魅惑の玄米
玄米はもうこりごりと、ずっと思っていた。
以前、夫と食べた玄米はとにかく硬く、独特な青臭さが強烈。
体にいいと聞いても、これは続けられないと諦めた。
それからしばらくして、友人にすすめられたのが「長兵衛玄米」だった。
「これは癖がないのよ」と太鼓判をおされたが、本当なのか...。
試しに炊いて食卓へ。
夫は怪訝そうな表情を浮かべ、茶碗をのぞき込んでいる。
ふたりで恐る恐る口に運んで、思わず顔を見合わせた。
プチプチもっちり、甘い香りが広がる――こんなにおいしい玄米があったとは!
とくにカレーやチャーハンなど味が濃いものと相性がよく、わが家のごはんに欠かせない存在になった。
じつは少し前に、米どころへ移住しており、この出合いをきっかけに「身近にもおいしい玄米があるのかも」とさえ思うように。
閉ざされていた玄米の世界の扉が、ゆっくりと開いたような気がする。
移住をしてから、ゆっくりと過ごす時間がある。
この玄米を使って何を作ろうか、考えるだけでわくわくする。
朝ごはん用のパンもいいな、おやつに食べるおはぎもよさそうだ。
(お客様への取材にもとづき当社で記事を作成しています。)