコリー
・キウイフルーツ
【食物繊維】
・ゴボウ
・レンコン
・キノコ類
・海藻類
ビタミンCはまったく含まれていないので、ピーマンやブロッコリーなどの野菜、グレープフルーツやレモンなどの果物を摂ることでおぎないましょう。 |
A血糖値が高めの方はうなぎと白米の食べ合わせをなるべく避ける
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